北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『生徒会役員共』616話の感想

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 星野源が結婚して話題ですが、そんな星野源ダヴィンチの表紙で選んだ本こそが『生徒会役員共』なのである!!(大昔の関連をしゃぶり尽くす)
natalie.mu

 星野源が『生徒会役員共』について語ってて、それが的確な『生徒会役員共』評で面白かったです。

 さすがにもうamazonでは手に入らないと思うけど、13巻の帯に星野源が推薦コメント寄せてるんですよ。ググれば画像見つかるんじゃないかな。

 そして14巻表紙はどっかで見たことあるポーズ。星野源オマージュ!!(これは妄想です)(4です)

#616

 扉はムツミ。柔道着の帯を結んだまま上着を脱ぐ。実際に見たことあるわけじゃないけど、女子柔道家ならリアルにやってそう、という説得力を感じた。まぁ、男子でもあり得るか。男子だと裸になるけど。
 ちなみに、帯と脱いだ上着の部分がアオリと重なって見えにくくなってるので、パッと見どういう状況か分かりづらい、というのはあったかもしれない。

 柔道部。ムツミの発案でマラソン大会。ただの走り込みではなくそこにゲーム性、競争意識を持ち込むことで部員のやる気を引き出す名アイディア(太鼓持ち)。
 実際は当然のように不評で、ナナコ&ホタルが愚痴る。ハンデを所望するが、チリが “ハンデなんかいらん!!” 。さすが鬼の副部長‥‥と思ったら真意が隠されていてオチ。ムツミの扱いに長けてるというか、ムツミに振り回されなれてる感じがあって非常に良い。柔道部のチームとしての人間関係、その中でムツミとチリの個人の関係がよく出てる。
 ちなみに、前からこの傾向はあったんですが、柔道部の中のアニオリの2人、鈴村ホタルと及川シノブ、ここに格差が出ちゃってますね。出番が前者に偏ってるというか、後者はほとんど出番がない。背景にいたかな? というレベルの回が多い。泣ける。逆にホタルの方は出番が増えつつあって、ナナコと同等レベルと言っても問題ないかもしれない。英稜の青葉さんみたいに徐々にキャラが立っていく、みたいな可能性もあったりして。

 マネージャーのコトミが乳首当てを配布。希望者のみ。チリが呆れながら断ってるんですが、その後ろで興味を示してるナナコが可愛い。青葉さんもそうだけど、背景的な扱いが多い(多かった)けどちゃんとそのキャラクターが設定されていて、そのキャラにふさわしい行動を取ってる。チリは明確にツッコミという役割があるけど、ナナコはそれすらもないので、ボケツッコミという概念から解放された真の一般人と言えるのかもしれない。貴重な存在。ちなみに、青葉さんは下ネタもいけるクチなので青葉さん以上にフラットな存在。
 オチとしては、生徒会が乱入し、コトミの乳首当て発言に反応した会長。アリアとの仲の良さというか、普段そんなことやってんの? という息の合った行動がウケる。アリアが胸を突きだして受け入れ体勢になってるようにも見えるんですよね。

 んで、マラソン開始。スターターは会長とスズ。たぶん会長がメインなんだけど、一緒にポーズ取ってるスズが可愛い。ここはアリアじゃなくてスズなんですよね。こういう人選、しっかりキャラクターの個性が感じられるのが良い。
 トッキーが “スタートダッシュ キメるか” 。それにアリアが空耳を発動させてオチ。何気に直前と会長とのオチと連動したような内容になって面白い。トッキーが2段構えのツッコミをしてるのも良い。てか、今週のトッキー、コトミとの絡みがまったくないのですね。出番は普通にあるのに。これは意外。

 マラソン。ホタルがバテて泣き言。それをチリが励ますんだけど、励ましの材料としてコトミが出てきてオチ。コトミのオチも笑ったんだけど、チリが副部長として気を配ってる感あるのも良いなぁ。こういう役割、ムツミには期待できない(トップぶっちぎってる可能性)からチリが如何に重要な存在か痛感する。柔道部のバランサーみたいな感じありますよね。

 マラソンコースの難所、心臓破りの坂。住宅地っぽいところでそんなものがあるらしい。異名がついてるほどなので、よく通る道なのでしょうね。何ならチリ、ナナコ、ムツミ、スズあたりの通学路という可能性もある‥‥のか? まぁ、そこまでの整合性はないだろうから考えても仕方ないんだけど。
 そんな心臓破りの坂。ムツミが、以前スズが転んでパンストが破れてしまったことを思い出す。ちなみに今週のスズ、セリフがあるのはこのムツミの回想のみ。とはいえ結構可愛い。
 そんなスズのパンストが破れたエピソードを受けたコトミがオチ。これまた直前のネタと連動してるというか、前の話ありき。ただ、ムツミ、チリ、コトミの位置関係を考えると少し不思議。ムツミはこの段階ではスローで、終盤に巻き上げるペース配分だったのかもしれない(とか考えても仕方ない)。
 てか、ムツミがスズのことを「スズちゃん」と呼んでるのが何気に見所。シンプルな呼び名ながらめちゃくちゃ珍しい。

 ラストページ。マラソン大会が終了。ムツミとトッキーが1位を争う。柔道部古参のチリとナナコが、1位はどうせムツミと諦めてたのにトッキーだけは勝負を捨ててなかった、というのが熱い。トッキー、柔道部では普通に熱血な顔を見せるのが良い。
 突然ムツミによる内省。すっかりランナーズハイという感じで面白い。他のみんなはマラソン嫌がってる中(たぶんトッキーも勝負だから張り切ってるだけでマラソンに好意的なのではないと思う)、ムツミだけは満喫しているのが感じられる。柔道部内の意識の格差が露骨に出ていて良い。
 ムツミが好きな「走ってる時の風の香り」について別の情報が加わることでオチ。本能の赴くままに動いてる感というか、動物感があって可愛いんですが、そのことにゴールテープを持ってるタカくんが静かに気づくのも良い。鈍感さに定評のある彼ですが、こういうところはしっかり気づくw

 エピローグ。マラソンが終わり、道着を選択に回すためコトミが回収。その際の音がおかしいのでオチ。コトミの中二ネタ、バトルマンガ好きというネタなんですが、それをムツミはナチュラルにで実行してしまうw コトミの中二ネタがムツミと絡むことでこんなネタが発生するとは。めちゃくちゃ良いな。ただツッコまれて終わりではない。コトミも、この人ならアレができる! と嬉しかったのでしょうね。


 終わり。やはり柔道部は良い。特に最近はオチを担当しないキャラの個性もしっかり感じられる描写が丁寧に用意されててホント良い。
 お気に入りネタとしては「下には下がいる」かな。ホタル、チリ、コトミという意外すぎる3人という人選が良かった。柔道部回の可能性を感じる。コトミの、下ネタでも中二ネタでもないマネージャーとしての側面が出てるのも良い。
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