北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年42号の感想

 土曜からジャンプが読めたのはジジババのおかげ。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in タイ語タイ語らしい。マジ衝撃的なビジュアルですよね。とはいえ、日本語もあまり人のこと言えないというか、混じり文って何だよ交じり文って。
 んで、『SAKAMOTO』のシン。近いうちに会って殺し合いましょう、的なこと言ってるらしい。例によってどんな場面が全然覚えていない。すごい初期のセリフだとは思うのですが。

表紙

 新連載。ゴレンジャーみたいにカラフルな髪の毛してるのであった。7つ子なのになんでだよ、とか言っても無駄です。あと、6つ子だと思ったら実は7つ子で……という設定も含めて『黒子のバスケ』っぽい。

読者プレゼント

 ラジオ、深夜の生放送。そしてオールナイトニッポン。こういう場所でのラジオパーソナリティっていわゆるFM的なイメージで描かれがちだと思うけど、今回のはオールナイトニッポンということでネタはちゃんとAM的な要素が多い。いや、AM感って何だよ、という話なんですけどね。偏見だよ。
 かっこいいオッサンが描かれてるので、「芸人じゃないのかよ」とかは思った。ただ、今のANNって別に芸人の枠って感じではないんですよね。ならいいのか。芸人以外だと若手の人気者だからそれはそれで違うんだけど。
 それはさておきダジャレ。手数が多めで結構好き。そんなに詰め込まなくても……という圧が楽しい。「ご超授」とかわざわざ入れるほどのクオリティじゃないのが良いよね。長寿とのダジャレなので、あのイケオジはひょっとしたらナインティナインなのかもしれない。オードリーの方がまだイメージ近いかも。

巻頭カラー『PPPPPP』マポロ3号

 新連載。常軌を逸したタイトル来たな。『ダンダダン』の連載が始まっちゃって、しかも人気出ちゃったから読切時の『ダダダダーン』が使いづらくなっちゃった。『ダンダダン』ふざけんなよ、的なドラマを勝手に妄想してたんですが、本編読んだ感じ、読切とはほとんど別物になりそうなのでセーフかもしれない。
 とにかく検索性が絶望的で今の時代それでいいのかとか心配になるんですが、とりあえずハッシュタグは機能するからいいのかな。
 読み方としては「ピピピピピピ」。Pが6つと覚えましょう。打ちやすいので私としては案外ありがたい。7つ子なのに6つって少し覚えにくいけど仕方がない。
 本編。天才6つ子ピアニストが話題だけど、実は主人公も含めて7つ子。さっきも書いたけど『黒子のバスケ』っぽい。それぞれが別の高校に進学してインターハイでぶつかりそう。
 まぁ、とりあえず1人ずつ出てきたりするのかなぁとか思うんですが、よく考えたら残りの6人がどんな人物か全然描かれないまま初回が終わってしまった。漠然とイヤな奴みたいなイメージを抱いてしまったけど、そんな描写はない。クズは父親のみ。あとダドリーの母親(『シンデレラ』より『ハリポタ』派です)。
 要するに才能論みたいな話なのでしょうね。主人公の才能のなさを強調するための7つ子設定。どうやら耳は良いらしい、彼の世界の見え方(聞こえ方)は特殊だと冒頭の場面から、漫画らしい表現で描いてて面白い……と思ったけど、これは的外れかもしれない。全然耳の話が出てこなかったw あの擬音とかの文字表現、デザインが特殊なのは単に作者のクセというか、作者の美的感覚によるものな気がしてきた。
 才能というテーマは定番だし、才能という要素が重要視されがちな世界としての音楽界ってのは飲み込みやすい。才能の話だったら結局音楽版スポ根みたいにもしやすいし、「これならジャンプ連載もいける」みたいな狙いも想像できる。普通に面白そうなんですが、本話を読む限りでは、結局主人公も種類の違う天才にしか見えないので正直不安。そんなんで凡人代表みたいな顔されても困る。まぁ、あの特殊な才能は彼の凡才として扱われてきた人生によって育まれてきたもの、みたいなロジックがあれば大丈夫かもしれない。それは次回以降に期待。
 そんな「主人公も天才じゃん」とも通じるけど、本作の音楽描写。すごい音楽をどうやって漫画的に表現するのか。これは難しいよね。難しいからこそ面白そうである。これは「良い音楽を聞くと映像が見える」というルールで勝負するっぽいんだけど、正直ここは個人的にイマイチだったというか、アプローチとして新鮮さがない。それこそ『ソルキチ』もそうだし。懐かしいね。芸術をどう漫画的に表現するか問題だったら『アクタージュ』の方が遙かに面白かった……は初回だから言い過ぎか。面白そうだったと思う。
 あと、『ソルキチ』『アクタージュ』よりも近いというか個人的に「もうこれアレじゃん」って思った作品があって、それが『食戟のソーマ』。「おはだけ」とか「おさずけ」とかシステマチックな設定にすることで一種のギャグになってたけど、それを真正面からやったのが本作だと思う。『食戟』は荒唐無稽な飛躍をギャグ的にも扱いつつ、それでいて物語は至って王道。そのバランスが絶品だったと思うので、本作の単に真正面から『食戟』設定をやるのには今のところ、そんなに乗れない。面白いより不安が勝ってる。
 まぁ、7つ子だと知らない先生が残りの6つ子を視認してたり、会話してたりするので、『食戟』よりも情報量が多いというか、より具体的な体験という設定なので、そこらへんがどう面白くなっていくのかは楽しみ。
 父殺しの構造なのも『食戟』と同じ……ってまぁこれはクソベタな話なので一致したところで面白くないか。
 母ちゃん。余命2年らしい。高校卒業は見届けられない。まぁ、余命2年っつっても2年ジャストで死ぬわけじゃないけどね。とはいえ、時限設定してるようなもんなので、2年で死ぬと考えるのが今のところ妥当だと思う。まぁ、ラッキーの活躍によって長年のストレスが解消され、健康に近づき医者もビックリ、みたいなロジックがあれば3年以上生きても違和感ないと思う。とにかく、高校入学前の余命2年という設定が個人的に新鮮で面白そう。面白くなりそう。この2年設定をどう使ってくるのか、ここが一番楽しみかもしれない。
 終わり。初読時 “飲めんぞ コレ” を「飲めないぞコレ」の意味で読んじゃって混乱しました。

Dr.STONE

 世界一周して日本に帰ってくる。その道中で必要なものを用意する、ってのはワクワクする。今更だけど。宇宙進出のためには地球全域を網羅しないといけない、ってのも順当なレベルアップの道筋だと思いますし。
 んで、米。そこまで大々的に煽るほど米ありがたいですかね……とか思ったけど、ちゃんと劇中で “おにぎりなんて別に21世紀でだって しょっちゅう食べてたわけでもないのに” とあるので良かった。このセリフめちゃくちゃ大事だと思う。ソウルフードは魂に響くんだよ、と強引に説得される感じ。
 「ソウルフードなのにインドネシアかよ」とも思うんですが、一応それも説明ありましたね。正直こっちは説得力がイマイチというか、「インディカ米じゃダメじゃね?」とは思った。 “多めのやつだ” という雑なセリフで済ませてるのもそう。

僕のヒーローアカデミア

 役割を失ってしまったオールマイト。どうなるのかと思ったらステインが出てきてテンション上がった。やっぱステインは良いなぁ。
 ステインにオールマイトだと認識してもらえなくてピンチ、というのも面白い。たしかにステインのオールマイト信仰を考えたらああいうキレ方するのも納得できる。
 からの実はオールマイトだと気づいてたっぽいオチに関しても「さすがステイン」と納得できる。めちゃくちゃ矛盾してそうな感想なんですが、まぁほら、何となく分かってよ……。
 オールマイトの成長というか、再奮起のエピソードとしてこじんまりとまとまってて良かったと思う。人も場所もアクションも極小なのがちょっとした寓話感すら生んでるというか。なので、変な話、今回出会ったステインは実在しなくて、すべてオールマイトの見た幻覚、オールマイトの中の反省や自責の念が生み出したもの、みたいな扱いでも全然よかったと思う。まぁ、実際は存在してますよ。最後の最後に紙くれるので。
 ステインめっちゃ良かったので、再登場も期待しちゃうけど、何ならこれですべての出番終わりで、最後のエピローグでちょっとだけ、みたいな扱いでも全然いい気もする。そのくらい本話が良かった。

『アオのハコ』

 扉。イノシカチョウという表現、初めて出た気がする。まぁ、アオリなんだけど。個人的には断然シカ派です。シカの美しさと可愛さのバランスはマジで芸術的だと思うの。奈良公園より宮島のシカの方が品が良いのでオススメ。まぁ、すべては鹿煎餅システムが悪いという話なんですがw ただ、奈良のシカはお辞儀するオリジナリティが強烈で、とにかく可愛いです。けど煎餅に貪欲で怖い。
 本編。意外と本格的なバド対決。本格的というか、成長のロジックが描かれてる。要するに読み合いなので、とにかく慎重に相手のラケットを観察するのが肝心。とはいえ、本作のことだからこの調子でバドパートが充実していくとは思えない。たぶんだけど。おそらくこのバドでの大喜の成長は、バド以外の人間的な成長を示すことになるんじゃないのかな。シカだかチョウだか知らんけど、予想外のことをされて翻弄されてるだけじゃいかんぞ、的な。
 告白のタイミング。独りよがりな告白は良くない。至極全う、というかこれは最近世間的にも広く認知されるようになった話ということなのかもしれない。それこそ『ゆらぎ荘』でもあった話だし。
 イノチョウ。唐揚げ対決。個人的には “カロリー気にしてるくせに!” の返しが良かった。ものすごい正論ってのもそうだし、ちゃんと覚えてたんだ的な意味でもそう。大喜的に雛の見方が根本から変わった瞬間だったんだろうなぁ、とかふざけてる中にも感じる。
 からの千夏パイセンも唐揚げ争奪戦に名乗りをあげる。2つ取られるのはキツいな……とか思いつつも良いシーンだったと思います。あと何より、やっぱ本作すげぇな、と感心したのが「よよよよ楊枝にヨダレが!!」的な話が一切出てこなかった点。いや、実際にはヨダレ1ミリも付かないだろうけど、間接唐揚げを意識しちゃってアタフタ……みたいな童貞ギャグやりそうなもんじゃないですか。「選択肢にもありませんけど?」的な雰囲気なのがすごい。

ブラッククローバー

 ゼノン回想。これは意外だった。マジか。しかも、意図的というか、超露骨にアスタとユノのドラマに重ね合わせてる。主人公と表裏一体かよ。もしかしたらアスタ(ユノ)もああなってたかもしれない。
 からのアレンを貫いて悪魔を倒す。前回、『ドラゴンボール』のラディッツ戦、魔貫光殺砲の奴だ、みたいな感想書いたけど、「まぁランギルス死なないけどね」だったんですよ。それが今度は死ぬバージョンになったので驚く。やっぱ意識するっていうか、あの展開だと死ぬのが一番分かりやすいよね。
 てか、この対比を考えるとゼノンの回想で表裏一体として扱われてるのはユノとアスタではなく、ユノとランギルスだったのかもしれない。前回ランギルスを殺してた世界のユノがゼノン。

センターカラー『僕とロボコ』

 本編。ロボコの軍事用ロボット時代のツケが回ってくる話。話としてはかなり正統派で、『ロボコ』で読むと「なんか普通だな」みたいな気持ちになった。いや、普通って何だよ。普通の感覚がバグっちゃってるんですが。
 軍事用の頃をよく知ってる人が再び軍事の世界へ呼び戻そうとするんだけど、その呼びかけがロボコにとっては黒歴史の暴露に他ならなくて、というのは笑った。あの隣でボンドが聞いてる気まずい感じ好き。ただ、逆に言うと、「昔からロボコはロボコだったのね」的な安心感はある。安心感があっていいのか正直疑問なんだけど、本作を普通の作品の価値観ではかるのは適切ではない気もする。普通とは。

『逃げ上手の若君』

 本編。若の金持ち時代の食事。鯛が食べたい、なんつって、みたいな話。正直今までと話の毛色が違いすぎるというか、急に1話完結ののほほんとしたエピソードでそれほど興味引かれなかったんだけど、最後の最後に鯛輸送にも戦略的な意味があった、とオチがつくので見事。ここらへんの隙のなさはさすがだわ。結構マジで疑ってたんだけど杞憂だった。前章と次章を繋ぐ、まさにブリッジとしての回だったのですね。

J新世界漫画賞大募集中

 1ページで寂しい感じあるんですが、今回の松井先生、ものすごい大事なことを言ってるというか、個人的にめちゃくちゃ気になってたことの答えが書いてある。
 今の松井先生、明らかにショタに勝機を見出してるよな……という点。今回のインタビュー、「顔で票を取った」とか「色気と可愛げ」とか言ってて完全にそれ。たぶん『暗殺教室』の最初の渚くん覚醒回でアンケート1位を取ったこと(他もあるだろうけど)を踏まえて語ってるんだと思います。やはり味を占めたという見方はそれほど間違ってなかったw

『呪術廻戦』

 裁判官が「静粛に!」ってトントンする槌、あれ日本の裁判では使われてない。トリビアとしてはかなり有名な類だと思うので、ラストの槌はあくまでもあの弁護士が抱いてるイメージの具現化ということなのでしょうね。法律を勉強する前に憧れた正義の象徴、みたいな感じだと思う。そもそも弁護士じゃなくて裁判官だからね。逆に言うと、弁護士という立場に限界を感じたからこそ「俺が裁く」という結論に至ってしまったと考えると何とも悲しいものがある。
 あと、同じくラストに出てきた天秤。弁護士バッジでもお馴染みの天秤なのでこれまた法律がもたらす正義の象徴みたいなことなのでしょう。てか、単純にテミス像。劇中にも出てきたし。ただし、テミス像が持ってるのは基本的に槌ではなく剣。なのでそこらへんのイメージが悪魔合体した形なのでしょう。劇中、公園のブランコのコマが印象的に差し込まれてるけど、あれも天秤なのでしょうね。実際は天秤的な機能ないけど、ビジュアル的な類似として。
 テミス像といえば目隠し。本話の内容は「見る/見ない」がかなり重要なキーワードになってるのが面白い。 “何故私を” “その目で見る” とかあるし。劇中、彼が目を瞑る場面は一つもないけど、代わりに手で顔を覆う場面が一つだけあって、彼にとっての一時の勝利。勝利に浸る休憩的なニュアンスだと思うけど、目を瞑るのではなく手で覆う、つまりその間も目はガン開きなのだろうという感じなのが面白い。

センターカラー『SAKAMOTO DAYS』

 オーダーと坂本商店。オーダーが殺してくれるならそれでええやん、みたいな気にもなってたので、今回ちゃんと “ORDERに殺される前に接触したい” と言ったのが良かった。死刑囚に殺されることは端から考えてないのはちょっと意外ですね。あんだけ大々的にぶち上げた新キャラに対する信頼が薄いというか。インフレしすぎないバランスとして秀逸だと思う……ってまだ判断は早いんだけど。
 Bランクに不服な坂本。そういうの気にするタイプだったんですね。ちょっと意外。まぁ、あの過小評価があるおかげで「ナメてた相手が殺人マシンでした」の構図が生まれるのでメタ的にはありがたい評価だと思う。
 からのホームセンター。最高のロケーションだ。それこそ「ナメてた相手が殺人マシンでした」映画の代表格である『イコライザー』のマッコールさんはホームセンター店員ですし。本作にホームセンターが出てきた、という時点でワクワクがすごい。
 ペットショップが出てきたのは日本型ホームセンターの特徴という意味では面白いんだけど、島忠が生体陳列を終了(一部)するようになったような時代なので、余計な描写だった気はする。ペットの衝動買いやめてくれ、みたいなACが流れる時代だし、単なる微笑ましい光景としてペットショップを描くのはそろそろ限界。というか私がペットショップ嫌いなだけなんですが。まぁ、これでシンの愛犬が殺される展開になったら、今度は『ジョンウィック』要素なのでそれはそれで面白そうではある。いや、もちろん死んでほしくはないですよ。
 てか、シンがいきなり対敵したのには驚きました。さすがにシンじゃ勝てないだろ、瞬殺だろ、と思うので。実力ではとても敵わないけど、心を読めるので案外戦える、みたいなことなのかな。だとしたら便利な設定だ。単純に敵がシンでも何とかなるレベルなのだとしたらちょっと萎える。

『破壊神マグちゃん』

 おもくそ暗いオープニング、そしてサブタイ「親友(前編)」なのでビビった。ちょっと身構えてしまうというか。殺しに来る構えだ……。流々ちゃんの闇堕ちクリスマス以来の予感。
 桔梗と唯歌。流々ちゃん含めた3人でワンセットみたいな印象でしたが、あくまでもこの2人に流々ちゃんが加わった形なのね。
 んで、そんな2人の関係を裂くのが進学。田舎なのでそもそもの選択肢が少ない。低レベル組は選択肢が少ないのはむしろラッキーみたいな感覚っぽいけど、桔梗はそうはいかない。この世知辛い現実が良かった。誰かの悪意とか落ち度のせいで引き離されるのではない話にしたのが見事だと思う。逆に言うと、学力に見合った高校に進学するのは当たり前(悪いことではない)ので、この問題をどうクリアするのか、とハードルがめちゃくちゃ高くなったのも事実。単にキョーちゃんが「みんなと一緒がいい」と受験舐めプするのは、今回の物語的にナシだと思う。現実ではありそうだけどねw
 最初はキョーちゃんの抱える闇(家庭環境)が強調されるんだけど、実は本当に深刻なのはむしろ唯歌の方で……となる展開も良かった。あそこにウニ助がいるのも良い。ネガティブ思考をギャグにするウニ助でもついていけないレベルの心の闇、というのが深刻すぎてヤバい。
 2人を心配した流々ちゃんがマグちゃんと一緒に動き出す……のではなくウニグラの2人が “ふたりを助けてくれ…!!!” と泣きついてくる。一番そばにいるけど、何もできないので、という行動が熱い。ただ、ヤドカリが同行してるのはちょっと謎。ただの背景的な賑やか市とは思えないんですよね。本作のことだから。ちゃんと物語的な意味が付与されるんだと思うけど、どういうことなのかしら。

『夜桜さんちの大作戦』

 辛三、殺香のデート。というか買い物。それを見守る太陽、五、七。
 商店街のガラが悪いので太陽は危ない。だけど殺香はokのくだりがかなり無理ある気がするんだけど、まぁそもそも殺香の針要素をほとんど忘れてたってのもある。とはいえ、今の実力を考えたらきついと思う。
 とにかくデート。 “銃に夢中なフリして 会話になるのを防いでる” が辛辣すぎるので笑った。あまりに的確すぎるので笑うと同時に胸が痛くなる。
 デートでやっちゃダメなことのトリプルコンボ。食事じゃなくて買い出しだから割り勘というのはそもそもおかしいとは思うんですが、それと平行してクーポンが出てきたのが気になる。つまり、クーポンを使うのは割り勘前なのか、割り勘後なのか。%で引く奴だったら話は早いんだけど、50円引きらしいのでここも悩みどころだ。いや、そもそもユーロの買い物なのに50円引きクーポンってどういうことなの、ってのはある。
 実は気づいてましたよ的なオチがつくのは良かったけど、そもそもの「商店街は危険」のくだりが引っかかるので、商店街でトラブルに巻き込まれた3人を辛三が救い、その後愛の罰を与える、という方が良かった気はする。殺香が戦闘能力でサバイブしてたのを見ると、やっぱ太陽でも余裕って気がしちゃう。

『マッシュル-MASHLE-』

 敵の「めちゃくちゃ強いです」的な紹介。バトル的にもそうだけど、彼の主張である “人にとっての真の幸せとは” “承認にあると” がなかなか面白い。もちろん悪役の言い分として、ですよ。社会に必要とされることを重視してるのがマッシュの成り上がりストーリーに立ちはだかる壁として面白い。マッシュはそもそも社会から必要とされない現状をひっくり返そうとしてるわけですからね。単に勢力としてぶつかるのもあるけど、そもそもの考え方からしてマッシュとの相性が最悪。どんな出会い方をしたとしても対立不可避。

『高校生家族』

 部活漫画では超定番の停学、幽霊部員の先輩。めちゃくちゃベタなんだけど、本作になると一瞬で「今週のリアクション役お願いしますね」みたいな感じになるから楽しい。おっさんの存在もそうだけど、おっさんのことを当たり前に受け入れてるバレー部全体の空気がもうおかしい。
 おっさんもそうだけど、洲崎の存在もかなりきついというか、致命的ですよね。圧倒的な実力というのが彼にとっての拠り所じゃないですか。自分が一番強いから王様でいられる。その前提がそもそも崩れちゃってるのでつらいw おっさんという異常事態がなかったとしても……という二重苦。とはいえ、悔しかったら素直に練習するあたりが可愛いw

センターカラー『あやかしトライアングル』

 人気キャラ投票の結果発表。祭里が1位だと思ったので意外でした。いや、どっちが意外でどっちがストレートなのかよく分からないんだけど。
 あとはルーシーが4位で、弥生が11位という大きな差も謎。メイン回の有無とかあったんだろうけど、とはいえルーシーってメイン回があったところで特別人気が伸びるような感じではないというか、ここまで極端な差が生じるとはなぁ。
 シロガネは3位でも不思議ではないと思ってたんですが、5位。まぁ、3-6位はかなり混戦ではありますね。

 本編。先週も書いたけど、『暗殺教室』よろしくキス。触手引っこ抜きたくなりますね。逆に先週は気づいてなかった要素として、 “…母の前で大胆な手段じゃないの” は笑った。たしかによく考えたら母親の前で幼馴染にキスとか死んでもイヤだw
 キスシーンなんだけど、すずの中ではキスシーンとは思えないような攻防が繰り広げられてるので面白い。外でキスしてる2人と、中で論争してる3人。やたらややこしい。まぁ、祭里以外は全部1人とカウントしてもおかしくないんですがw
 最後の モンブランである” は笑った。そういや、念入りにモンブランの話してたな。フリがちゃんとしてる……! これ見るとやっぱシロガネは3位でもおかしくないと思ってしまう。良いキャラだ。

『ウィッチウォッチ』

 同居人としてのケイゴ回。自己愛が爆発するような早口は楽しい。とはいえ、少しは整合性気にしろよ、とか思うけど。
 二重人格。今時二重人格キャラなんてあるんですか……! と驚きつつ、スイッチは丸ではなく三日月型なのでかなりレアケースっぽいですね。何度もコロコロ変わるというよりは、一度変わったらその1話は狼男が引っかき回すことになる、みたいなバランスになりそう。丸だったら完全にドラニコフなんですけどね。三日月型って滅多にないと思う。正直クロワッサンは違和感あったというか「釣り針でかいぞ」って感じだった。あと、超細かいことを言うと、クロワッサンの語原が三日月なので、「日常生活に潜む三日月型」のチョイスとしてはちょっと面白味に欠けるとも思う。三日月の代替物としてそのまんますぎる。
 女好きだが、前提としてフェロモンむんむんなので超モテる。この場合で恋人がいる女性とか、好きな人がいる場合ってどうなるんだろうか。別にホレさす魔法をかけるわけではなく、あくまでもただの「強いオスはモテる」という理屈なので、それがどこまで強いのか気になる。一番大事なのはニコだと思うんだけど、ニコはどうなるのかしら。今回も絡んだけど、距離が遠めだったし、ケイゴが誘惑する感じじゃなかったので「ニコには利かない」と判断していいのか悩む。
 んで、犬的ヒエラルキー思考のため、モイちゃんには忠実。忠実だけど虎視眈々と逆転を狙ってる、という理屈は良かった。ロジックとしてうまいと思うし、モイちゃんに対して愛憎入り乱れてる感じがキャラクター的に魅力的だと思う。
 ラストの饅頭も不意打ちで笑ったけど、よく考えたらあれはケイゴにも落ち度あると思うの。過去に何度も同じ過ち犯してそうw

『アンデッドアンラック』

 リップの飛ぶ斬撃が三日月型だ!! これは笑ったわ。そして、ピンチの状況からケイゴがパワーアップして逆転、って漫画であったら超面白そうな展開だ。さすがに『ウィッチウォッチ』ではああいう斬撃出てこないとは思うけど、だとしたら非常に惜しい。
 んで、リップの不真実対策。その先の不正義対策も兼ねてるのが面白かった。反射による予測不能な無数の攻撃ってだけだと『ONE PIECE』における「たこ花火」と同じ発想なんだけど、同じ理屈で不正気も潰せてるのがすごい。当たり前だけど、相手も対策を考えてきてるってのは良いよね。むしろハメ技みたいなの持ってるのはむしろユニオン側なので、対策は必須とも言えるし。
 まぁ、細かいこと言うと不正義対策があれで万全なのか? という疑問は少しだけある。
 手がない状態で自ら首チョンパするのめちゃくちゃ大変そう。てか、ぶっちゃけどんだけ筋力があって不可能な気はする。まぁそこは気にするだけ野暮だとは思うけど。
 いきなり風子に到達したのは驚き。いや、あれで落ちて再びリップ戦という可能性もなくはないだろうけど。もっとボス戦を1人ずつ繰り返す感じになると思ってたわ。まぁ、一応メインはスプリングなのでそこで1人ずつやるのは焦れったい、ということなのかな。

『カミジョーさんは食いしん坊』城本祥

 読切。ジャンプショートフロンティア。かなりストレートな美少女コンテンツ。珍しいですね。別に今までも美少女が出てくる作品はあったけど、美少女がメインになる作品というか、美少女の比重がここまで大きいのは珍しい。まぁ、一応本作も美少女を題材にしたギャグ漫画ではあるんだろうけど。
 本作のめちゃくちゃ変わった特徴として、語り手が美少女の髪飾り。代々受け継がれてるうちに魂が宿ったらしい。そんな髪飾りが「うちのお嬢様はこんなにすごい」と自慢するはずが、あまりの食いしん坊ぶりに困惑する、という話。普通に考えたらクラスにいる地味な男の子とか、別に女の子でもいいか、それにツッコミ役を託すと思うんだけど、おそらく本作はそんな余計な人員を出したくなかったんでしょうね。とにかくヒロインだけに注目したい。短いページ数ならではの一工夫。工夫の意図は分かる(と思う)んだけど、正直これだけトリッキーな設定を出したからには髪飾りならではの展開というか、オチみたいなものが欲しかった。マジで人格のないリアクションが欲しかっただけ、という感じで少し肩透かしだったかな。そもそもいつも頭にとまってる髪飾りなら彼女の食いしん坊ぶりを知ってるはずだろ。そんないちいち驚くほどのことでもないだろ。とかは思う。
 てか、アレね。身も蓋もないこと言うと、この非人格ツッコミ役ってジャンププラスの『姫様拷問の時間です』のシステムですね。こういうのが一つのジャンルとして確立されてるなら話は別かもしれないけど、そうか……。まぁ、お嬢様が可愛ければそれでいいだろ、という作品だというのも分からんではないので、そっち方面が刺さった人には魅力的な作品だったのだろうと思います。

『レッドフード』

 同じ受験者の金持ち眼帯ハゲ。試験官とどう戦うかではなく、味方とどう結託するか、がキーになってるのは面白いですね。若干寄り道が過ぎる気もせんではないけど。あのハゲの悪人ぶりが薄っぺらいので、このバトルにそんな時間かけんでも、とは思った。
 それはさておき、ハゲの “だが俺がトップに立てば 組合はもっともっと成長できる!!” のコマ、これなんか有名な絵のパロディだよね。風刺画だっけ? 資本主義の台頭的な感じの絵だった気がする。とはいえ、文字的な情報が一切思い出せないのでググりようがない……!
commons.wikimedia.org
 やっと見つけた。風刺画っつったらビゴーだろ! とビゴーで検索してたんですが、時間の無駄。ちまちまと風刺画で検索したらやっと見つかった。アフリカの植民地支配を風刺した奴でした。金持ちがどうこうではなく、イギリスの帝国主義がメインの絵なのね。見つからなかったわけだわ……。
 この感じ、この元ネタ探しで四苦八苦する感じ、『ダビデくん』を思い出すなぁ。懐かしい。

『NERU-武芸道行-』

 矢を折る。矢を折って2つ同時に飛ばすんだと思ってたんですが、違った。矢を軽くして、あとはカタパルト的な感じで飛ばす。あの初めて見たけど、絵を見ただけで何となく納得できる感じが見事だったと思います。気持ちいい。
 筋力不足なのでネルが代わりに。2人の共同作業感が良いですね。結婚式でやっても不思議じゃないレベル。ちょっとロマンティックな雰囲気もありつつ、互いのリスペクトに溢れてた魅力的な場面だったと思います。どこを狙うのかも大事だけど、どのタイミングで射るのか。 “今” のコマの緊張からの緩和が最高でしたね。2人が重なり、折った矢、それを通した管、すべてが1コマに収まってて芸術的。
 からの恋に落ちる。あそこまでストレートに恋に落ちる場面が出てくるのでちょっとビックリ。今時そんなストレートな……とも思うんだけど、さっきの弓の場面の美しさを考えたらまぁ意識しちゃうのも分からんではない。とはいえ、この武芸の世界における女性の生きづらさというテーマを語る上で、この安直なロマンス展開は大丈夫なのか? とは不安も少しある。本作かなり好きではあるんだけど。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 宇内梨沙アナウンサーって週ちゃんカレンダーで誕生日が紹介されるほどの有名人だったの?? とか関係ないこと思った。いや、関係ないってのはおかしいか。ページの中に書いてあることだし。

 ネタハガキ東西戦。9月のお題は「新トライアスロンを考えろ」。三段オチにするのか否か、でまずは分かれそうですね。
 東。てるるさんの「バルサンをたく→」。ちゃんと3つ目がオチになってるんだけど、よくよく考えると2つ目が一番おかしくね? となる。後引く面白さと同時に妙に情緒があるようなネタでめっちゃ好き。
 さばねこさんの「一輪車→」。東で一番好きかも。ダジャレのような発想も面白いんだけど、競技としても普通に面白そうですよね。テレビ番組とかならリアルにありそう。そして見応えありそう。
 西。べんさむさんの「掃除→」。「平日の母ちゃんの三種競技ですよ!」というコメントも込みでめっちゃ好き。最後が一番楽やんけ、ただのチルタイムやんけ、という意外性が良い。
 照りさんの進化の歴史。文字一切ナシ、完全イラストネタで素晴らしい。今回のお題イラストで勝負するネタ多かったですけど、イラストのみで勝負してて、それがちゃんと三段活用になってて最高。いや、よく考えるとどういう競技なんだよ、という話ではあるんだけどw
 セッドあとむさんの「睡眠ぐ→」。これまたすごい。個人的には西の優勝。というか東西含めて一番好き。発想も面白いし、それを一目で納得させるイラストのクオリティも素晴らしい。絵がうまい人が有利という現実はあまり直視したくないんですが、ここまで圧倒的なの見せられちゃうとぐうの音も出ない。

次号予告

 表紙、巻頭は『dr.stone』。予告ページ全体が龍水の「欲しい!」にちなんでデザインされてるんですが、『アオのハコ』に対する “欲しい! 同居人が美女か!” は普通に発言内容が怖すぎるので引きました。
 あと、『こち亀』が凱旋です。とはいえ、201巻発売にあわせたショートです(4ページ)。こないだみたいなガッツリした内容ではないよ。そろそろ「おい麻生」ネタが見たいなw

目次

W氏、吾峠さんにめちゃ美味果物頂き大感謝!体にしみます。最高の秋始まった!
(『ブラッククローバー』)

 超勝手な妄想なんだけど、吾峠先生、田舎で農業やっててほしい。サノスの余生的なイメージ。

涼しさの!!!腹にとほりて!!!!!秋ちかし!!!!!!!!!!!!!!
(『マッシュル-MASHLE-』)

 正!!岡!!!!子!!!!!規!!!!!!

愛読者アンケート

 新連載についてと、イベントの有料配信について。有料のオンライン配信、見たことないかもしれない……。今時どうなん? と我ながら思うんですが、変な話オフラインのイベントよりも腰が重いかも。登録とか準備がめんどくさそう。そんな漠然としたイメージが巨大になりすぎてる。良くないね。
 今後イベントに参加するとしたら、オンラインかオフラインどっちも選べるならどうするか。オフライン一択でしょ……と当たり前に思ってしまったんですが、今時どうなん。波物語かよ。と冷静になってしまった。ぐぬぬ……。

総括

 発売3日目になっちゃったけど土曜発売だから仕方ないよね。許して。来週からまた頑張る。

 今週のベスト作品。『ヒロアカ』かな。あのこじんまりとした、1話完結っぽいエピソード好きよ。それでいてめっちゃ大事な話してる奴。

 ベストコマ。『NERU』の “今” 。めっちゃ良かった。怖いような迫力も感じつつ、色気もある。

 最後に今週のベストキャラ決めます。こちら。

  • ケイゴ 『ウィッチウォッチ』
    • 今時二重人格キャラってどうなん……と思ったら意外と普通に面白かったでござる。犬要素も入れてきたあたりも好きです。今後どうなるんだこのキャラは、みたいな感じも含め、良かったです。

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