北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『サイボーグ009 BGOOPARTS DELETE』24話の感想

 土日月が3連休になった場合の土曜発売はどうしてもブログ更新が遅れます。ブログのネタが大渋滞です。

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神話復活編㉔

 作者曰く「設定謎解きの回」。003とヘレナの絡みあたりがメインかと思ってたんですが、それ以外の要素も充実してるというか、とにかく情報量てんこ盛りの回でしたね。アクション的な要素はないけど、情報的な密度がすごい。

 003の話に行くかと思いきや、001の登場。これは熱い。001がいると強すぎるというか、強さの基準が違いすぎるから、という大人の事情で本作にはバトル不参加だと思ったんですが、終盤に登場でした。今になって思えば定番の展開と言えるかもしれませんね。ピンチになると目を覚ますのが001のお決まりパターンですので。ただ、本作は起きるタイミング次第ではなく、異空間転移やヘレナによる乗っ取りなどがあってアクセスしづらい状況であり到着が遅れた、とワンロジック加わる。そして、その異空間移動がヘレナに深刻なダメージを与えるという別の展開に繋がる。001到着の遅れ、そしてヘレナのドラマの決着が1つのイベントによって同時に発生するから面白い。ここに限らず、こういうロジックの組み立ての魅力は岡崎版の特徴だと思います。理詰め度が高いというか。

 003とヘレナ。003の復活が早かったのは例の加速体感のおかげ。意識が関わることだったらたしかに復活も早いのかもしれない、とここでも納得があり面白い。てか、ゼロゼロナンバー全員をパワーアップさせる儀式としての加速体感というアイディアは本作の白眉と言えそうですね。ここまでみんなが加速体感のお世話になるとは思わなかったです。
 そんな003の加速体感に対してヘレナが “009があなたを…” “守っていたのね……” という解釈をするのが最高。身も蓋もないことを言うと加速体感の恩恵は003以外も受けてるんですが、ヘレナとしてはそんなこと知らないので、 “あなたが… うらやましいわ…” となるのも自然。とにかく009への愛が深い、同士である2人の会話がめちゃくちゃ良いなぁ。009不在でコレやってるんだからすごい。直接009との関係に進展があるとかそういう話ではないのにね。そして、それを静かに見守る001というのがシュールだ……(よくある構図)。

 んで、そんな001が悪巧み。ヘレナの頭の中を覗くことで、今回のミュートス復活の真相が明らかになる。ヘラがミュートス復活のためにヘレナ(アルテミス)の能力を必要とした、という形。こうして考えると今回の岡崎版ミュートス、あっちもこっちも女だらけですね。物語を動かすキーキャラクターはすべて女性と言っても過言ではないレベル。ミュートスといえばアポロンのイメージが強いですが、まぁたしかに組織的なことを考えたらアポロンが戦闘員としてエースって感じですからね。物語の主軸ってわけではないか。

 場面は変わってヘラ本体。こちらも謎解き回というか、リカルド(ガイア博士)によるネタバラシ。ヘレナ視点、そしてガイア博士視点による物語の起点が語られる。そして、勝利するのはヘラではなくガイア博士……と思ったら、ですよ。良いなぁ。ヘラの反撃。窮地に陥ったヘラがパワーアップしたとかではなく、事前にヘラが出来ることは明確に説明された上で、それを「いつやるか」でガイア博士の優位性を崩す。謎解きの話から次話に繋がる急展開がシームレスで、それでいてアポロンの活躍というファン的に嬉しい絵が出て終わるのも熱い。あと、リカルドの回想でスカール様が出たのも嬉しいですね。別にこちらは単なる絵のみなんですが、あのビジュアルにはやはりファン心理がくすぐられます。


 ということで終わり。謎解き回面白かったですね。よく考えたら009が何もしないですねw それ以外の要素がすごかった、ということで。
 それと、来月は『8マンvs』掲載号ですよ。これまた忙しくなりますね。
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