北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年41号の感想

 現在公開中の某アクション映画、盲目キャラとの早撃ち対決のシーンがありまして、『アンデッド』のこと思い出しました。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。きょらりん。なかなか良い初登場コマだったと思う。主人公ではないタイプの良さ。

表紙

 新連載。本編を読み終わった今だと、「まだこんな雰囲気になってないな……」ってなる。マジで序章だったというか、話とキャラが何も分からない初回でしたね。面白かったけど。

読者プレゼント

 ギター。テーマがシンプルすぎて、特にキッカケも分からないので謎だ。特別「このダジャレがやりたい」というのも見当たらない。あと、写真のギタリストがどういうギタリストをイメージしてるのが全然分からなくて、そこも好き。
 ただ、「独奏」を「読書」と読ませるのはいくら何でも無理があるよ。

巻頭カラー『魔々勇々』林快彦

 新連載。読切が面白かったのは覚えてるんですが、絵を見ても全然ピンとこないので不思議。絵柄、画力の変化もあるだろうけど、少年主人公というのが新鮮だったのも大きそう。
 本編。正直な話、勇者がどうの、みたいな定型(及び定型崩し)はジャンプでやらないでほしかった。あんま好きじゃないというか、そんな積極的に読んでるわけじゃないけど飽きた、みたいな感覚がある。要するに食わず嫌い。ジャンプにもこの波が来てしまったか……という感じ。そう考えると『勇者学』は時代を先取りしてたなw
 最初はマジでそういう定型崩しで、若者のコンプレックスやらモラトリアムやらを混ぜた感じ。そして、本話全体に言えることだが、ひたすらオモシロコマ割りみたいなギミックが続く。すごいと思う一方、「話が全然ピンとこない……」な状態のままかなり期間進む。よく分かんないけど、とりあえず眼前に広がるページは何やら面白いぞ、みたいな。『一ノ瀬家』始まったときも変な進行の作品が始まったなぁ、新世代だなぁ、とか思ったけど、それと似たような方向をさらに煮詰めたような新人が早くも出てきたような印象。世代(時代)が進むの早すぎて酔いそう。
 ただ、終わってみると、マジで本話は序章にすぎなかったので、話もキャラもピンとこないまま終わったとしても全然okなんだと思います。もちろん次話以降に今回の内容が絡んでくるとは思いますが、基本的には本話の詳しい話は全部目眩ましだった、くらいの認識でも全然いいんじゃないかしら。「すげぇ~ コマが内側に進んじゃったよ! けど具体的にどんなアクションしてるのかサッパリ分からん」みたいな感じ。聞こえは悪いけど、この内側に進むとこはマジで好きです。びっくりした。
 序盤。まず話が大きく動くのが、別次元の勇者。本作がどんな話か分からないのに根底から覆るような展開が連続するのが「面白い!!(何だったのかよく分かってない)」の理由でもあると思う。とにかく別次元の勇者。まさかのマルチバース展開。ヒーローとしての立場に疑問を抱く主人公の前に現れた、あまりに完璧なヒーロー、という意味で『スパイダーマン ファーフロムホーム』を連想しました。そしたらちゃんと、その別勇者が悪役だったので「やっぱミステリオじゃんw」となる(悪役と言い切っちゃうのは抵抗あるけど)。ミステリオと違って彼の勇者としての立場、実力に嘘は一切なくてそこが面白いところなんだけど、主人公の地位を奪おうとする侵略者、というのはミステリオと同じ。
 勇者や魔王が2人いると世界の仕組みがアレしちゃって問題が生じるので、どちらかには消えてもらわないと困る、と知らねぇルールが勝手に話が進んで、それに主人公が悩まされる、という意味では『スパイダーマン アクロスザスパイダーバース』的でもあるな。どんだけスパイダーマン好きなんだよ(私が)。漫画というメディアの中でこれでもかとオモシロ表現方法をぶち込んでくる感じも『スパイダーバース』を連想するかな。作者の趣味はまったく知らんが、同時代性というのを勝手に意識しちゃう。
 ツイストに次ぐツイストで面白かったんだけど、最終的に「何だったんだっけ?」となるのは、やはり主人公とマママのキャラクターが全然掴めてないまま初回が終わったからだと思う特にマママが空気すぎるので表紙イラストとかで彼女に興味を持った読者は怒っていいw 主人公の方は一応葛藤や、そこからの跳躍があってドラマチックではあったけど、そこで語られる「勇者とは」みたいな話が正直それほどの面白くなかったというか、「意外と陳腐ね」という域を出なかった。まぁ、これは意図的なんだと思う。そういう正攻法的なものは次話から始まる本題で描くのでしょう。
 終わり。「このオモシロコマ進行は今後もずっと続くんですか?」とワクワクと同時に不安(ではないな 疑問)でもあった。ずっと続くならホントすごいな。読むと疲れるけど。あとは、最近の漫画(最新の世代の漫画)は擬音がすくねぇな、というのは改めて感じた。本作に限らず。読者の好みも変わってきてるんだろうな。これがさらに進むとこういうのが当たり前になった時代に少年期を過ごした人たちが出てくるので、そもそもの漫画観、少年漫画観が大きく違ってくるんだろうな。もう感想が老人だよ。最近この傾向強いな……(本作関係なく私の傾向)。

『あかね噺』77話

 ぐりりんだけでなく、各兄さんたちも心機一転動き出す。あかねに触発された人もいるが全員ではないので、『ブラクロ』終盤みたいな話ではないけど、だからこそ逆に新世代の台頭というのが感じられて、「これから落語会が大変なことになるぞ……」という次章へのワクワクが煽られる。
 あかねに始まり、兄さんたちに移り、最後は師匠たち、という流れはめっちゃキレイでしたね。それぞれ同じ花火を見上げてて、というのが大変エモ。ただ、よく考えると本話の中で花火を見てない人もいて……というのが最高。彼だけは明確に視線が下なんですよね。視線演出ナイス。

『SAKAMOTO DAYS』134話

 出品で侵入作戦は失敗。瞬間記憶を使うアイディアとか良かったんだけど、よく考えると「別に描かなくてもよくねぇ?」となるな。漫画としての映えの都合か。
 んで、ネットオークション対決。坂本の経済状況がよく分からないまま終わってしまったな。あと、坂本が勝ったのにカミハテが勝った風のセリフを言ってるのも謎い。ものすごく複雑な人間関係もあるけど、ただのミスなのかな。

センターカラー『アオのハコ』116話

 意識高い系の大喜と、意識低い新ライバルくん。それぞれが理論武装として「失礼」という概念を持ち出してるのが面白い。2人の対比としてもそうだし、同じ「失礼」だが、その主語が他人(仮想の自身)か自身(今現在の自身)か、という違いも味わい深い。外向き(だが自分)の大喜と、内向きの望月くん。
 菖蒲と匡。遊佐不在なため大喜は成長のチャンスという話だったけど、これとまったく同じ状況にいるのが菖蒲。自身の絶対的な行動原理(だと思い込んでる)遊佐くんがいなくなったことで新たな自分が見つかる。見つかりそう。見つかるといいな。
 ちょっとイヤな予感がしたんだけど、望月くんがただの愚かな考えの一過性のライバルという感じになりそうな雰囲気。彼の持ち込んだテーマは『ハイキュー』が描いてもおかしくない話で面白いと思ってたが、『ハイキュー』だったら彼にも寄り添った話になるはずだよなぁ、と勝手すぎる判断基準というか、スポーツ漫画に求めるハードルが限りなく高いのかもしれない(『ハイキュー』は最高レベルのスポーツ漫画だと思うので)。

『ウィッチウォッチ』124話

 砂の魔女(サンドウィッチ)がダジャレということに今気づいたよ。伊達と富澤……。
 ニコ救出し、そのままモイちゃんの話へ移行。「ネムとケイゴの件放置でいいのか」とも思ったが、ウルフへの変身がまだ解けてないので放置しても違和感がないんだよな。さりげないがめちゃくちゃうまい。この状況でボロボロのケイゴが「何とか勝てた……」とか言ってたら絶対にモイちゃんの話に移れない。
 不死の魔女だが、疲労によって回復スピードが落ちている。ちょっと『呪術』の反転術式みも出てきたな。最高峰のバトル漫画というか、今一番理屈武装を頑張ってる漫画に対して、本職バトル漫画じゃない本作が理屈を武器に立ち向かってるような構図。本作で脳味噌の自壊とか出てきたら笑いますね。いくら何でもトーンが違いすぎる。

『呪術廻戦』235話

 今日も元気にステゴロファイトを理屈の合間に挟んでくる。ここらへんのバランス、やっぱ本作っぽいよなぁ。理屈もめっちゃ詰め込んでるけど、それに偏ることに恥じらいがあるというか、申し訳なさでも感じてるのだろうか、というくらい挟んでくる。
 んで、五条先生の秘策。本来なら手元でアカとアオをぶつけて発生させるムラサキを遠隔で行う(漢字変換だるい)。めちゃくちゃナレーションが饒舌になるんだけど、肝心のアカ発射の場面ではナレーションが沈黙し、それより先にスクナが真意に気づいて行動に移る。この素人の頭が高レベルすぎる戦いに置いていかれる感覚が絶品。
 新宿大爆破で勝負アリ、らしいけど「本当にぃ?」とか疑ってしまう。が、ここまで断言してまだ延長したらさすがに作品側の落ち度だと思うので、普通に確信していいんだと思います。負けは確定したけどスクナの体(つまり伏黒)はそこそこ無事、という状況がなかなかにラッキーですね。というか、これはシンプルに都合のいい話でもあると思う。こんな状況まずないし、狙ってもできないのではないか。

『鵺の陰陽師』17話

 勝負が決したあとの打ち上げ的な雰囲気だが、事態の難しさとしてはむしろこれからが本番。そこへの先制パンチとしての鵺さんがあまりに強力(便利すぎて都合がいい)なので笑った。
 そのまま宿泊。狂骨がしれっと “代葉は夜一人では寝れんからな” と知らん情報ぶっ込んできたけど、つまり今までは毎晩狂骨が寝入るまで見守っててあげたってこと? なにそれ素敵やん。毎晩手を握ってた可能性すらあるぞ。というか、狂骨が彼女に対して愛着を抱いてしまうのもやむなしな気がする。
 んで、家からの次の刺客。師匠らしい。オッサン(若いかも)。それなりにまともな人っぽいので、話せばある程度は分かってもらえる……のか? 分かってもらえても仕事としては別、みたいな可能性も大いにあるが。
 てか、次号から2号連続センターカラーってやべぇな。めちゃくちゃ人気じゃないか。正直ちょっと困惑してる。そんなに人気爆発してたのか……。

センターカラー『逃げ上手の若君』125話

 カラー扉めっちゃ良いね。若は青が似合うわ。衣装は赤だけど。
 カラー裏にアニメ情報。イメージビジュアルに謎の子犬いるので戸惑う。アニメオリジナルのマスコットキャラとか「今時そんなことする?」という感じがすごい。いや、普通にしないんだろうけど。
 本編。ボス戦かと思ったら敵が勝手に階段から落ちて終了。しかし強キャラ(死んでない)が階段を転げ落ちる状況が敵陣にとっては有利でもあって……という話。これは意外で面白かったな。
 んで、対時行の秘策。生物兵器みたいな話が出てたので、ミイラもしくはゾンビ化した頼重が出てきたりするのかと予期してたが、もうちょっと現実的なものだった。すかさず「考証的にも間違ってはいないよ!」と言い訳が入るのは笑う。笑うが、正直こういうのいらないと思う。冷める。

『キルアオ』20話

 天馬。自身の成長の糧になると踏んで積極的に参戦。爆弾ゴルフ攻撃をサッカー狙撃で防ぐ、という第一手が良かった。超人の殺人攻撃に対して、「とりあえずボールが当たれば爆発する」という落とし所。これなら天馬が殺人バトルに関わっても違和感がない。それと、前回の十三と同じこと(さすがにレベルは低い)をやってるというのも良いね。
 んで、十三の対一般人。ホースを使った大暴れとか爽快でもあり、平和的で良かった。アクションの楽しさはあるが、緩さは感じない。
 からの部長。銃使ってるのバレて焦るんだけど、偽物なので安心。いや安心ではない。それにしても悪役微笑を見せる部長めちゃくちゃ良いな。こういうジャンルが好きなんだな……と今更気づいた。週ちゃんで特集してほしい。
 催眠かけられて大ピンチなんだけど、催眠術でお馴染みの「体が動かなくなる」にしとけば即勝負アリで死亡だったよな(催眠としての難易度も低そうなイメージ)。なんであんなめんどくさい内容にしたんだろうか。勝利確定させて煽りまくりたい、みたいな性格の悪いことしか理由として思いつかない。

『アンデッドアンラック』174話

 リップの悲劇。普通に不治が発現しちゃうのかと思ったら、それとは別個の病気系UMAが襲撃してきたらしい。ややこしいというか、あまりに都合の良すぎる敵だ。こないだの色UMAもそうだったけど。
 そんなUMA。マスタールールとかいうランキングの10位らしい。そんなの知らないんですが、そもそも病気がUMAの10位でいいの? とか疑問は尽きないな。人間にとって有害な概念という意味で考えると、人類史における死者数とかで算出することはできそうだけど、何でもアリのUMAの中で病気が10位なのか。銀河とかいるのに急にスケールが小さいような気がする。

センターカラー『僕とロボコ』152話

 カラー扉なのに描き下ろしとしての魅力が限りなく小さいの面白いな。本編の前に「ロボコ-1グランプリ」の結果発表をカラー裏で行える、といいう事情の方が重要な気がする。
 そんな結果発表を本編でも行う。ものすごく不思議な構成だ。ちゃんと二度楽しめるからいいんだけど。
 優勝は千夏先輩。オチとして完璧な結果だとは思うけど、それはそれとして「千夏先輩の絵が古い!!」というのが気になってしまうな。あんま意識したことなかったけど、今のジャンプで絵柄(画風or画力)の変化が最も激しい作品と言えるのかもしれない。
 3位まではロボコいじりとしてかなり理想的なんですが、4位に「朝までガスト」という普通に人気回っぽいのが入ってるのもリアルで好き。劇中ではツッコまれてたけど、ここは純度100のロボコ人気だと思うよ。
 本編ではイジられなかったけど、7位、8位と初回のロボコが入ってて「真面目な票も入ってんじゃん……」と妙におかしい。
 逆にネタ票の落ち度としては、えなこロボコが9位というのは低すぎると思う。今回のロボコいじりを考えるとトップ5に入って然るべきネタだと思うので。「えなこ意外と人気ないじゃん」という謎の風評被害が発生してしまってる。

『夜桜さんちの大作戦』193話

 唐突に大きくなる双子。それも良いのだが服来た5年後の七悪もかなり良いな。
 双子。精神面も成長するらしい。人生経験を伴わない精神的成長とはどういうものなのか興味がある……が、そんなことを深く考えても意味のない回だというのは分かってます。
 成長した双子がおじおば相手に無双するのは楽しいんだけど、当初の太陽があのくらいの年齢なので、「太陽もやりようによっては兄弟姉妹を手玉に取ってた可能性が……?」とか考えちゃう。イケメンムーブで悩殺する太陽とか見たくないなw
 背景としか描かれなかったけど、アイさんが最高でしたね。やはり夜桜最強はこの子……。

『アスミカケル』12話

 ブラジリアン柔術ってBJJと略すんですね。字面かっこよすぎだろ。アッチョンブリケかよ。
 話としては、ジムがあまりに心地良い。あまりに優しく、理想的。良い人がやってるから、という単純な話ではなく、「安心して子供を預けられるジム」を維持するためには厳しいルールもあった、と垣間見える。野蛮な団体を維持する方が難しい、優しいジムは生ぬるい、みたいなイメージになりがちだし、私もちょっとそうなってたけど、実際はどちらもその方針を完遂するのは難しく、そのためには厳しく対応することもある。そして、今の二兎が望んでることはその厳しい対応案件。
 いろいろあって出場決定。大会にあわせてドクロのTシャツ着てるのめっちゃ可愛い。

『暗号学園のいろは』39話

 メタバースへ向けたスカウト。たゆたんに苦労するのも含めて、つい最近もこんな話やってたよな。「ぼくのかんがえたさいきょうのチームへんせい」というのは楽しいので普通に魅力的な話ではあるのだが、あまりに繰り返しすぎる。同じ話をしつつ、前回よりも深いところに行くのでまぁ意図的ではあるんだろうな。

『一ノ瀬家の大罪』40話

 母(役)、特に悪いことしてない件。ちゃんと言及されたというか、彼女自身があの状況に絶望しておらず、むしろ「私たち前進できたよね」的なキレイな印象を抱いていた……ことが颯太にとっては無性に気持ち悪い(たぶん)という場面が面白い。けんたと同じようにキレてたのかもしれない、というヒヤヒヤ感があったし、それが爆発することなく中断されるのも良い。おそらくだけど、あそこで汚い感情も込みで爆発させた方が多少は健全だったのだと思う。
 んで、翼。よく分からないけどとりあえず動きだそう、という実に彼らしい行動原理で颯太を巻き込む。謎に爽快感、前進感があって良い雰囲気だけど、若干今更というのも感じてしまう。割とマジで今回の寄り道トータルで何だったんだろうな、というのが現在の感想なので、翼(颯太でもいい)の成長なり気づきなどがよく分からないまま戻る話になってちょっと困惑。
 てか、中嶋はやっぱり実在として扱われるのですね。翼がそう言ってるだけとはいえ、未だに違和感がすごい。

『アイスヘッドギル』11話

 楽しい任務の始まり……と思いきや裏で進行するギルサナ暗殺計画。内通者展開(オープン)が来るとはな。サナが結局許されてなかったのが微妙にモヤモヤするんですが(前回の内容が台無し)、グレイティストへのクソデカ感情が動機もしくは弱み、というのは魅力的ですね。
 ギル、トロルが乳母で、縁があるらしい。「おしゃべりすギル」の呼称に関しては、「ヤバスギルスキル」連想不可避だったな。あと、字面が間抜けで可愛い。

『ドリトライ』18話

 vs父ちゃん。完結するのだが、アンチ精神論の父ちゃんを黙らせる青空側の言い分はちょっと苦しいというか、正直気の利いたロジックはなかったな。まぁ、精神論でぶつかっていくのが唯一の回答なのかもしれないけど、テーマの面白さに対してはちょっと肩透かし。「こうして今生きてるのは心の強さのおかげでしょ」という部分は分かるし、心の強さで少しでも生き延びる、というのは後の妹の話にも直結するのでこの部分は結構好きなんですが、とはいえもうちょっと鮮やかなアンサーが欲しかったよなぁ、と無い物。
 んで、父ちゃんの件が終わったと思ったらグイグイ話が進む。おそらく次号が最終回なんでしょうが、ここまで丁寧に最終回に向けた構成にしてくれるのは嬉しい。まぁ、そのしわ寄せが父ちゃんのインフレだったのかもしれませんね。それなりに尺かけたけど、バトル自体はそれほど深堀りしてないので、おかげでサクサク話が進み、最後の一話に向けた余裕が生まれたのかもしれません。

『テンマクキネマ』21話

 最終回。いきなり総括めいた話になるけど、さっきの『ドリトライ』の最終回に向けたあれこれの話と似ていて、対照的でもある。本作は驚くほど21話としてキレイにまとまった作品だったように感じる。「普通に予定通り終わったんじゃない?」とか思ってしまいそうなくらい駆け足な感じもなく、キレイにテーマを描き、キレイな区切りがついた部分で終わった。まぁ強いて言えば天幕さんの掘り下げが小さく、出番も少なくなってしまった、みたいなところはあるのかな。ただ、本話のラストでしっかり天幕さんとの物語に(一旦)の決着をつけるのとかめっちゃキレイだったし、普通に不意打ち食らって感動してしまったw 雪尾監督に観せる際、「まだ完成したわけじゃないんですが」と前置きしたのはあのクレジットの件があるからだったのですね。うまいぜ。ただ、あまりにうまく、あまりにキレイな着地を見せたので「成仏しちゃうからやめて~!」と少し焦った。
 コンクールの結果をトロフィーだけで示すのもスマートかつ、感動的な味わいがあって良かった。「審査員特別賞ということはつまり……!」みたいな味わいがある。省略としてもうまい。
 ということで、終わり。『ブラクロ』の通常連載が終わり、本作が終了したことで今のジャンプにおける大好きな作品が上からゴソッと抜けたような印象。ホント好きだったんだよなぁ。めちゃくちゃ良かったよなぁ。マジ解せねぇわ。
 それはさておき、11月にプラスで番外編が載るらしい。さらにはジャンプGIGAの来年春号に佐伯&附田コンビの新作読切がしてるらしい。めっちゃ嬉しい! 嬉しいけど、後者の告知なに? めっちゃ珍しいというか、聞いたこともない告知に戸惑う。連載終わった直後に新作読切ってどういうことなのよ。『食戟のサンジ』は一旦終わったと思うけど、それみたいな特別企画みたいな作品になるのかな。だとすると、来るかもしれねぇな。「キネマの天幕さんvsゆらぎ荘の幽奈さん」みたいな特別企画が。まぁ、多少は冗談ですけど(番外編だし)、結構マジで期待してます。あるでしょ、やるしかないでしょ。ミウラ師匠の掲載スパン的にもリアリティしかない……とファン心理で曇りまくった目には今回の告知がそう見える。コガラシくんが幽奈さんと映画館デートしてたら幽霊を連れた少年を見かける……というオープニングまで克明に見えてるぜ。幽霊には幽霊をぶつけんだよ!!(物騒)

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 9/11は後楽園球場開業の日ということで、非野球漫画の野球界特集。テーマ取りがさすがすぎるぜ……。たしかに、謎の伝統感あるよね。厳密に言うと、原作モノが主流でなく、ワンクールのパッケージ販売がそれほど主流じゃなかった一昔前のテレビアニメでの伝統? 水増し目的とかあったんだろうな。個人的には『サムライチャンプルー』とか唐突感の極みで印象深い。
 特集。厳密に言うと『高校生家族』はサブジャンルとして各部活を持ち込むスタイルの作品だったので本特集からはそれると思うんですが、いちいちその説明をするのも面倒だから入れた、という感じかな。
 普通に豪華なタイトルが揃うし、どれも面白い回だとは思うんですが、その中でも『アグラビ』の存在感が眩しい。近年のジャンプにおける野球回のレジェンドと言って差し支えないのではないだろうか。「謎に唐突な野球回」というのを意図的にネタにしてる感じがあって最高。「SFなのに」という土台も込みで強すぎるんだよな。
 伝統に対して意識的という意味では『呪術』もおそらくそうだと思う。今回の中では唯一アニメ化を果たしてるので、テレビアニメの伝統をもクリアした作品。
 今の連載陣で野球回をやってほしいのは『SAKAMOTO』『夜桜さんち』『アンデッド』あたりだろうか。やってほしいかつ、やりかねないという期待込み。『鵺』も今後人気が確固たるものになって寄り道する余裕ができたら意外といけそうな気もする。唐突な野球回に呆然とする学郎、見えるぜ。本当は『逃げ上手』あたりがやってくれるのが理想なんですが、頼重が死んだ今だとちょっとやりづらそう。

愛読者アンケート

 新連載についてと、スマホ。キャリアはドコモで、一番使うアプリは起動時間という意味では『ドラクエウォーク』。とにかく起動時間を吸い取る仕様のゲームなので。家に帰ってからもカジノのスロットを放置という謎の賽の河原作業が待ってるよ……(正直やめたい)。

総括

 終わり。残り1だが、すぐに次のジャンプが出ちゃうので、そこからの1週間で2号分書く、それで借金ゼロ。今度こそはマジで。何とか。

 今号のベスト作品は新連載かな。「えっ こういうのが続くの?」とは正直なったけど、ちゃんと続くんだろうな。すごいですね。
 次点。『テンマク』と『呪術』。奇しくも完結記念の2作。
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