北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『生徒会役員共』613話の感想

20210424010434

 今週は紙のマガジンを読んでる人とそうでない人の間に感想の違いが出てる。


#613

 扉はカエデちゃん。まさかの巫女コス。清楚な印象もありつつ、肩に切り込みの入ったファンタジー仕様でもある。まぁ漫画アニメだとこれはよくある奴だよね‥‥という前提を踏まえたネタが本編に出てくるので笑いました。たしかにリアル巫女にあんな露出はないw

 委員会でお疲れのカエデちゃん。そんな彼女にスズネネの2人が声をかける。お疲れの理由は委員会と部活。風位委員とコーラス部ですね。
 この3人の組み合わせが面白いんですが、オチがちゃんとカエデちゃんの風紀委員としての顔が出るのも良い。別キャラと絡むことでカエデちゃんの個性がより尖るというか。この調子じゃそりゃ疲れるわ、と納得できるオチ。

 ネネが連れて行ったのがまさかのコスプレショップ。看板の全容が映るコマはないんですが、まぁ間違いなく「DA★ANGEL」。theの言い換えとしてのdaではなく、堕天使でしょうね。店名が下ネタになってるのは本作でお馴染みですが、このくらいだと普通にありそう。
 ネネを「ネネちゃん」と呼ぶ店長さんも登場。メガネだぞ。ネームレスなマイナーキャラとして人気を集めそうな予感もする。するが、いくらなんでも再登場はなさそうな人、かつ場所である。(来週はひょっとしたら?)
 コスプレショップ。外には劇中ファンタジー描写で頻出するツインテールの子と思われる等身大パネル。店内の背景にいくつかコスプレ衣装が見えて、女子高生制服っぽい衣装もあるんですが、スカートの裾にフリルがついてて非実在な制服であると強調されてる。芸が細かいと同時に作者の、漫画とはいえフリルのついた制服は本作のリアリティ的にあり得ない、という線引きが窺える。
 オチはネネ。普段店に通ってるときの着替えトラブル。店長さんが日常会話としてとんでもない話が飛び出るのが味わい深い。ネネの知らない一面、知らない日常が垣間見える。

 過激な衣装として出てくるのがファンタジー的な意味での踊り子。要するに『ドラクエ』的な奴です。マーニャ的な。『ドラクエ10』ではこれと同系統の衣装がゲーム内で登場する予定だったが、大人の事情で却下されたという逸話があります。昔の基準(画質)だと特に違和感なかったけど、今考えるととんでもねぇ格好してんな、という例。
 そんな過激な衣装をネネが何の躊躇もなく着てオチ。スズとカエデちゃんの話かと思ったら、3-4コマ目がいきなりネネのぶち抜きという構成が劇中の驚きの演出として効果的。さらに言うと、3コマ目にあたる絵ではバストアップで、まぁ肩からばっくり出てること以外は特に過激な印象はないんですよね。問題は下半身の方であって、それは完全に4コマ目の領域。ぶち抜きだけどちゃんと4コマ目の内容がオチになってる。
 ちなみにネネが着てるという驚きだけでオチとして成立してるんですが、直前のネタの内容を踏まえて読むとさらに味わいが増すようになってるからうまい。直前のネタで “下着を脱ぐ衣装‥‥?” というリアクションがあったんですが、それが次のネタでいきなりお披露目という形になる。たしかにこれは下着(特に下)無理ですわw

 そしてカエデちゃん。ネネが率先して過激なコスプレをしたことで「このくらいならまぁ‥‥」と心理的障壁が下がる例の手口。んで、着たのが扉でもお馴染みの巫女。
 こちらは1-2コマ目のぶち抜きで、清楚な印象で可愛い‥‥と思ったらその衣装の詳細が説明されてオチ。一口にコスプレといっても、いわゆるアニコスか否かで2種類あるじゃないですか。カエデちゃんのは職業コス的な奴だと思ったら実はアニコスだった、というツイスト。
 そんな劇中の作品名まで出てくるので驚きました。「ヒメミコ・カナデ」という作品らしい。巫女なのでおそらくカエデちゃんが着た衣装はタイトルロールのカナデなのでしょう。よく出てくるツインテールの子とは無関係そうですね。さすがにあの子、主役だと思うので。

 通りすがりの津田くん。店内からネネスズが声をかける。日常的にこの道を通っていたのだろうか。一般的な思春期男子高校生だったら店の前を通る度に多少なりともドキドキしちゃうと思うの。店に出入りする女性を見て妄想が膨らんだり。18禁作品も扱うような店なので。まぁ、彼の場合はそんなこともないのでしょうw
 挨拶し、返事が来るも “2人で買い物?” で違和感。ホラーでよくある「1人多い」展開の逆ですねw それが直前のネタ(カエデちゃんのコスプレ)を踏まえた、コスプレショップならではの展開で成立してるので面白かった。焦ったカエデちゃんが店内で機転を利かせたのですね。その様子を想像すると何ともおかしい。

 結局バレて説明。本人は恥ずかしいけど、タカくんは優しいので意地悪なことは言わない。が、逆にカエデちゃん的にはイジられたりするよりもそっちの方が効果的で‥‥というオチ。オチとしては直前のネタとまったく同じ展開なんですが、匿名性の確保という意味でレベルアップしまくってるので笑った。あり得ない格好になったとしても守りたいものがある。
 本作だと姫騎士とか女騎士とかよくネタとしては出てきますが、物理的に出てくるのは珍しいパターンでしたね。しかもそれがカエデちゃんという意外性。

 エピローグ。帰路であり、次回予告。カエデちゃんは買ったらしい。 “なんだかんだで気に入って” という説明だが、結構衝撃的な事実である。おそらく例の巫女コスなのでしょう。18禁作品の衣装を、ですよ。まぁ、試着だけして買わずに帰るのに抵抗がある性格だった、みたいな想像もできるかな。生真面目という意味では全然ありそう。
 んで、次回への予告。まさかのコスプレパーティー開催である。参加である。すげぇw あと、何気に今週の内容だと「スズちゃんがコスプレしてないんだがぁぁ!??」と全国のスズファンがご立腹だと思うので、ひょっとしたら来週その期待に応えてくれるのかもしれないですね。
 気になるのはそのパーティーの内容。そしてメンツ。 “みんなをさそってー” と言ってるのですが、コスプレ仲間ってことですかね。知らないキャラが多数登場する内容になるのか、もしくは桜才のお馴染みのキャラに声をかけて衣装をレンタルするか何かしてパーティーするという可能性もあるかな。ネネのコスプレ仲間を読んだら実は知ってる人だった、みたいなツイストもあるかも。いきなり北山カヤとか出てきたりしてw もう少し落ち着いた予想だとパリィとか。または、今週チラッと登場した店長さんがコスプレして登場、となっても楽しそうですね。
 カエデちゃん的な意味では畑さんにも来てほしい気持ちもありますが、メンツの意外性という意味では畑さんはお馴染み感ありすぎて逆になかっったりするのかな。スズネネとカエデちゃんというのが今回面白かったので。


 終わり。ちょっと次回予告が衝撃的でマジ驚きました。どうなってしまうのか。あの感じだとタカくんは不参加だと思うんですが、どういうロジックで顔を出すことになるのか。コトミ経由とか? ただ、キャラが増えすぎるのも本作的には難しそうなのでマジ読めないですね‥‥。
 今週のお気に入りとしては「R-18」。扉のコスプレを見て感じていた印象が3ページ目にして根底からガラッとひっくり返るオチなので笑いました。職業コスとアニコスの違いという切り口も見事だったと思います。
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