北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年35号の感想

 去年あたりにマンドレイクがヒロインのエロ漫画を読んで非常に面白かったのを思い出しました(スタートダッシュ賞のやつ)(あそこは感想書かなくていいことにする)。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。頼重。この作品のNo.2が頼重なのは納得だが、そいつが今の本編ではもういないってすごいですね。

表紙

 『SAKAMOTO』。驚くほど普通。テーマなしって感じ。本編にあわせてあの人を出すとかすればよかったのに。

読者プレゼント

 花火大会。想像するに隅田川あたりのタイミングにあわした感じだろうか。
 内容としては、驚くほど無味無臭。新人が作ったのかと疑ってしまうほど。最低限形を整えただけ、という感じ。整ってはいる。調べたらホントに新入社員の回で、こないだもまったく同じ内容の感想を抱いたのであった。2回目ならやむなしという気もするが、先輩から「もっと変な要素入れないとダメだよ~」みたいな指導が入ってない、プレゼントページの伝統の継承はなされてないのが伝わってきて、その点は面白い。この人が徐々にアレな感じになっていくのだとしたら闇堕ちって感じで最高だし、もしくはこのまま無味路線のまま新人のポストを卒業していくのだとしたら、ちょっとプレゼントページの歴史に関わる事件かもしれない……(大げさ)。

巻頭カラー『SAKAMOTO DAYS』129話

 晶到着。正直闇堕ち&ブチギレモードの晶にはそれほど魅力を感じてないんですが、その話は割とすぐに終わるので良かった。ここの引きが弱いことを自覚してるのかもしれない。
 驚くほど早く坂本ご一行も到着。鹿島のキレっぷりが可愛い。「キレてる可愛い人」はもう晶ではなく鹿島なんですね。時代の変遷を感じる。
 んで、スラーのもう一つの人格の正体。ひえぇ、これは面白かった。こういうタイプのオモシロを予期してなかったので不意打ちというのもあるが、こいつは楽しいな。今はタバコがないけど、今後はタバコが目印として重宝しそう。有月の方めっちゃ可哀想だけど。

『アオのハコ』111話

 誕生日の続き。大喜が風呂に入ると千夏パイセンが髪を乾かしてくれる。毛繕いですな(ちげぇよ)。握手とは違って、一方的な身体接触になってて、千夏パイセンの欲望が剥き出しになってて良い。大喜は「してもらってる」気分でいるけど、どう考えても違う。今回はそのことを自ら白状したので一歩前進という感じがある。
  “俺にもやらせてください!” とムキになる大喜は子供すぎて微笑ましいんだけど、「男の髪と女の髪が等価値なわけないだろうが」と少し冷静にもなってしまう。風呂上がりかどうかの違いもあるし。
 そんなワチャワチャからの見つめ合い。珍しく大喜の方から “さっき” “千夏先輩” “明日からって” と誘うようなこと言っててエロかったですね。こういうときはそっちからなんだ……からの様式美とも言える展開。本作なぜかここに来てベタに拍車がかかってるので笑う。

『あかね噺』72話

 あかねの「替り目」終わり。笑いの量ではひかるたちだが、キャラの魅力ではあかねが圧倒的。どう判断すればいいんだ……と客(審査)側の悩みを描くことで、 “いろんな楽しみ方が出来るのも” “落語の良い所だよ” としてのも良い。落語自体の魅力ではなく、それを受容する側のドラマも描く。それこそ多面的で解像度が上がる。
 ただ、プロの方の審査員の描写は限りなくゼロに近い。前回はあんなに多かったのに。どこをどう評価するんだい、というのが気になる形でエンド。このまま次号巻頭カラーと最高の盛り上がりですな。強い。
 強いんだけど、合併号の巻頭なのでちょっと損した気分。もっと良い扱いしてあげてよ。

センターカラー『逃げ上手の若君』120話

 webキャラクター投票の結果発表。本作は特に面白味がないというか、すべてが順当になりそうだと思ったんですが、3位の護良親王が謎人気。ごめんなさい、誰だっけ……。貞宗はひょっとすると波乱を起こしそうではあったが、まぁ5位。
 本編。家長は若を見てキレてるかと思いきや、冷静で、キレてる自分を演じる。これは面白かった。前話の段階で読者の多く(てか私)は「あーキレるんだろうな」って思ったと思うんですが、そのことを踏まえたような展開になってる。
 顕家の人心掌握。差別語は使うが敬意が常にあるので自然と人がついてくる。本作が時代劇で、松井作品特有の極端さがあることでうまいことごまかされた気がするんですが、本来なら敬意のある相手に対して差別語は使わないよね。感心しちゃいそうになるけど、コロッといきすぎると少し危険というか、勘違いしたバカが大声で差別語とか使いそうでアレ(本編が描いてることではないが)。

『アスミカケル』7話

 1ページ目に “じいちゃんから逃げるなよ!!” というセリフがあり、その後も「逃げる」がキーワードになってる回。掲載位置に意図を感じる。
 そんな「逃げるな」と言いながら三角締めを決めてるのとかめちゃくちゃ面白かったですね。メッセージとアクションの一致。
 からの一狼の言い分。ジーサンから得られる強さはない、と見切りをつけたと事前に分かっていたが、その「先に進めない」の部分に記憶の問題が絡んでいて一気に印象が変わる。それをたった1ページ半で、5つの黒帯という象徴的なアイテムで描ききったのが最高。5つの黒帯を見せつけられたジーサンがショックを受ける顔を差し込んでるのも良くて、誰も悪くない悲劇だと分かる……が、翌日黒帯を締めていくと怒鳴られるというやるせなさ。まんまと作者の手の上で踊らされてしまったというか、印象がクルクルしちゃってもう情けない気持ちにすらなるw
 からの素敵メガネが現れて試合を止める。格闘技漫画なのにまさかのメガネ率である。さすが川田先生や(勝手な信頼)。
 奈央さんの涙を見て腹が決まった二兎。奈央さんのジムで頑張る……のではなく、ジーサン。先ほどの「逃げる」の話から初めて「逃げない」というエンディングで見事。そんで次号センターカラー。完璧な流れだ。何ならここまでが序章だった、という気にもなりますね。もう7話なんですが。

『呪術廻戦』230話

 五条先生が焼き切れた術式をどう修復してたかが判明。術式とか細かい設定ってそもそもの部分がブラックボックスなのでロジックもクソもない話なんですが、「だったらそのブラックボックスを丸ごと破壊してそのブラックボックスを修復してしまえばいい」というアイディアがもう良くて。本当に良くて。良すぎる。ここにロジックが通ったことがもう圧倒的快感すぎてね。しんどい。
 目次コメントでも言われてましたけど、五条先生が自身の脳味噌にアクセスするのはちょうど今(当時)アニメでやってた話とも関わってくるんでしょうね。たぶん(今号の時点でアニメがどこか自信ない)。1期のときにもあったけど、またそういうワケの分からないアニメと連載の呼応をやるのか。すごいよね。スケジュール管理どうなってるんだろう。

センターカラー『忍CHAOTIC』平たくみ

 読切。本誌初登場。忍者らしい。現代のガジェット的なものも使うらしい、という扉が良い。良いが、謎落書きは本当に謎だな。
 本編。思ってたよりもハイテク要素全開なので笑った。笑ったが、「ハイテクとは誰でも使えるということ」という話が出発点になってるのは良い。ただ単に「ハイテクで忍者とか超かっけぇじゃん」ではない。ただ、真面目に考えると、忍者がハイテク化したなら忍者の家系に生まれなくても忍者になれるという話になるのが適切なのではないだろうか。ハイテク化したから主人公の逃げ道がなくなる、というのはちょっと飲み込みづらかった。まぁ、そこらへんの忍者の民主化はもし本作が連載化したらやるんだと思います。それこそヒーローの暴力性に憧れてるヒロインだって忍者になれる。なっちゃいけないタイプだと思いますがw
 ハイテク設定は概ね面白かったし、ワクワクしたんだけど、クライマックスで行われるアクションにハイテク要素があまりない。ビジュアルが冗談みたいにハイテクしててそこは楽しかったし、銃ぶっぱするジャンプ主人公ってのも珍しくて好きなんだけど、最終的には剣をかっこよく振り回す「いつものやつ」に落ち着いちゃった印象もある。ただ、リュックから変身するのは超好き。『ヒロアカ』のオールマイトも早くそういう話やってほしい。
 あとは、父親の助けを呼ぼうとしたらスマホの壁紙のアニメキャラを見てヒーローとして自ら戦うことを決意する、という場面も超良かった。彼にとっての良心があのマルザニくんで、それは彼のスマホの中に眠っていた、というのが無駄のない流れで描かれてて素晴らしい。もっと説明的だったり、説教的な場面になりがちな話だと思うんですが、彼の陰キャ性とヒーロー性が表裏一体になってるのが良い。
 物語的には大したトリックじゃないんだけど、冒頭の場面、主人公が家で父親と会話し、嫌々ハイテク忍者グッズを押しつけられ学校に行くと、 “相変わらずデケーのに” と彼の身長が明らかになる。この「めっちゃデカかったんかい!」という驚き。大した意味はない場面なんだけど(秘めたるポテンシャルとかそういうことかもしれない)、この驚きに一気に引き込まれたところはある。「これは面白い作品になるのでは?」という予感がして読む姿勢が改まった。
 あとは、主人公のビジュアル、デザイン。オタクで陰キャだが、よく見るとこざっぱりしたイケメンにも見える、という二面性というか奥行きがあって絶妙だったと思う。高身長も「ヒョロ」ととるか「スラリ」ととるかで大違いじゃないですか。
 ホラー演出としては、妖怪に操られたソラっちくんが繰り返す「仕方ない」が不気味で良い。諦めの境地というか、絶望感ある言葉として響いててとても良かった。ちょっと『アルプススタンドのはしの方』も思い出したな。あれは「しょうがない」の呪いですね。面白いので観るなり読むなりすると楽しめると思います。
 残念というか引っかかった部分としては、決戦を前に友達たちを逃がすくだり。めちゃくちゃ悠長に逃げるし、妖怪がそれを黙って見守ってくれるのでちょっと無理がある。妖怪は忍者を殺すことに執着してるので他のモブには興味ない、みたいな話がもうちょっとあれば飲み込めたと思う。
 あとこれは本作自体の落ち度というわけではないけど、「主人公が普通の学生生活に憧れててそれが少しでも実現すると泣いて喜んじゃう」という変人ギャグが、そろそろ陳腐。最近はそういう作品多すぎるのよ。もはや学園モノのほぼすべてがそれなんじゃないかと疑ってしまう。
 ラスト。ヒロイン視点の語りになって「今後も奇妙な日常は続く」みたいな終わり方するのは何気にすごい良かった。あのヒロインが適度にバカというか、乱暴さがちょうどよくて、主人公との関係性が妙に刺さったというのもある。ただ、目潰しは普通にやりすぎだからやめた方がいいw

センターカラー『鵺の陰陽師』12話

 藤乃さん回が意外なほど続く。いや、まだ対決してないからそりゃ続くんだけど。
 とか思ったら突然包帯巻きだしたので笑った。怖い場面ではあるが、それを通り越して「綾波レイ純度100%かよ……!」と震えた。今までのキャラクターも相当綾波レイだったのは認めるけど、ここまで直接的な記号をぶっ込んでくるとは。
 それを見て「藤乃さんに勝ったらもっと酷いことに……」と戦うことへの悩みが生じる……が、そこからさらにもう一つ飛び越えて「家の人何とかできるほど強くならないと」となるのが良かった。この間わずか1ページ。思い切りが良すぎる。この調子で「藤乃……来い!」とかやってほしい。結局『エヴァ破』が一番面白いと思うんですよね、私は。

『キルアオ』15話

 扉が突然の部長……と思ったら本編でも大活躍だった。まさかのラブコメ入りするとはな。天馬との因縁、絡みを考えたら意外と自然だし、天馬のキャラクターを考えれば余計に「そりゃそうか」と腹に落ちる。
 話は戻って試合再開……できずに終了。殺し屋の本気(たぶん)キックと正面衝突したんだから当然でしたね。前回は気にならなかったけど、十三は少し反省した方がいいと思うw
 ということで部長がラブコメ入り。と同時に師匠にシスコン属性追加で各方面キャラが濃くなっていく。楽しくなってきたじゃないか……。天馬は単独で良いキャラだとは思ってたけど、彼を触媒にして、みんな良いキャラになっていく。

『夜桜さんちの大作戦』188話

 もず研究所に到着。七悪と会話。七悪は闇堕ち寸前みたいな印象もあったけど、意外と七悪自体は健全。もずが闇堕ち(たぶん)で、研究所を奪い、侵入を阻止していたら研究所を離れられなくなった。一応旦陣営のパワーアップとも言える話が出てきてハラハラもするけど、それ以上に「なーんだ 七悪は元気か」という印象が勝る。安堵と拍子抜けの狭間だな。いや、実際に七悪の闇堕ち的な話が見たかったかというとそんなことはないのでやはり安堵か。

『アンデッドアンラック』169話

 ドキッ! 超人だらけの学園コメディがスタート。コンセプトは分かるし、実際楽しいんだけど、冒頭の場面、積極的に問題答えただけでクラスの人気者ってのはちょっとやりすぎというか、そんなことはないでしょ。仮にみんなが消極的すぎるので目立ったという話なら、むしろ「うわっ 張り切った子来ちゃった」って引かれると思う。
 すべてにおいて空回りする風子だが、思わぬ掛け違いでチカラとの間にラブコメ疑惑が発生。このオチは面白かった。本作ではあり得ない状況(恋人いるので)というのと、言われてみればこの日の風子の言動、チカラに気があるとしたらいろいろ辻褄があってしまう。

『僕とロボコ』147話

 海。逗子シャウトは笑った。マジで笑った。超好き。ここ最近の中で一番笑ったギャグかもしれない。あまりにしょうもないというか、これ言うためだけに逗子来たというのが見え見えなのが最高。ありがとうウイング……。
 からのオーダーメイドの暴走というシリアス長編。前回であったやつ、しばらく泳がせてからやると思ったけどもうやるのね。
 ナビゲート役ヒロイン。可愛すぎる天才博士、とメンタリティがロボコと同じでこれも面白かったんだけど、これはきっと彼女がロボコを作った、みたいな話になるんだろうな。ロボコが面影がなさすぎて分からないのか、もしくは彼女が未来で作ったロボコが過去に飛ばされるという『ドラえもん』パターン。『ドラえもん』の都市伝説最終回みたいな話が今回の長編の最後に語られるんだと思う。山崎貴が映画化してくれるぞ。

『ウィッチウォッチ』119話

 悪夢の中で日常を過ごすカンシ。悪夢に囚われるといえば『ゆらぎ荘』ですね……と強引なことを考えてしまうのは週ちゃんのせいです。
 悪夢ではないけど、実際に近いのは『BLEACH』の月島さんでしょうね。記憶が書き換えられて仲間を奪われていく不気味さ。
 やってることはほとんど同じだけど、日常ギャグ回をまるっと1話用意してしまう本作、というのが実に篠原先生らしい仕掛けだと思う。不気味さとかホラー演出としてのオシャレさはやっぱ『BLEACH』が強いけど、微妙に戦う土俵が違う。ただ、篠原作品ながら冒頭からネタバラシをしてるというか、ネタを隠すつもりはなく、何の説明もなく日常回(のようなもの)が展開されていく不気味さはかなり新鮮でもあった。話の内容はマジで普通の日常回として使っても何の支障もないものだったのが良いよね。
 そんな日常回。5つのチョコパンをダブリード(質量は変えずに数だけ倍にする)で6人に均等に分ける。ものすごく面白そう。きっと正解があるんじゃないか……と本編そっちのけで考えたくなっちゃう。人間の方を倍にするとかやれば何とかなるんじゃないかと考えてしまうが、無理なのか。知らないおじさんがチョコパンを1つ分けてくれたらキレイに分けられて、1つ余ったチョコパンをおじさんに返す……みたいな話ありましたね。

『アイスヘッドギル』6話

 4枚刃の人、8枚刃になって復活。体を乗っ取って強くなるけど、同時に記憶も引き継ぐ。こっちの方が面白くなる予感がある。というか、8枚刃になると、ちょっともう動きを把握(描く)するのが限界で、正直何やってるのかよく分からない。バトル自体は前回の方が面白かった。逆に、記憶を引き継いだリッチとの駆け引き、という部分が面白い。「死んだと思ったけどバトル継続です」という話なんだけど、オモシロの種類は大きく変わってて、この展開が良かった。

『暗号学園のいろは』34話

 森の空気を使った歌唱で問題を提出。普通にアウトでしょ。そもそも空気を震わせるのに歌唱である必要がない。口頭の問題ならすべてokってことになっちゃう。ちょっとついていけないというか、「それが面白いと思ってるのか……」という失望。担当もそうだけど岩崎先生も疑問に思わなかったのかな。誰も指摘してくれないならそれは悲劇ですよ。
 D組は遺言解読クラス。死にまつわる強引すぎるキャラ付けはそれなりに面白かったけど、遺言特化の暗号解読ってどういうことなのか具体的に何一つ分からないままモブとして散っていくんだろうな。拷問クラスとか「たしかに!」という気持ちよさがあったのに、遺言解読は意味のない小手先勝負みたいな印象。まぁ、意味のないモブみたいな扱いだからそのくらいでいいってことなのかもしれないけど。

『一ノ瀬家の大罪』35話

 悪意ある子供(年下)。これはホラー的でめちゃくちゃ惹かれた。一見無垢だが不気味で、理解不能と絶望してしまうような存在。本作らしい良さに溢れてると思う。
 その一方で、話が枝葉に移りすぎてて「今の翼は何を目指してるんだっけ?」とかなる。まぁこれは本作でよくなる現象だが、今回は兄貴の話だと思ったら知らねぇ子供の話になったのでより強く感じた。
 それと、「無菌室的に甘やかされた子供は邪悪に育つ」みたいな話はちょっと好きじゃないな。まだ確定してないけど。「ストレスがあるくらいがちょうどいいんですよ」みたいな話を翼がやるのにはちょっと抵抗がある。兄貴は家族に迫害されて出てったに等しい存在であり、翼は積極的に協力したわけではないが大別すると一ノ瀬家側の人間なので、上から目線の説教というか、生存者バイアスのようなものを感じる。

『テンマクキネマ』16話

 雨の撮影はめっちゃ大変。特に素人の作品ではほとんど無理。その分ドラマを託すのにちょうどいいから悩ましいところですね。素人映画ならではの難易度が分かりやすい形で紹介されてて良い場面。
 ギャル姉のドタキャンによって「なぎさの同級生」が不在。からの女装(小さくガッツポーズ)。いや、真面目に考えるならば、姉たちに着せかえ人形扱いされてきた弟というのは、心の傷まではいかないまでも本人的にはものすごく嫌がってる可能性もあるので、マジで慎重になった方がいいと思いますよ。そういう意味では、今回、説得する描写をまるっと省略したのはうまい采配だったと思う。いきなり女装後に飛んで “なるほど!!!” 。リアクションのセリフが面白かったですね。

『ドリトライ』13話

 父親の面影をまとった青空を見て逃げ上手、からのシャブ注入。「待ってました!」的な瞬間だったけど、即失格なのはちょっと意外だった。闇ボクシングだから何でもアリとなると思ったけど、そこらへんはまともだったのか。まぁたしかに痛み止め効果とかで戦術的に使う人が出てくると困るのでさすがにアウトか。
 青空が異常にタフなのはただの精神論ではなく、殴られすぎて無意識的にいなしていたから。この本作の根本みたいなところに理屈がつくのは面白かった。めちゃくちゃなことやってるようで意外と冷静というかロジカル。そういえば『ボーンコレクション』でもそんな感じはあったような記憶がある。
 んで、奥義に到達。基本は今までのカウンターと同じだけど、相手の技に対して自ら踏み込んでいくことによって反撃のエネルギーをさらに上乗せ。これも意外とシンプルというか、理屈がしっかりしつつ、「怖いものにも立ち向かう勇気」というめっちゃストレートで熱い話と直結してて良いですね。対戦相手が「逃げ」属性であることとの対比としても見事。逃げ上手では一生たどり着けない境地。

『人造人間100』32話

 「また本部襲われてんのかーい!」ってずっこけたくもなるんですが、オープニングの左ページだけ本部崩壊、という見開き演出にはやられた。室内の場面だけど、建物ごと崩壊してるので左ページはそのままシームレスに村全体を見下ろす遠景にもなる、というのがすごすぎる。映画だったらゆっくりカメラが移動してそのまま外の景色に移っていくような場面だと思うけど、それを漫画らしい形で表現してて最高。
 カチコミ。No.99を連れたNo.1とエンカウント。氷雪系能力者らしいけど、氷の描写がイマイチだな。そんなに苦手なら別の能力にすればいいのに。今後の話と密接に関わるから不可避だったのだろうか。100の炎と対比させたい程度だったら水とかでいいよね。
 作者は自らの模倣しか作れないので、後代へ受け継がれるにつれて洗練されひたすら純度が高まっていく、という話は面白かった。面白かったが、 “殺意と無縁の生活を送ってきた俳優が” “殺意を表現できないように” という部分には「メソッド演技法の信奉者かな?」と少し冷めた気持ちになった。別に表現できると思うよ。まぁ、本作が今後「人間の想像力ナメんな」という話になる可能性もあるので、今の時点で「だからダメ」という話にはならないです。人造人間による勝手な「人間とは」みたいな話に「エアプかよ」と正論をぶつける展開になるといいな。期待しちゃう。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 京都特集その2。修学旅行編。縁結びとか願掛けとか本当に好きだな、という偏りが感じられたのは良かった。特集の意味を感じる。
 それとこれまた『ニセコイ』になるけど映画村が漫画的には謎の定番スポットになってるのも興味深い。実際の修学旅行ではそこまで人気上位って感じではないと思うんだけど。

愛読者アンケート

 読切についてと、ジャンプショップについて。行ったことないッ! 前を通り過ぎたことはある。

総括

 それなりのペースで更新できたのでマシではあるのだが、できれば今週中(土曜まで)にもう1本更新したかったんだよなぁ。もう残り時間的に無理だ。来週になるとまたジャンプ記事に費やせる時間が減るからペース落ちるんだよな。きっと。

 今号のベスト作品。『呪術』。術式の直し方が個人的に超好き。
 次点は読切と、『アスミカケル』と『キルアオ』。
gohomeclub.hatenablog.com