北区の帰宅部の意訳

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『八乙女×2』10話の感想

八乙女×2 - 氏家ト全 / 【第10話】卒業間近の2月 | マガポケ

 中学生編突入確定!!! 朗報だぜ。いや、大丈夫だろうとは思ってたけど、ハラハラもしてました。マジ助かる。氏家ト全作品史上初の進学展開……は嘘。津田コトミがいた。表現が難しい。
 ついでじゃないけど、1巻の発売も決定です。4.7だそうで。表紙がどうなるのかも楽しみですね。さすがに『生徒会役員共』の方式にはならないだろうが、タイトルロゴはちょっと踏襲してるので気になる。

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第10話「卒業間際の2月」

 サブタイの通り、卒業間際。台風前の静けさなのか構成は非常にシンプルで、最終ページ以外は全部4コマ。計12ページで、6ページで一区切りがつく感じ。ここまで4コマの比率が大きいのはたぶん本作で初。静かな日常の中に卒業へのカウントダウンが始まった感覚があり、独特のソワソワというか、読者的には「終わらないよな?」というハラハラw

 前半。カイの突き指というイベント。いやハプニングか。突き指に始まるカイとハルルの子供っぽい悪戯心と、ずる賢さが冒頭の2本で描かれ、そのツイストには素直に感心した。からのもう一捻りが入ってハルルの勝ち、という3本目も最高。こんだけ展開作れるのすごい。
 10本目は連結8コマなんですが、ここでは突き指にまつわる帰路が描かれ、何だか感動的と言えるレベル。1日の変遷とその集大成という感じで実にエモい。そこから事故的にオチが発生してしまうのも微笑ましい。

 給食。定番の女騎士がやや強引と思えるタイミングでぶっ込まれるので笑った。本当によく出てくる。
 からの “私が食べさせてあげようか?” のネタも良い。ラブコメ不可避と思えるセリフだが、ハルルの中にはカイに対する悪戯心しかない、という温度差。

 後半。予告にあったタイムカプセルの巻。ここに来てクラス委員の川村さんが名前発表。富谷くんもクラス委員だったらしい。並びで見ると身長差があって富谷くんのイケメンぶりが目立つ。
 1本目。何を入れるかについて、生徒の自主性……という話からのオチは笑った。自分で調べたという意味では間違いなく自主性があると言えるんだけど、だけど大人がイメージしてたのとは何か違うw

 3本目。やたら冷めてるハルルだが、前の学校でもタイムカプセルやった、と衝撃の事実。ここに来て転校生の悲劇。ただ、元の学校のことを考えると、5月に転校するハルルのために早めにタイムカプセルを作ってあげた(もしくはハルルだけ作らせた)ということになりそう。だとすると、その光景はめちゃくちゃ感動的なのではないか。

 タイムカプセルってフィクションの世界ではお馴染みの存在だけど、個人的にはフィクションの中でしか見たことない。実際にはやらなかったなぁ。埋めるとこなかったし。

 タイムカプセルに入れる手紙。夢が明確にあるからこそ書く内容に悩むアユム。自分への手紙なので自意識が100%出てしまう、という恐ろしい装置ですね。そんなアユムの手紙の内容をルイが誤解する。やんわりぼかして伝えるアユムがリアルなんだけど、ルイはちょっと恋愛脳というか、そんなことばっかり考えてるからこそああいう誤解をしてしまったんでしょうね。てか、自分の手紙には「今カイくんは隣にいますか?」とか書きかねない。書いてないことを祈るばかりw

 タイムカプセル経験済みという一つの設定から無数にネタが派生していくのが見事だったんですが、それ以外にも下ネタじゃない女子たちのネタも魅力的ですよね。ルイの上履きのくだりとかマジ微笑ましい。ハルルの何の説明もなく平然とぶっ込んできて、それにルイが元気いっぱいにツッコむ(追いかける)感じとか最高。ついでにそれを眺めてるアユム。

 エピローグというか、決着としてのラスト1ページ。実際にタイムカプセルを埋めて、みんながエモくなってるんですが、土に埋めるということは当然アレのリスクがあって……というオチ。直接的に繋がってるわけではないけど、アユムが図書室で本を読んでたら……というネタが一種のフリのようになってたと思う。フリというか事前説明をさらっと済ませてるというか。


 終わり。次回はもちろん卒業。そして次次回からは中学校編がスタート。そう明言されました。こんなすぐ連載が終わるわけないんだよなぁ!!(不安でしたw)
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