北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年27号の感想

 映画館再開。『ゴジラvsコング』公開日決定。『ロキ』配信開始直前。楽しみが止まらないぜ。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in suomen kieli。何語かすら分からない。そうめん?
 フィンランド語でした。北欧やべぇ、マジで分からん。ちなみに『ONE PIECE』のナミです。3周目ですね。やっぱ『ONE PIECE』は世界各国に輸出されてるからマイナー言語が飛び出がち、ってことなんだと思う。

表紙

 『ブラクロ』。刀なしアスタってのは意外と珍しいんじゃないかしら。こういう躍動感あるデザインだと。

読者プレゼント

 アインシュタインからのタイムマシン。相対性理論からのタイムマシンってのは分からんではないけど、アインシュタインといえばタイムマシン! みたいな感じで来られると戸惑う。
 各グッズに物理学ダジャレが作られてるのはいいんだけど、アインシュタイン関係ないよね。いや、これは私が無知なだけで「めっちゃアインシュタインなんですけど?」と言われる可能性もあるんだけど。たぶん違うんじゃないかしら。
 あと、「因果律」って哲学とかそういう領域の言葉だと思ってたので、意外と物理とかの領域でも使われると知って勉強になりました。

巻頭カラー『ブラッククローバー

 ノエル覚醒の説明。精霊のレンタル移籍。ヴァニカはロロペチカを強引に操る一方、ノエルは信頼と絆によって「一生ロロペチカ宣言」の精霊を仲間にする。良い対比。あと一生ロロペチカ宣言は笑ったわ。愛が深い。
 こないだのマグナのときにも書いたんですが、この圧倒的な格上と戦うにあたっての主人公サイドのパワーアップの理屈が非常に良い。感情的にめちゃくちゃアガるってのは大前提として、理性で考えても「これなら勝てるかもしれない」という納得。この両立が本作マジでうまいですね。いや、最近のバトル漫画、優れたバトル漫画は大体うまいんだけど、本作は、最近の本作はこの良さが特にキレキレな印象。
 一生ロロペチカ宣言に至る理由にあたる回想。ロロペチカの良い場面で、瞳も描かれるようなコマでもメガネのぐるぐるがうっすら描かれてるの笑っちゃいますね。この律儀さは何なのw さすがにエモが最高潮になる場面ではぐるぐる線消えてたけど、別にアップの場面とか瞳を見せる場面も消してもよくない? ぐるぐるメガネ界の新星だわ。
 からのノエル変身でエンド。次週休み。本作(と『ヒロアカ』)は早めに休み入れる方針だけど、『呪術』はそうはいかない、みたいな感じなのかしら。今週絶対休みだと思ったんだよなぁ。
 てか、ノエル、本作の中でもかなり変身する方だよね。すっかり変身キャラ感ある。もちろん他にも変身する人はいるんだけど。

Dr.STONE

 ノエル見開きからのアーマードスイカなので笑った。この脱力感。絵自体はかっこいいはずなんだけど、なぜなのか。
 ゼノが仲間になった。クロムとか大樹に科学の説明してる場面を見ると仲間になった実感湧きますね。今までも一時的に協力するような場面はあったけど、そことは明らかに違う、と感覚で分かるから見事ですわ。ただ、闇の科学がどうのって話はちょっとよく分かりませんでした。生物の犠牲が生じるとか、環境破壊を伴うってんなら分かるけど、毒とかなら今までも千空近いことやってたんじゃない?
 缶詰。こないだ『鉄腕ダッシュ』で作ってましたね。最近は本作の方が先に進みすぎてネタが被ることなかったけど、久々に。本作の初期はかなり被ってて面白かったんですよ。あと、『鉄腕ダッシュ』の缶詰、最終的に高熱殺菌してないので長期保存用としては論外、とか放送後に話題になってて面白かったです。割と有害感のある内容だとは思うけど、てかそれよりもあの番組、もっとちゃんとしたアドバイザーがついてるんだと思ってたので「ガチで素人が知恵絞ってやってるのか?」とか思ったりもしました。他のコーナーはがっつり専門家出てくるので島だけ素人ってのもおかしな話なんですが。

ONE PIECE

 サンジ参戦。「ロティサリー」は最近よく聞く言葉だなぁ、など。とにかくチキンのイメージ。サンジ、それなりに本気バトルっぽいんだけど、スーツはどうするんだろうか。前も書いたけど、あそこまで大々的にビジュアルが変わるのには違和感があるというか、まだ全然慣れない。透明になる必要がないバトルだったら着ない、みたいな感じかしら。
 からのゾロがチョッパーの元へ。サンジ参戦ってだけで熱いんだけど、チョッパーの代わりに戦う、ということはサンジの手元にいたゾロが?? という連鎖が楽しい。そしてサンジの素人医療ぶりが改めて面白いな。リアクション役が医者というのが良い。
 からのモモ。ルフィの声を聞いてたらしい。あの声のシステムがよく分からないんだけど、ルフィって今失神してるっぽいじゃないですか。失神状態でも声って出せるもんなんですかね。メッセージの内容が電話みたいな感じだったので少し違和感。もっと独り言っぽかったら失神状態で発した声をモモが受信ってのも分かるんですが。てか、そもそも今のルフィは失神してなくて、意識があって、海中だから動けないってだけなのかしら。

『呪術廻戦』

 直哉のアニメーター呪術。相変わらず意味分かんないんだけど、開幕早々の見開きかっけぇ。溜めからの爆発、という盛り上がりがあるのが良いのよ。あと、真希さんがカウント取ってるのが不気味で良いですね。あの段階で詳細に意図が分からなくても「何かあるぞ」程度には伝わると思います。そこが良い。
 あり得ない動きのアニメは作れない。だから1回の術で起こせる加速度には限界がある。つまり、術を連続で成功させ続ける限りどんどん加速度が加速度的にあがっていく……と分かりにくい文章。
 それに対抗するのが、真希丸相撲。一瞬の勝負、衝撃を受け止める構えとしてあれは納得ですわ。突然のアイディアなんだけど。
 んで、神コロ真希さんなら1秒24コマは見切れるということで勝利。アニメの限界ですわ。映画も基本的に無理っすね。ゲームとかそういうジャンルだとフレームレートもっと高いからより強くなれそうか。格ゲーとかすごいらしいですね。

僕のヒーローアカデミア

 「発勁」がチャージ&放出機能らしいので、それを利用して疑似的にOFAを100%にできる。分かったような分からないような。チョロQみたいな感じなんだろうけど、ぶっちゃけ何でもアリになりそうで少しピンとこない。というか、今後これを使って面白いバトルを組み立てられるのだろうか、とか心配になってしまう。そもそも100%は上限じゃないはずだから100%にこだわるのが謎。まぁ、デクは100万%とか言っちゃう人だから、この100%に信憑性はないと考えるのが妥当……(嘘だよこの100%はホントだよ)。
 あと、これはどうでもいいけど、ナガン渾身の一発を捕まえて “鉄砲よりも速く駆けつける” は違和感。鉄砲より速いだろ、あの弾。まぁ、これは言葉のあやです。言葉のあやが実際の速度より控えめってのが面白い。
 それと、治崎の出番に意外と意味が感じられない。まぁ、来週以降何かあるだろうから「ガッカリだよ」的なことではないんだけど、先週の引きでデクはめっちゃ驚いたわけじゃないですか。その割には放置だったなぁ、と。
 んで、デクが綺麗事の右手(右腕)を差し伸べて、爆発。腕の破壊からの救済の手、というのが実に『ヒロアカ』的で良い。ちょうど今は『灼熱』が激エモ演出してるんだけど、本作は昔から一貫してやってる強みがある。
 からの公安被害者の会も良かったですね。

センターカラー『マッシュル-MASHLE-』

 ダンブルドアに移るのはいいんだけど、そっから大してバトル的な進展がないまま再びマッシュに場面が戻るので正直いまいち。一応大技は出たけど、それまでのお喋りが長いし、長かったのにまたすぐ場面が変わるので盛り上がりきらない感じがある。
 からのマッシュサイド。 “オレのことを忘れているのか?” 、そして “やっと思い出したようだな…” 、からのマッシュが “二回同じのはちょっと…” なので痛快。マッシュの無限運動能力で何でもアリになりそうなんだけど、 “一回見たから” とロジックを挟むのが良いし、そのロジックを披露するのに向けて忘れたギャグを入れてくるのがうまい。こういうとこ本作ほんと良いよね。バトルロジックが意外とちゃんとしてるし、ワンパン大喜利における痛快さのレベルが高い。

『アメノフル』

 金平糖。能力者相手にどうやって戦うんだよとか思ってたけど、ちゃんとそういうブーストアイテムがあったのね。フリスクっぽいケースで、お菓子っぽいジャンルだけどお菓子ではないか……みたいな雰囲気になってるのも絶妙だと思う。
 所長の息子、泣き虫だけど実はめっちゃ強いらしい。あー、善逸タイプ。ぶっちゃけ善逸が頼れるバトルキャラって部分に最後まで納得し切れてないというか、睡眠剣士設定がそれほど魅力的に機能してるとは思わなかったので、本作にはなんかうまいことやってほしい。ただ、今回の段階では、雑魚だけど良い奴でいてほしかった気持ちの方が強いかな。ウソップが頼れる戦闘員になられると違和感ある、みたいな奴。

『SAKAMOTO DAYS』

 急に場面が変わって主人公とは関係がない強キャラ同士の戦い、からの坂本参戦。ちょっと話が飛びすぎでイマイチな印象もあるんですが、おそらく来週が表紙、巻頭なのでそこに向けて強引にでも盛り上げたかった、とかそういうことなんじゃないかしら。ただ、これでトナカイ倒して一件落着となってもシンとかルーのドラマが無意味なので問題があると思う。どうなるのだろうか。

『アオのハコ』

 本作に限らず、今号はあらすじ紹介、人物紹介に別途1ページ用意されてるのが多い。
 そんな人物紹介にも入ってた針生先輩。針生先輩とまさかのダブルス結成。初っ端から “お前鹿野千夏のこと好きなの?” で笑った。ただ、ギャグではあるけど、あそこでこの言葉を吐くって時点で彼が良い人ってのが伝わってきますよね。あと、何気に「ちー」呼びじゃないのも良い。
 そんな人物描写の機微がうまいので「針生先輩めっちゃ良い人だわー」と思って読んでたら “牽制なんじゃ” とか劇中で言われるのでちょっと萎える。こっち方向にハラハラしてください、という作者の誘導が極端。意地悪そうに見えて実は良い奴、という細やかな描写が成立してるのに、この誘導が下手くそなのでチグハグだったと思う。一応部外者が伝聞情報を元に導き出した結論だから正確じゃなくてもおかしくないって話なのかもしれないけど。
 からの先輩グループに混ざる。もうこんなの針生先輩にホレちゃうでしょ。千夏先輩の前でアゲてくれるんじゃん。針生先輩マジリスペクト……だと思ってたら千夏先輩との2人だけの世界に入り浸ることになるので笑った。いや、上段見開きで左ページに配置することで群衆の中で一際輝く彼女、みたいな演出が決まってし、毎週のように律儀にこういうドキッとさせる決めシーンを入れてくるのには感心するんだけど、今はそれよりも最優先で「針生先輩まさか僕のために……!!」ってなる場面じゃないですか。
 ということで万事がうまくいって本格バド漫画編へ突入……なのかしら。あと針生先輩は多少の好意抱いてると思ったわ。彼女のことを考えてうっとりしてたってことなのかしら。

『高校生家族』

 『アオのハコ』からの本作の流れ。どっちがスポーツ漫画として本格的なんだろうなw まぁ、古舘先生の後ろ盾を得た時点で本作が最強か(帯)。
 そんなこんなで本格バレー漫画が始まるのかと思ったら、意外とあっさありオチがつく。 “あんな人… 全国にもいないよ” は笑った。本格の雰囲気があるからこその一発のデカさ。
 バレーだけじゃなく、全方位的に(家族全員の)ドラマが大きく進展する。ちょっと驚きました。まぁ、まだ夏に進んだだけなので今までが濃すぎなだけという気もせんではない。
 あと、弓木さんの “よく走り出す人…” の件はちょっと『アオのハコ』連想した。いろいろと被ってますね。こいつぁ全面戦争不可避ですわ……(タチの悪い外野)

センターカラー『タタラシドー』末永裕樹 馬上鷹将

 読切。作者はそれぞれ原作と漫画。馬上先生は久々ですね。まさか分業になるとは思わなんだ。それと、久々に見たけど鷹将の名前かっこよすぎんだろ。馬だし、鷹だし、動物がすげぇよ。
 本編。お笑いらしい。最近特に青春ものの題材としてお笑いが描かれてるのをよく見かける印象です。もしくはお笑いを青春としてパッケージしたり(賞レースとか)。アイドルもそうなんだけど、最近のものというイメージが強すぎて苦手……というかまだ慣れてない。まだ見方がよく分かってないというか。新規ジャンルの手探り感を楽しむべきなのか? とか余計なこと考えちゃって最終的に「まぁ読まんでいいか」とかなりがち。本作はジャンプなので読みます。
 劇中にも名前出てきたけど、空気階段感がすごい。主にビジュアル面。逆に言うと、空気階段が漫画チックなビジュアルをしてるということなんですかね。
 あと、関西弁じゃないのは良かったと思う。別に関西弁が悪いってわけじゃないんだけど、「お笑いといえば関西弁」という先入観で無理矢理関西弁にするのはちょっと古い印象があるので。まぁ、オードリーと空気階段ファンらしいので、そういう影響もあるか。どうでもいいけど、今の子はジャンクじゃないんだなぁ、と隔世の感。あと、漫才じゃなくてコントだったのもそう。
 お笑いだと一般的な部活と違って、そもそも始める際の壁がデカい。そこに才能という要素が加わるともっと厄介そうなんだけど、お笑いの深夜ラジオ好きというキャラクター設定でこの2つを乗り越えたのが面白い。ファンがプレイヤーになる障壁、そして秘めたる才能、この2つが深夜ラジオを介して語られる。そもそもネタ採用されてるって超すごいので、他のスポーツ部活ものだったら普通に「なんだよ ただの天才かよ」ってなりかねないんだけど、ハガキ職人だと印象が変わってきますね。この感じはお笑いを扱った青春ものならではで面白い。
 んで、本番。ぶっちゃけお笑いを扱った漫画(に限らないけど)で、劇中のお笑いがウケてる場面が正直寒い、ってのが構造上無視できない問題だと思うんですよ。劇中では「ドッ」となってるのを見ると「そんな面白いか?」とか思っちゃう。それの根本的解決をしてるとは言わないけど、本作の中で出てきたネタは実体験を元にしてることでその存在自体がドラマの結晶になってて物語的に面白い。悲劇を喜劇に変換するのが本作のテーマでもあるし。イジメのくだりが出てきて、それもかなり月並みで正直萎えたんですが、やってることとしては彼らも同じなんですよね。悲劇を笑いに変えようとしてる。ただ、そのイジメの方は方法が暴力的かつ自己満足で、あとつまんない。それに対する「こうやるんだよ」という水川かたまり(違)の逆襲という意味でもドラマチックで熱かった。あと、彼自身が女装してることで「めっちゃ体張ってくれるじゃん」と分かるのも良いよね。
 エピローグ。期待した結果は残せなかった。クラスの人気者になったかも分からない、イジメの逆襲になったのかも分からないし、モテるかどうかも不明。そんなことよりも彼らにとって重要なのは手応えであり、充足感。お笑いやったらモテました、みたいなオチじゃなくて本当に良かったと思います。割と台無し。
 あと、これは重箱の隅をツンツンするような話かもしれないけど、山中理奈さんめっちゃ可哀想なのでは? という可能性。告白の断り方が酷いという見方もあるけど、勝手に告白されただけなのでその点で彼女を責めるのは無理筋だと思う。かなり噂になってたと思うし、バカたちが黒板に書いてたし、その上であのコントでしょ。本人だったら普通にイヤだよねw ネタにすることの暴力性について少し考えた方が良かったと思う。結局のところ、あの鈴木もぐら(違う)は告白も、その後のこともすべて自分本位なんだよね。自分の青春の材料としか見てないというか。そもそもアプローチもなしにいきなり告白するってのが自分本位の現れで、それ自体は日陰者の特徴としてリアルだからキャラクター表現としては別にいいんだけど、それを批判なく「日陰者の逆襲」みたいにして悦に浸って終わるのはよく考えるとそこそこ酷い。
 少なくとも彼女の後日談、リアクションは欲しかった。彼女をもっと悪役にするなり、ネタにされたことで周囲の人間からイジられ、主人公たちが自分たちのやったことについて考える、とかなってもいいし……それは話が変わりすぎだから無理だけど。
 終わり。面白かったと思います。苦手意識あった題材だけど、全然問題なかった。イジメとの対比も痛快だったし、それが本作のテーマになってて素晴らしかったと思う。ただ、それだけにネタにすることの暴力性がスルーされてるのが気になってくる、という高レベルの問題も感じた。あのいじめてきた彼らと根本的にはやってることが同じなってしまう、みたいな。そこまでの怒りは感じないけど、よく考えるとそうだよね。

J新世界漫画賞大募集中

 今月は宮崎先生。珍子ちゃんが登場するので驚いた。まぁ、たしかによく考えてみれば読切からのブラッシュアップという話にうってつけの題材ですね。ただ、宮崎先生はそれ以前に本誌に短期連載してるという事実が軽視されがち。来週以降出てくるのだろうか……。

センターカラー『あやかしトライアングル』

 登場する度に「弟なんていたっけ?」となるんですよね。この弟。事前に “こりゃ姉ちゃん今日も死にかけてるな” という独り言を入れることで弟であることを強調してくれる親切設計。助けられてます。
 にしても移動シーン、というか到着シーンが無駄にかっこいいな。無駄じゃないか。律儀にかっこいい。やっぱ集合図ってアガる。あと三点着地。
 暑さそのもの、現象そのものに化ける敵。ちょっと『アンデッド』におけるサマーっぽさありますね。あっちのサマー登場は早かったけど、関係ないバトルが意外と盛り上がってるので本作が牛蒡抜きしてしまいそうな気がする。そこまで長尺になるとは思えないし。
 水着で青春してるところを見せつけて誘い出す。なんか『ゆらぎ荘』で似たような話ありましたね。厳密には誘い出すロジックが違うんだけど。こういう「○○のためだからね?」という言い訳みたいな展開はこの手のジャンルだと定番なんでしょうね。
 からのサービスなんだけど、正直動物組が思いの外充実してるので笑った。笑ったし、何ならそっちの方が可愛い。

『逃げ上手の若君』

 策を講じて多勢に勝利する。前も書いたけどここらへん『暗殺教室』っぽいよね。子供だし。教師役いるし。
 からの大人の強さを見せつけられて撤退(誘導)。強さの理由は鎧。ぶっちゃけこの手の漫画だとビジュアル的な都合で鎧ってつけないことが多いし、そのことに疑問を抱いてなかったんですが、当たり前だけど鎧めっちゃ強い。それを大人には鎧がある、という対立構図にしたのも面白かったです。

『夜桜さんちの大作戦』

 今更だけど、本気出すと瞳に桜が浮かび上がるって設定、めちゃくちゃ漫画映えしますねえ。決めゴマでアップにするだけで1つ情報が加算されるのめっちゃ良い。そこに今回は百パパのメガネ越し演出が加わるので二重に良い。「何かしやがった」というのが一目瞭然。
 ということでエピローグ。や、やっぱりアイさん夜桜家で引き取らない感じか……。イヤな予感はしてたんだ。とはいえ、もったいなさすぎるやろ。金脈にしか思えないのに。なんでや、アイさんの魅力に制作側が気づいてないのか。夜桜家でゴリアテと戯れてるとこ見たいやん。どうして……。

『破壊神マグちゃん』

 イズマくんの勉強回。ツッコミ役の錬は関係ないけど、付き合いで。それにしても勉強会に対する下心がすごい……と思ったら下心よりも優先する “コイツが流々と一緒よりまだマシか…!!!” という発想が小物すぎるので笑った。プラスのことよりマイナスが上回るのって正直どうかと思うw と思ったら、ちゃんとこの件が本話の最後で出てきて、よく考えたら本話で成長したのはイズマではなく錬の方だったのでは? というバランスになったので良かった。イズマ回ではなく錬回だったのかもしれない。
 邪神のコスプレ。ウネ先生がいざ教えるときになってメガネをかけるの、良いよね。本気モードとしてのメガネ。常時メガネも良いけど、ここぞのときにかけるメガネもおいしい。
 そんなウネ先生に教わるのがフレミング左手の法則。これに対してイズマくんが両手でフレミングしてて「コイツ何も分かってない……」感がすごい。それを見た錬が “…そうか コイツが理科が苦手なのは…” と分析するんだけど、この分析力、観察力がオチに向けた布石でもあったわけですね。ツッコミはボケのことをよく見てる。
 ちょっとだけ流々ちゃんが参加してきて、錬の中で悪魔の発想。定番の天使と悪魔なんだけど、両方ウネさんなので笑った。そもそも錬のイメージの場面なのになんでウネさん出てくるんだよ、という話ではある。
 ということで錬の葛藤。これすごい良かったですね。直前にカンニングを拒否するイズマの聖人ぶりを見せてからのこの錬の悩み。闇堕ち寸前な錬を救ったのもイズマであった、というオチもめちゃくちゃ良い。そして、私が前から感想でよく書いてた流々ちゃん最強説がついに劇中でも出てきましたね(そういう意味ではない)。『マグちゃん』最強議論が捗るぜぇ……。
 というか、イズマくん良い奴すぎるので眩しい。むしろあの姿を見たのが錬だけで良かったよ。あんなん見たらホレる。その横でもやってる錬のみみっちさが際立ってしまうw

『僕とロボコ』

 ママの包丁ネタ。意外と久々でしたね。初期はめちゃくちゃ擦られてた印象なんですが。
 土屋スポーツ用品店のノボリが「ダウンフォースだ!」。懐かしすぎる……。大人になってからミニ四駆程度ではダウンフォースは発生しないと知りました。そんな知識を得るくらいなら大人になんてなりたくなかった。
 

『ウィッチウォッチ』

 人物紹介で1ページ設けられてるんですが、情報量が少ないので笑った。本作はそこまで複雑な設定がまだないから説明するべきことがないってのもあるだろうけど。とはいえ、せめて人助けの設定くらいは書いとけよ、とか思わんでもない。
 本編。大事な話してる最中に勝手に落ち込んで回想入ってんじゃねぇよ、とか思ってたら「ドクン」で現在に引き戻されるのであった。こりゃうまい。胸ポケットに意味があったとは。野暮なことを言うと、あのドクンが聞こえるってことは普段の鼓動も聞こえてるだろうからかなり耳障り、もしくは落ち着かなさそう。

『アンデッドアンラック』

 シェンが普通に強くなって勝っちゃったら敵の目的通りなので問題がある。けど、トドメまでアンディと一緒だったら盛り上がりに欠ける、というジレンマはあったね。一応シェンムイの2人で師匠越えを果たしたからセーフなのかもしれないけど、割とストレートに強くなって勝ったようにも見えたので、冒頭の “ただ” “それだけだ” と矛盾……は言い過ぎだけどちょっと違和感はある。あそこすごいかっこよかっただけに。
 身も蓋もないことを言うと、今回のシェンムイは「2人だから強い」という要素が全然ないので、極端な話「シェンが不真実持ってても同じ強さじゃねぇ?」とか思わんでもない。
 あと、群れて強くなっても限界がある、のくだりはちょっと何言ってるか分からなかった。個の強さを追求してるなら神にも勝てる、という結論には繋がらないと思うの。
 まぁ、そんな群れて強くなる話の直後に同時破壊って目的が設定されたのは良かったです。いや、良すぎてちょっと都合を感じてしまうレベル。たまにあるよね、キレイになりすぎて作り物感が生じてしまうというか。まぁ、面白いという前提条件の上での話なんですが。

『灼熱のニライカナイ

 巨大津波にって島崩壊のピンチ……からのサーフィン。この脱力感、肩すかし感好きよ。かと思ったら、クジラサーフィンという激熱展開に繋がるのも最高。ちょっと『ポニョ』感出てきましたね。まぁ、前からかw
 んで、サメの右手。からの右手vs左手。これまたクロスカウンターですね。こないだの『ブラクロ』では「下の方が強くね?」という感じだったけど、本作は律儀に上の方が強い。4倍の威力だから当然なんだよなぁw
 そんな右手左手の攻防からの、残った左手と右手を手錠でつないで確保。やばい。人間の手の方を持ってくるのも熱いけど、何より手錠ですよ。サメの警察らしさという意味でも見事な決着だし、神室と南風原の過去を考えても手錠ってのが印象的なアイテムでしたよね。これは見事だったなぁ。初見時マジで声漏れたわ。

『宇宙カケル忍』井谷賢太郎

 読切。ジャンプショートフロンティア。読み方は「そらかける」。あと、「宇宙忍者カケル」ではない。宇宙と忍者という2つのジャンルをミックスするみたいな意味もあるんでしょうね。
 本編。伊賀の忍者が宇宙人を代々世話してて、貧乏の甲賀忍者(主人公)がそこに忍び込む。結婚したら借金チャラの術は笑ったわ。クズすぎる。
 んで、やたらキャラの濃い宇宙人ヒロインが登場。言葉遣いからオノマトペまで詰め込みがすぎる。この圧縮された情報量に圧倒される感じは読切、それも短めの読切ならではかもしれませんね。普通の連載とか長い読切でこれだったらさすがにクドいと思うの。「プンかいな プンかいな」とか意味分からなすぎて最高でした。
 からの宇宙人ヒロインは水が弱い……と明かした直後に敵が水で攻めてくる。なんかこんな展開、こないだの読切でもあったよね。あれも魚介系だったと思うけど、なんでこんな展開が被るのか。もっとベタな奴で被るなら分かるんだけどw
  “風が…呼んでいる” は正直ちょっとダサいと思ったので、そこにオチがついたのは良かった。むしろ「やっぱそうだよね!」と痛快さマシマシでした。この作者と分かり合えたような感覚(錯覚)好きだなぁ。
 ということで終わり。井谷先生久々で懐かしかったです。本作ひょっとしたらショート用のネタじゃないんじゃない? と疑ってしまうほど圧縮された語り口だったけど、そんな印象も込みで面白かったです。

『アイテルシー』

 マーの正体。前に『金田一少年の事件簿』の怪盗紳士っぽい、みたいな感想書いたと思うんですが、今回マーの出自に画家ネタが出てきたのでより一層怪盗紳士っぽさを感じる。いや、厳密に言うと「怪盗紳士殺人事件」っぽさですね。怪盗紳士の正体はよく分からないまま終わったし。
 マーが美に執着するのは亡き父のため。父を最高の画家にするため題材となった自分が最高の美になる。そして、諸悪の根元であるマージジ。 “愛を通じて描かれた画は真に美しくない” 、言い分としては面白いし、多少の納得はあるんだけど、すべて飲み込むことはできない、みたいな絶妙な主張で面白かった。悪役かくあるべし、みたいなバランス。そして、ここでテーマが「美」から「愛」へと広がったのが良いですね。美の話だと相生は疎外感だけど、愛の話となったら俄然関わりが出てくる。
 マージジが死んでハッピーエンドかと思ったら、マーパパとしては勝ち逃げされたに等しいので永遠の敗北。この連続する2つの死の展開、良かった。マーパパは可哀想な存在にも見えるけど、あんだけ愛してる風だった娘よりもマージジに勝てない絶望の方が勝ったというわけで、結構酷い話でもある。マー的にはそういう絶望の方がでかいですよね。マーパパが最も求めてるのは自分ではなくマージジだった、という。二重のファザコン

『クーロンズ・ボール・パレード』

 野球部募集ポスター可愛すぎだろ。これ1巻の表紙にしろや、とか言いたくなるレベル。まぁ、1巻の表紙がデフォルメってのはさすがに攻めすぎかw
 逆に言うと、ポスターが魅力的すぎるので「誰がこれ作ったんだよ」という話ではある。こんなスペシャルスキルが何の説明もないのは気になってしまう。
 んで、いざ大会。甲子園ってよく知らんのだけど、とりあえず申請すればどの学校でも出れる感じなのですね。こんな出来立てほやほやの部活でもあっさり出るので少し驚きました。もっと細かい事務的な部分も興味ある……がそれを漫画に求めるのはお門違いか。
 んで、本番。ラストの快勝のフリとなる周囲からのナメられ。この感じはちょっと『ハイキュー』っぽかったですね。かつての名門がって部分も似てるし。明確に違うのはピッチャーのすごさが数値化できるって点ですかね。映像とかで見なくてもこの評判は間違いなく広がるじゃないですか。もちろんピッチャーのすごさは速さだけじゃないんでしょうけど、分かりやすさという意味で数字はでかいよ。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。お題は「変なアーティスト名&変な曲名」。2つ答えるってのが特徴的ですね。
 井の線亭ぽんぽこさんの「米酢元気」。米酢元気が最高すぎる。字面が意味不明なんだけど読むと一気に分かる。てか、ちょっと米酢元気って健康食品ありそうな気すらしてくる。
 やったーカツ丼だ!さんの「ニックジャガー」。これは字面が元ネタに限りなく近いパターン。これまた声に出したときの気持ち良さが最高。
 カリンさんの「水平リーベで『僕の船』」。個人的には優勝。これはあるだろ。こんな若手ロックバンド絶対あるよ。
 半額カーネルさんの「KAdoで『うっせぇつ』」。パッと見意味が分からなかったけど、読んだら分かって、くだらなさに笑った。全体的に意外と実際のアーティストをもじるネタが少なかったんですが、本作は直近のヒット曲という意味でも見事だわ。
 むふうさんの「そらfeat.雨雲」。このお題で「feat.」という発想に至ったのがすごい。本ページは1回こっきりの勝負だけど、ラジオのネタコーナーだったら次の週から「feat.」ネタが続々生まれるパターンだと思う。

次号予告

 『SAKAMOTO』が表紙。おめ。「ソリッドコメディアクション」という表現久々に見たわ。ちなみに『アメノフル』の公式では「スイーツバトルコメディ」。あと次週増ページだそうです。
 『呪術』は普通に載せ続ける感じなのかな。むしろ休ませないために、先週大々的に下書きにした、下書きのままゴーサイン出した、とか。

目次

職場見学に来た長谷川先生に青春兵器のツーのサイン描いて頂く。超いい人です
(『ブラッククローバー』)

 意外なところに意外な名前! 職場見学とは一体。私だったら『夜桜さんち』の職場見学に行きたいです(そういうもんじゃない)。理由は屋宜先生がいるかもしれないから。

もう下書き提出しないから国の偉い人が勉強は役に立たないなんて言わないでー!!
(『呪術廻戦』)

 下書き提出はしていい。言っちゃいけない。

整体で突如繰り出される「体はどれくらいで変化するでしょう」クイズが苦手です…
(『アオのハコ』)

 あるあるっぽいけど、整体経験がないので全然分からんw いつか整体に行く日まで覚えておきたい奴だ。

髪面倒くてバリカンで頭坊主にしてたら途中で電池切れてえれぇ事になったぞ!
(『アンデッドアンラック』)

 最後の1行で発言者が急に悟空になるので笑った。

愛読者アンケート

 読切(大型の方)についてと、コミックスについて。帯を見て買ったことがあるか。たぶんないと思う。
 そのきっかけとなった帯の内容。私はないと思うけど、あるとしたら「○○でお馴染みの××新作!」みたいな情報系だと思う。推薦文とか面白いけど、それで買おうとはならないなぁ。
 電車や街中で広告を見て購入したこと。これはさすがにある。ただ、「新刊出たんだー」的なことなので、この質問における「広告」とは違う気もする。

総括

 火曜深夜更新、何とかできた。駆け込んだぜ……。

 今週のベスト作品。これは読切。大型読切の方。
 時点はショートフロンティアの方。

 今週のベストコマ。これは『灼熱』のラスト。手演出で『ヒロアカ』を越えた。

 最後に今週のベストキャラ決めますこちら。

  • 針生先輩 『アオのハコ』
    • フルネーム調べようと人物紹介ページ見たら「針生先輩」と書かれてて泣いた。作者に一言聞けば済む話じゃん……。
    • とにかく針生先輩。良い奴すぎて泣いた。良い奴すぎるのに本編では疑われてるのでそこが気になってしまったレベル。
    • 今週は針生先輩と『マグちゃん』のイズマくんに「おっ お前って奴は~!」ってなった。嫌ってたイケメンがめっちゃ良い奴だったパターンに弱いのかもしれないw

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