北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年08号の感想

 今度のジャンプGIGAに上木先生の新作が載るらしいので楽しみです。事実上の異次元の誕プレ。ただ、当日に絶対買わなきゃ、というのはダルいな……。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。アンディ。ちょうど『アンデッド』が表紙の号なので背表紙がアンディ特集になってる。つまりは次号でマッシュですね。この2作には仲良しのままでいてほしい。出来ることなら完結のタイミングも揃うことも期待しちゃうけど、こればっかりは作家側の都合も出てくるから運か。

表紙

 そんな『アンデッド』。人選は今の本編準拠なんだけど、アンディは別。

読者プレゼント

 宝石バイヤー。テーマが謎だ。何をどうしたら「今後は宝石バイヤーで行こう!」というアイディアに行き着くのだろう。
 各グッズを宝石ダジャレで紹介するのは面白くなりそうなんだけど、実際はダジャレが弱いので正直いまいち。

巻頭カラー『アンデッドアンラック』143話

 ボクシング。意外と本話は普通のボクシング回になってて面白かった。こういう類のバトル描写は本作の中でもかなりレアだと思う。
 ボクシングをしながら風子が相手に触る。グローブで手はノーカンなので、パンチをよけられて(もしくは風子が意図的に外す)、伸びた状態の腕を横に動かしてボイドの肌に触れる、というのが一番現実的だろうか。まぁ、あとはクリンチ。これが一番イージーだけど、初手クリンチってのは考えづらいから最初の場面がなかなか面白かったです。
 風子の戦闘能力が具体的にどの程度なのか分からないんですが、正直否定能力を使わずにボクシングをする、というが一瞬でも成立してしまうのはプロボクサーに対して失礼なレベルだと思う。某天心だって大晦日に何もできずに負けたわけじゃん。風子が長生きの果てに何かすごい技術を身につけた、的な理屈が欲しい。特に防御面。ボイドの殺人パンチを真正面から受けて、何の理屈もなく生存してる、意識を保ってるというのが引っかかる。本来死ぬはずだったボクサーの立場がないよ。

『SAKAMOTO DAYS』103話

 最もつまらない映画とはオチが読める映画。そうとはまったく思わない。中学生みたいな価値観だなコイツ。微笑ましかったり身近に感じることはあっても賛同はできない。ただ、 “いかに欺くかだ” を映画の極意のように語っていたのは、ちょっと分かる。
 んで、死んでなかったんかーい、のパターン。正直ガッカリもあるんだけど、坂本が直接触れずにトドメを刺す決着だったのでね、それが今になって思うと伏線のように機能してて面白い。普通に殴って勝ってたら手応えで分かったのだろう。
 からの『96時間』。坂本に対して例える映画としてはめちゃくちゃ的確だとは思うんだけど、やっぱり出てくる映画のタイトルがエンタメに寄りすぎてて、てか『96時間』に関してはもはやB級と言われてもおかしくない部類だと思うので「それでいいのか」感がちょっとある。ただ、『96時間』は大好きです。坂本の娘を誘拐した際には是非ともその場で電話してほしい。
 晶が裏切る&覚醒。そこにシンが合流するんだけど、心を読むとめちゃくちゃ話が早いのでマジ便利。言葉による伝達が不要だし、晶の殺道を視覚化して言葉で説明しても「シンがそう感じた」という体になるのが良い。晶の底知れなさ、恐ろしさの演出として晶の声はない方が良い。

ONE PIECE』1072話

 くまは自らの意志で自らの記憶を消した……のか? だとしたらまるで『ボーンアルティメイタム』じゃないか、と京脳。
 からのステューシーのクローン。最近は過去の有名キャラの登場が多くて分かりやすく盛り上がったけど、ステューシーは割とどうでもいい部類じゃないでしょうか。逆に言うと新機軸の要素がぶっ込まれてきたわけで、それはそれで楽しみではある。CP-0とか出てきてアガるけど、結局は一度倒した相手だし、話がある程度予想できてしまう狭さもある。

『呪術廻戦』210話

 虎杖たち、気づいたら勝ってた。からの話し合い。難しい話からの虎杖の即決は実に彼らしいんだけど、いつもとは違うギスギスがあって……という展開が良かったし、たった1話でめちゃくちゃ丸く収まって、すげぇ熱いチームになりつつあるのですごい。結構場面が飛び飛びになってて読みづらさもあるんだけど、そのおかげの凝縮感。1話としての完成度、満足度がとても高い。
 ショタ黒とグッボーイ。良い、良すぎる。少年よりも大きいくらいの犬が彼に懐いてるの、良すぎる。 “モテちゃうかもよ?” と言われるのも納得の場面であった(そういう意味じゃない)。

僕のヒーローアカデミア』378話

 今更すぎる気づきだけど、『呪術』と本作は米軍が出てくるバトル漫画という共通点があるのか。結構珍しいけど、探せば多少はありそうで面白いテーマかもしれない。ジャンプのバトル漫画と米軍。
 んで、本題としては元ヴィランの更生。そこにサブタイ「皆がヒーローになるまでの物語」は熱い。適材適所というように個性が活躍するのもとても良い。特にジェントルは転落のキッカケとなった事故のリベンジにもなってて感動的。更生のキッカケがデクであって……というのも最高。デクの優しさ、正義が実を結んだ瞬間とも言える。
 そんなデク。弔との対峙において “理解できなくていい できないでいいから” “ヒーローと” “敵だ” となってるのが唯一の見せ場なんだけど、本話においてこの場面を置いたというのが意味深で良い。デクにとって最大の敵対者であり、だからこそ最も救うべき相手はやはり弔、というのを改めて意識させられるし、デクにはその成功例がある、と本話で明らかになる。
 かつての敵が味方になる展開って超定番で、だからこそ超熱いんだけど、定番であることを考えると、本作のはかなり少なかったですね。ここはちょっと意外かも。まぁ、言うても学生なので……という話か。あと、アニメオリジナルだったら追加できる人員いた気がする。笑わせる人とか更生ヴィランの話であったじゃん。スマイリーだっけ? まぁ、ノリ的にこの状況にふさわしくない人なのは間違いない。

センターカラー『アオのハコ』85話

 ユメカ。千夏と同じ年齢だけど、歯科助手やってんの? とか気になってたんですが、しっかり情報が確定された。受付のバイトらしい。小さめの歯医者って歯科助手が受付もやるイメージ……というか私が行くとこがそうってだけなんですが。
 からの予期せぬ千夏パイセンとのお散歩デートと呼べる状況になるのだが、それほど喜べない。なるほど、デートの復習でもあり、見方がガラリと変わってしまったことの寂しさも感じられる良い場面……とか思ってたらまさかの千夏回想!! これは驚いた。大喜視点の何考えてるか分からない感じが彼女のキャラクターのかなり根っこにある特徴だと思ってたので。やはりユメカ登場によって物語のフェイズが大きく変わったというか、ついに千夏パイセンの物語が始まったのだな。

『一ノ瀬家の大罪』9話

 妹の真相。割とアッサリ明かされて、割とアッサリ解決したな。まぁ、未成年、しかも中学生だと相手の大人の方がリスクが大きすぎるのでガチロリとかでない限りは納得の展開ではあるか。ギャグっぽく「中学だったの!?」と描かれはしたが、どんなに大人びてても中学生を成人と見間違えるのは無理があると思うので、内心では考えてたが、中学生だと明言されたことでその事実を受け入れざるを得なくなった、というニュアンスもあったんじゃないかな。前回の感想で書いたけど、やっぱあの場で翼が自分の個人情報を開示したのは正攻法だったように思える。漫画としては「名乗ることしかできない」と情けない風だったけど、実際はそれが最も大事だったのでは……という味わい。ただ、本気でヤバい人だったら個人情報出すことでもっと事態が悪くなることもあり得るので、こんなの参考にしちゃいけませんよ(このブログの読者にそんな人いるとは思わないけど)(そもそも最新号に追いつくまでは1人2人しか読んでないと思ってる)
 真相がアッサリだったこととも通じるけど、翼のときにもあったなくしたはずの記憶に突き動かされる、というイベントが便利すぎるというか、ちょっとずるさも感じる。

『僕とロボコ』121話

 『おはスタ』。昔は『おはスタ』といったらジャンプじゃなくてコロコロだったんじゃよ……と老人の戯言。
 それはさておき、偏見だけど、さすがに宮崎先生、今の『おはスタ』ファンってことは考えにくいので、そろそろ案件臭さが強くなりすぎてきたな。パロディとかは「好きだから」の体裁があったけど、それが崩れつつある。まぁ、今に始まった話ではないのかもしれない。
 と思ったけど、一応「『おはスタ』観が古い」というのがギャグになってて少しは安心である。嘘はつけない、という誠実さ。
 宮崎先生が『ロボコ』タッチで描く女性有名人が大好物なので、今回は収穫が多い。相変わらず特徴をつかむのがうまいし、普通に『ロボコ』の世界だし、それでいてちゃんと可愛い。マジで神業だと思うの。特に平井理央とか唸ったぜ。逆に山ちゃんはそんなに似てない。おじさん感出したら申し訳ない、みたいな気を配ったら変になっちゃったパターンだろうか。

『逃げ上手の若君』94話

 「戦が下手と言われてるが実は逆」という話を全然楽しめてなかったのだが(基本の「戦が下手」を知らないので)、ちゃんとそこにロジックがあるらしい、となったのには安心した。
 からのいきなり窮地。を打破する奇策。さすがに奇抜すぎて「それはないじゃろ」と思ってしまうんだけど、この戦いで寝返ったという歴史的事実があるんだろうなぁ、だったら仕方ないよなぁ、となってしまうのが歴史物の面白いところであり、困ったところだ。

『イチゴーキ!操縦中』7話

 サッカー部。というよりブラジル部。ワールドカップの話題からブラジルということで、マジのブラジル(サッカー)ファンに怒られないか心配だw
 そんな部長。めちゃくちゃなイロモノ。今までもキャラ濃いのはいたけど、それとは一線を画す濃さなので驚く。ただ、一人称「OLA」は掛け値なしに爆笑した。一周回って割と普通。
 めちゃくちゃパワープレイな回という印象だったけど、最終的には急にめっちゃ良い話というか、何なら本作の根幹をなすような話になってくる。 “改造された身体も操縦する私も…” “もう全部 イチゴーキの力なんだよ” とかめっちゃ良いセリフだし、絶対に今後の本作の指針になるような内容だったと思う。何なら本作の中で最も重要な話を扱った回だったと言えるのではないか。まぁ、「それで勝って嬉しいのか?」とは思うけどね。やりすぎ感をギャグにすることで多少は自覚的だったと言えるか。

センターカラー『あかね噺』46話

 あかねとジャンボのデートが予想外に良い。2人の関係性の魅力だし、何よりジャンボが出来過ぎている。あかねのことを女として見れないから友達として一緒に遊ぶことはできる、みたいな着地になると思ったんですよ。そしたら、結構異性としてのデートというニュアンスにも肯定的というか、変に照れて全否定してくる感じじゃなかったじゃないですか。ここに感心したというか、立派すぎて感動してしまった。別に「付き合っちゃえよ!」となるタイプの良さではないんだけど、とにかく圧倒的に良い。
 んで、ジャンボの話から切り口を見つける。似合わなさを逆に利用する感じなのかしら。そんな雰囲気だったように思えるけど、不出来を愛嬌にする笑いは一生が忌み嫌うタイプだと思うので、あかねがその方向性で勝負するってのも考えにくいんだよなぁ。どうなのかしら。
 あと、ジャンボが「笑われても笑ってるならよくね?」と言ってたけど、大泉洋が「笑われるんじゃねぇぞ 笑わせるんだよ」と言ってたので、普通にダメだと思う。『浅草キッド』です。

『暗号学園のいろは』8話

 前半の暗号。答えを聞いても「そうはならんやろ」の連続で普通に面白くない。これが本格的な暗号なのだとしたら、もう暗号には興味ないかな。少なくともエンタメの題材としては。直角記号とかマジで何言ってるのか理解に苦しむ。そんなこと言い出したら棒の輪郭の四角の四隅にも直角はあるわけで、全部で5つどころじゃなくなるよ。
 ホームズとかディーヴァーとかナートゥとかの特定作品名解説がめちゃくちゃ効果的で良かった。劇中のセリフで説明的な補足がされてないのが良い。実際にそういう有名タイトル使った会話ってそういうもんだし。
 踊りの暗号。「踊りなんて漫画で表現しにくいものを……」とか思ったら、踊りの表現の場面がめちゃくちゃ良かった。小道具を描いてるのはちょっとずるいけど、それぞれ一枚絵で踊りのジャンルを見せることに大成功してる。「はいはい分かる分かる」とめっちゃ気持ちいい。ダンスは前にもあって、そこも良かったけど、岩崎先生、謎の資質を有しているな。なんで暗号なんて題材を扱ってるんだw いや、資質があるのが分かってるから西尾先生がやや強引にでもダンス要素をぶっ込んでるのかもしれない。

『ウィッチウォッチ』93話

 動物園デート兼修行。魔法の暴発でキツネと混ざってしまうが、劇中ゲームのキャラのコスプレっぽくなってしまう場面。劇中のキャラはケモミミのみで人間の耳は隠れてる(存在しない)のに対し、ネムは人間耳を露出させてる(残してる)。芸が細かすぎて感動する……と共に、「そんなに好きならもっと主要キャラにケモミミ出してもいいのよ?」とか余計な心配もしてしまう。別に本作の設定だったら全然可能だと思うし。プラスでの連載作だと出してたりするのかな。
 ジーサンに虎を会わせてあげる場面に関しては、 “魔法使いか何かの仕業じゃねえか?” 程度の言い訳で逃げきれるわけないだろ。他の場面のバレっぷりもすごかったが、虎が檻の外にいるってマジで大パニックで良い話どころじゃねぇ。ケモミミのくだりは「コスプレだと思われたから問題ない」ってロジックが面白かったのに、それ以降が急に雑。

『人造人間100』6話

  “子供が戦うのを平然と受け入れる大人の方がおかしいでしょ?” これは良かった。少年漫画だとたまに忘れそうになるけど、当たり前の感覚としてはコレですね。本作の大きな魅力が詰まった場面かもしれない。少年を主人公に据えることに対して結構本気で考えてるというか、理論武装してそう。
 んで、ボスと面接。駒になれることが条件らしい。結構な無理ゲーというか、主人公の主人公性を失うことが条件のように思えるので大きな矛盾を抱えてる気がする。何も考えずに現場に向かったっぽいが、これはどう結論を出すのか楽しみですね。

『高校生家族』118話

 不良と家族。 “言われなくとも…” “一生仲良くするつもりだが?” は一見するとギャグだけど、仲良し家族は一生続けられるが、不良はそう長続きするものではない、というのはかなり重要な問いかけになってると思う。本話の冒頭に出すにふさわしいセリフ。不良の儚さという側面を切り取るのが個人的にはすごい新鮮で良かった。本作たまにめっちゃ大人なテーマを扱うから好きなんだよな。憧れの先輩が受験勉強を始めてしまった、という状況の切なさも独特の味わいがあって良い。家谷家的な価値観からしたら「良かったじゃん」で終わってしまいそうな話なんだけど、それだけでは終わらない。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』162話

 急に18歳成人の話ぶっ込んでくるじゃん!! マジビビった。しれっと始まるので一瞬気づかなかったレベル。高校描写は全然ないけど、高校卒業が本作にとっては一つのタイムリミットとして設定されるのね。これは面白い。細かいことは覚えてないし、調べる気力もないけど、連載開始時は18歳のことは考えてなくて、連載中に思いついたネタなんじゃないかしら。
 んで、進路。前衛や後衛という話ではなく、六美の守護者として一流になりたい、という結論はとても良い。ただ、長男のシスコンムーブはスパイの仕事とそれほど関係ないと思うので、協会に提出する進路希望としてそれでいいのか、とは少し思う。
 あと、最後のゴリアテが可愛い。ゴリアテとアイさんにも進路の相談しておくれよぉおお!!

『マッシュル-MASHLE-』140話

 ウィークネスモード。脱力。ゴムゴムのたことかが連想しやすいあたりだろうか。強い攻撃が当たらない、という意味ではちょっと大リーグボール3号っぽくもあったと思う。逆立ちすれば勝てる!
 脱力して緩急をつけるというのは空手とかでもよく聞く話なので、本作らしい「ロジック自体はリアルなんだけど……」というバランスになってて面白いし、そこから体操に発展していくのも最高。敵はクソ真面目で、強敵の存在に喜んでるんだけど、ギャラリーのリアクションが完全にギャグに振れてるのも良い。なんで難度を判定できるんだよw ボロボロの人たちが黙々と審査してるのも本作らしい緩さ。ある意味ではこれも脱力による緩急なので、今回のマッシュの極意は本作のスタンスを象徴的に示した内容だったと言えるのかもしれないw

ブラッククローバー』348話

 アスタにとって最も怖いもの。それは諦めてしまった自分自身。ぐうの音も出ないほどに納得してしまうし、それを文字通り断ち切ってアスタの成長した姿とするのも熱すぎる。アイディアの面白さとテーマの良さ、それがキャラクターの魅力とバトルの熱さへと直結していく感じがあまりにも読んでて気持ちいい。
 アンチ魔法の強みは反撃にあり、としたのも納得度高い。緊張状態から一太刀で勝負が決する感じはワノ国(違う)っぽさがあってかっこいいし、数年続いた本作の中で「アンチ魔法で反撃したら最強じゃね?」と当たり前すぎることを新発見のように見せれたのが強い。

『ギンカとリューナ』18話

 旅からの離脱組。心穏やかに過ごせてそうなのが何よりだが、治療中のアネモネのビジュアルが当たり前だがショッキングですね。「せめてもう少し回復してから旅立ってあげてよ」とも思うが、任務課されちゃったし、ギンリュー一行にできることはおそらくないので仕方ないのでしょうね。静かながら良い場面でした。
 んで、旅。ロックが加わり、喧嘩することで分かりやすい楽しさが増した。ボケツッコミのような関係性が生まれた。
 んで、街。祭りをやってて平和そうだが、実は……と徐々に明らかになり、そこで復讐に燃える被害者と出会うのとかすごいゲームっぽい。RPGっぽいというか、個人的には『ドラクエ』っぽい。特にオムニバス色の強い『ドラクエ7』。
 良い魔術師とされるノスフェラトゥ。名前が不穏だ。血を吸いそう。シェヘラザードは穏当な名前だったんだがな……。
 被害者の少年。彼との出会いというか、リューナのリアクションが良い。相変わらず本作、良い人描写の精度がめちゃくちゃ高い。この一点のみで本作のこと超好きになってしまうレベル。出会い頭のオモシロ善人ムーブ。ここが毎回凝ってるし、そのバリエーションによってリューナというキャラクターの厚みが増してくる。底知れない善人性、もしくはヒーロー性。

『大東京鬼嫁伝』19話

 ラーメン屋の親父、実際は大した存在ではなかった。とはいえ、水を使うけろるがラーメン屋の中でどこから水を調達するか、みたいな展開は普通に面白かったですね。バトル漫画の非日常とラーメン屋の日常のミックス。からの惨殺後悔ギャグも最高。よく考えると、人間社会の外の存在である彼女が警察を恐れてるのはおかしいんだけどねw
 からの美少年? 美少女? が登場。たぶん前者。ラストのキスで薔薇が咲き誇ってるので。
 もののけ打倒組織。普通に考えたら正義の組織で、それを主軸にした作品になりそうなもんなんだけど、『人造人間100』といい本作といい、ちょっと変わったアプローチになってるのが面白いですね。
 んで、キスでエンド。顎クイの下の隙間からブチギレ愛火の顔へズームしていくラストはシンプルながらめっちゃ好き。やっぱ単純に愛火のキャラクター的な魅力も大きいんだろうな。キスの驚きやオモシロ(男じゃない?という予想とかも含め)もあるけど、一番の注目はやっぱり愛火のリアクションでしょ、というおそらく多くの読者が一致するであろうラスト。

『PPPPPP』65話

 ラッキーの話だったやろがい! ミーミンかよ。ビックリしてしまった。驚きも含め、めっちゃ楽しかった。まんまとしてやられた気分だわ。ほのぼのと微笑ましい光景が繰り広げられるんだけど、頭の片隅には「ラッキーはどうした」と常に引っかかり続ける。突拍子もない幸せな光景なので「死ぬ前に見た夢かな?」とかあり得ないことまで考えてしまった。んなこたぁない。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。1月のお題は「2023年の1月中に達成できそうな『新年の抱負』」。募集の際の例題に誤字があり、それにツッコミを入れるようなネタが複数届いた、という現象には笑った。ただ指摘するのではなく、ネタにしてくるのが猛者だよなぁ。それでネタが被っちゃうんだからすごい。
 東。井の線亭ぽんぽこさんの「上品になるでゲス」。超シンプルなんだけど、それ故に笑ってしまった。ここまで直球だともはや1月中どころか一生達成できないんじゃないかと心配にもなってしまうw
 函峰明治さんの「『正解だったな』と思えるような衝動買いをする」。割と簡単に達成できそうでもあり、意外と難しそうでもあり、それでいて達成できたらめちゃくちゃ気持ちよさそう。これなぁ、本当に憧れるわ。熟考タイプなので衝動買いだと精度がバカみたいになってしまう……。
 西。半額カーネルさんの「大きな字を書く」。パッと見の印象でもう面白いから負けたわ。文字ネタでもハガキをそのまま掲載する週ちゃんならではの戦い方。
 セッドあとむさんの「都合の悪い事は忘れる」。このネタに限らないけど、くだらないことをキレイな字で書かれると笑っちゃうんだよなぁ。その中でも本ネタは内容と見栄えのギャップが一番好き。

目次

友達に「三浦さんの趣味は仕事」と言われたので、2023は仕事沢山ください!
(『アオのハコ』)

 ジャンプ作家が「仕事ください」って言ってるのかなり珍しいんじゃないかしら。連載以外の仕事がイメージできないというか。

友達がくれた仏像を落として壊して修復を2回やってます3回目は怖いなあ
(『ギンカとリューナ』)

 信心深いわけではないけど、めっちゃ気になるというか、罪悪感がすごそう。めちゃくちゃ怖いよ。仏の顔をリアルで実行するんじゃないよ。

愛読者アンケート

 インターネット上の漫画広告について。広告で見たらほぼ確実に読みたくなくなる。大体つまんなそうだし、(特にネット上の)広告は敵、という感覚が刷り込まれてしまっている。
 投げ銭。したことない。たぶん。これも古い感覚なんでしょうが、割とマジでする感覚が分からないというか。申し訳程度の体裁だとしても何かしらの対価としてじゃないと納得できないというか、「何か違う」ってなる。ゴミみたいなライブグッズだけどお布施感覚で……とかの方が全然分かる。まぁ、それも好きな感覚ではないけど。「映画館行ったら飲食物買え」みたいな人嫌い。映画を観て儲かるようなシステムになってくれ。値上がりしたらそれはそれで文句言うから。
 ただ、ケチなだけな気がしてきたんですが、そうじゃないんですよ。そうじゃないといいなぁ……。

総括

 この号はやたらと時間がかかってしまった。ジャンプ負債3のまま前進しない。とりあえず目の前のものを頑張ります。

 今号のベスト作品。『ヒロアカ』か『あかね』だなぁ。うーん、前者。後者はジャンボが良かったということで次点。
gohomeclub.hatenablog.com