北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年35号の感想

 『ヒーローズライジング』はいいぞ……(さっき観た)。

表紙

 『ヒロアカ』。最終回を意識した雰囲気なんですが、3人の爽やかさがちょっと過剰に思えるというか、少し面白い。本編だとあまり見ない温度だからかな。

読者プレゼント

 ファーブル。なかなか良いのではないか。トンチキ感はないがネタは豊富、オリジナル昆虫の紹介とイラストとかいちいち凝ってる、頑張ってるのが伝わってくる。イラストはアワードでもちょくちょく見かける辻先生なのだが、ここぞというときに頼られてるのか、たまたまなのか、担当者が優秀回をやりがちなのか。
 てか、プリペイドカードの額がすごい。2万。目玉風に紹介されてるアマゾンのタブレットよりも額が大きい。まさにギリギリッスだ(キリギリスのダジャレ)。

巻頭カラー『僕のヒーローアカデミア』429話

 カラー。新生A組の集合写真。青山はギリいる。梅雨ちゃんがオシャレ。そして峰田が『ブレックファストクラブ』でお馴染みの「集合写真の手前で寝そべる奴」だ。この手の一枚絵(ポスター)で死ぬほどネタにされてる。峰田の場合はおどけキャラというのもあるが、体格が小さい、そして画角が横に長いので物足りない、というのが面白い。
 本編。第二の弔風の子が世に出る。なるほど、先週「最終回は次世代の話するしかないよなぁ!」という話をしましたが、ヒーローサイドばかり考えてたけど、ヴィランサイドの次世代の話を持ってきたわけだ。これは見事。そして、デクの果たした功績として、その未来の弔は、弔にとってのAFOに出会う前に救いの手が差し伸べられる。サブタイの「私が来た!」、おもくそハデだったり、デクの何かしらが描かれるのかと思ったらただのおばあちゃんでした、というオチが最高。マジで超良かったし、何なら「まだ最終回じゃないの?」と思ってしまうくらいの良さだった。まぁ、最終回はもうちょっとファンサービス的なものも期待してしまうが、話としてのキレイさはかなり完璧だったと思う。
 逆に言うと、おばあちゃんが最高すぎたので、あんだけハデに引っ張られたお茶子の件はちょっと印象が弱かったな。いや、この2つは密接に関係した話なので二者択一という考え方が間違ってるんだけど。
 んで、次回最終回。明言された。ちょっとやり尽くした感もあると思うんですが、どうするんだろうか。本作は初回の再現をするタイプの最終回は似合わないと思うし。キャラがいっぱい出てきてワチャワチャ系だと無難に楽しいが、もうちょっと大作っぽい、気をてらったドヤ感がありそうな気もする。何やかんや楽しみになってきたぞい。

『あかね噺』120話

 今週のあかねのデフォルメ可愛いな。私が忘れてるだけかもしれないが、ものすごく目新しい。
 話としては師匠と渋谷デート。スキャンダルの予感だ(もういいって)。
 師匠はストリートに根ざしていて、それでいて超趣味人。レコードを買う際の “いやいや全然分かんないし” “尚更いいじゃねえか” のやりとりが超良い。ちょっと胸を打たれた。まぁ、レコードの場合はプレイヤーを用意するところから始めないといけないから別の問題……というか買い物が発生するとは思いますが。今回のは師匠が聞かせるだけでその後はプレイヤーは勝手に用意せい、という可能性もあるかな。趣味人としてのかっこよさを語っておきながら「飾っておくだけ」だったら拍子抜けですね。

『SAKAMOTO DAYS 176話

 急に晶が辛気くさく出てきたので驚いたが、そういや今回の過去編は赤尾リオン(有月)が語る体でしたね。すっかり忘れてた。
 ともあれ、晶の闇堕ちみたいな話は一端落ち着いたのかな。目的のリオンが出てきたんだから納得ではあるが、意外とアッサリだったかな。結局大人世代(坂本たち)がしっかり面倒見る話になるのはまぁ納得だが、晶の物語としてはちょっと腰抜けだった気もする。まぁ、このまま助けられ待ちになるってのも考えにくいか。
 一方、当の坂本。シンたちの育成について悩む。自分もそうだが、師匠が欲しい。そして、さらに一方、過去編お馴染みだったもう1人が出てきて……。ものすごく都合良く復活したけど、寝たフリしてたとかだろうか。いや無理だなw 環境が変わった中で何かしら覚醒のキッカケが生じた、とか? まぁこのくらいなら理屈なくてもいいけど。

『カグラバチ』43話

 楽座市への執念がすごい当主。主人公たちに都合良く踏ん張ってくれてる形になるけど、それでもはっきりとチヒロ一派のことを殺そうとはしていて、それを緋雪が守る形。三者三様の事情がうまい具合に噛み合ってて面白い。いいや、ハクリも入れて考えるべきかも。
 ちょっとハクリの頑張りに頼りすぎてるし、その頑張りが度を超してるので説得力ないと思ってたんですが、ハクリの他に異様なまでの頑張りを見せる人が出てくることで、相対的にハクリの悪目立ちが軽減される。戦いを通じて相互理解を果たす、というのはバトル漫画の定番で、今回チヒロがまさにその状況に至るのですが、その相互理解の間にハクリが存在する、というのが良いですね。バトルではない活躍による決着、というのがかなり新鮮で、それが話的にすげぇ面白い。もっと蔵バトルしたり、真打無双すると思ったんですが、これは良い予想外だったな。

『アオのハコ』159話

 合宿の打ち上げ的な宴会だが、同時に千夏パイセンの誕生日会。バスケ部以外もいんのに愛されすぎだろ。いや、これも大喜との関係がオープンになったことの余波かもしれん。
 からの飲み会を2人きりで抜け出して勝手に二次会のパターン。急に大人な雰囲気あるが、よく考えたら普通に世話焼き兼イジリとして送り出されただけだった。
 んで2人で海。夜の海は冷えた空気が山から海へと流れ込むから泳ぐのはあまりオススメしないぞ……などと老婆心が湧くのですが、水着どーん! であった。ガチで泳ぐ気がないならそれでいいです。
 そんな水着披露。見開きを大胆に使った不意打ちがほとんど『BLEACH』の「残火の太刀」みたいな構図……と思って調べてみたら残火の太刀の方はもっと右ページにも絵がありました(ジジイ)。左右のページで絵としての情報量に落差を作り、それによって左ページの衝撃を増すという演出意図は同じだけど、ちょっと違った。てか今更すぎるけど、残火の太刀かっこよすぎる……。最強の卍解が満を持してなのだが「これだけ!?」という驚きと、絵としてのかっこよさが底知れぬ不気味さに繋がる。
 何にせよ、必殺技みたいな満を持して感で水着を出すなよw いや、今回の千夏には「水着見せて大喜を殺す」というはっきりといた意図があるので、文字通り必殺技なのかもしれませんね。自分だけ海に入ったのも水着披露の瞬間のインパクトを強めるための自己演出だと思うんですが、そう考えるとかなり彼女らしくないというか、かなり新しいことに挑戦してると言えそう。恋人になったことで2人の間(特に千夏)に性欲という概念が発生したのが本作の大きな特徴だと思うんですが、今回大喜の性欲を刺激して殺す、というのが新機軸。
 いや、これがただの演出過剰で、次回になったら「ただガチ泳ぎしたかっただけですけど?」となったら笑ってしまう。夜の海は危ないから泳ぐな。

センターカラー『僕のヒーローアカデミア 特別スピンオフ CONNECT TO THE DAY』あきやま陽光

 映画用の読切。ただ、映画の入場者特典には堀越先生による漫画も載ってるらしくて「じゃあ本作は何!?」ってなる。
 そんな本作。ちょっとびっくりするくらい内容がないよう。「時系列はココらへん!!」と示すのが最大の情報だった気がする。あきやま先生、損な仕事を……。映画一作目のときはメリッサ主役の短編で超良かったんですが、残念である。一応映画のゲストキャラとか悪役は1枚だけ絵として存在するのですが、マジで申し訳程度だったな。2ページくらいで時系列の説明して、あとはほんわか日常回をフリースタイルでどうぞ、という丸投げとかのが面白くなっただろうに。いや、ほんわか日常回が存在しない時系列という話なのだが。
 本編の方の『ヒロアカ』。最終章が重い&暗いので『ヒロアカ』のポップな印象が皆無だったのですが、それをジャンプ版コロコロで連載してるあきやま先生が帳尻取ってくれると期待してたんですが、あきやま『ヒロアカ』も本編最終章の重&暗の世界だったという。まぁこれは仕方ないか。
 終わり。映画への関心が逆に減ったくらいなんですが、まぁ過去3本はどれも面白かったので実際に観たら普通に面白いんだろうな。別に今回の読切も直接「映画つまんなそう」となるわけじゃないし。

『ひまてん!』4話

 渋谷デート(疑似)。まさか『あかね』と被るとはな。これは週ちゃんが喜びそうだが、渋谷はもう特集したんだっけ?
 そんな疑似デート。目的は家電。ちゃんとした仕事をしてもらうために必要なものを揃える。同棲始めたてのカップルっぽいシチュエーションだが2人は至って仕事の関係、という置き換えになってて面白い。ちゃんと理屈が通ってる。だが、実際に買おうとすると家事を丸投げする側のメリットを感じやすい料理系の設備投資に予算が偏る、というのも身も蓋もないオチで良いね。掃除機と炊飯器という家電の中でもトップクラスにピンキリの幅があるジャンルというのがまた妙な説得力。
 デートの締めとしてスタバ。そこにまさかの叶さん。叶さんも「仕事」というテーマを持ってきたのが興味深いです。まぁ、渋谷のスタバでバイトって「他のとこなかったの!?」という驚きを感じてしまうが、そこは気にしても意味がないところなんだと思う。てか、こいつらの渋谷の距離感が分からん。

『呪術廻戦』264話

 天使攻撃に対処するスクナと、天使の守りに入る東堂、そして最短でスクナを追いかける虎杖。東堂は能力的に壁役として急に登場できるんですが、それとは対照的にひたすら頑張りと踏ん張りで食らいつく虎杖というのが良い。それが結果的にスクナ的にはサプライズとして機能する。光の柱の中の高い方向への移動、からの虎杖登場、というバトルフィールドの設定と、そこから場外への移動という展開が快感である。街が荒廃すればするほど舞台としての面白さはなくなっていくと思うんですが、今回は「光の柱」という限定的な空間が一旦設定されたのが良い。相変わらず本作はただ殴り合うだけの場面がちゃんと楽しい。
 小細工的に術式を繰り返す虎杖、反転術式で復活を始め術式が回復するまでの時間稼ぎに入るスクナ……と自然に「術式」へと意識が向いたところで虎杖の切り札どん。ぶっちゃけ「最終章なんだからそりゃやるでしょ」的な話で、これ自体がサプライズという感じはあまりないんだけど、本話の中における流れ、お膳立てが見事で普通にブチアガってしまった……。虎杖にとって初めて見た(課外授業)領域展開のフラッシュバックも熱い。
 そんな虎杖の領域。精神世界で一旦交流みたいな雰囲気であった。スクナも姿変わっちゃう(戻る)し。まぁ、虎杖の術式って全然お馴染みじゃないので、知らない術式で大活躍されても乗りにくいから、それなら2人の精神的な対話として領域を使うって感じだろうか。もちろん完全にバトルが中止になるとは思わないけど。

『鵺の陰陽師』60話

 鵺さん気絶で大ピンチ。だが、顔も見えずにピクリとも動かない鵺さんの絵がちょっと間抜けなのでただの気絶ではなく何かしらの理屈が関わってくるのかもしれない。いや単に間抜けになっちゃっただけの可能性もなくはないが。
 一方覚醒代葉。ガンランスで狂骨弾をぶっぱ。前話の段階で既にそうだったけど、巨大武器フェチって感じのデクだ。良いよね。分かるよ、その嗜好。弾帯っぽく骨(背骨っぽい骨)がぶら下がってるデザインも良い。好きだぜ。ガンランスっぽく、もっさりとぶっ放しながら空飛んでほしい気もするんですが、骨を弾として飛ばすという設計なのでそれは無理なんだろうな。

センターカラー『化け狐の執心』角田拓海

 読切。角田先生、本誌だとショートフロンティアで一度。そのときはサウナ漫画で文字通り暑苦しい感じ(そしてギャグ)だったと思うんですが、今回は露骨に可愛い少年少女なのでギャップで笑う。しかも少年の方がケモミミである。やめろ、刺さる。どんな心境の変化があったんだなんだ……。
 どうでもいいけど、作者の名前でググったらどこぞのミスターコンテストの出場者紹介ページが出てきて驚きました。「まさかこのイケメンが漫画を!?」と思ったが誕生日が違うので別人。いやミスコン出てるような人がサウナ漫画描いてたらちょっとファンになってしまいそうだが。
 本編。世の中には人間に化けた狐がいる、という大手陰謀論みたいな設定。だが狐なので可愛いぞ。少年のイノセントさが魅力だと思うんですが、それが「動物だから」という理屈が加わるのでうまみが増す。正体であるフル狐もビジュアルが凝ってて最高でした。正直2ページしかなくてキレそう。ただ、大問題がありまして、本編にケモミミがない。映画でよくある詐欺予告ではなく詐欺扉だったか(イメージだからいいだろ)。世界は残酷。せめてフル狐の場面をもっと……くれ……。
 話としては化け狐の少年が無表情の女の子と出会い、何とか驚かせようとする。彼女の無表情には過去のトラウマがあるのだが、要するにコミュニケーションの話ですね。変幻自在の化け狐と心を閉ざした少女の動かない表情を対比させる。かなり良いテーマだったと思うし、クライマックスで奮起して感情表現する少女の後ろで化け狐が彼女の感情を補助するかのようにイメージ映像として参加するのとかテーマに対して見事な着地なので普通に感動したし、感心もした。
 少し引っかかったのは悪役として登場したギャルが単なるイジメクソ野郎だった点。彼女は彼女でコミュニケーション不全を抱えており、相手に負担を押しつけてるつもりはなかった、くらいの扱いの方が良かったのではないか。前半にあった彼女の場面がそんな感じだったので。それが後半の再登場で「単なるクソ」となったのでちょっと話が小さくなったというか、単純化されてしまった印象。
 ペルソナの話なので直球で仮面が出てくるのだが、それが狐の仮面だったのは良い。仮面の下で涙を流す描写も決まってたし、それを踏まえて事件解決の際には “ありがとう!” と言われて涙を流すのも熱い。今度は涙を隠さない。
 からのエピローグ。別れを感じさせてからの再び驚かせに現れる化け狐。に対して驚くのではなく喜びの表情を見せる、というのが物語的にも2人の関係的にも見事な着地。かなり良い作品だったのではないでしょうか。2人のことが好きになるし、話もキレイで、静かな話ながらテーマが切実。コミュニケーションの話がそのまま2人のキャラクターの魅力に関わってくるのが良いですね。なので、難を言えばケモミミ……。せめて2人きりで遊ぶときにはリラックスしてケモミミを出すとか。そうじゃないならフル狐を全力でモフらせてくれ。

『僕とロボコ』195話

 マルチバースロボコ再び、だがあっちのロボコが出てくるのではなく、こっちのロボコがあっちに行く。『ドラゴンボール超』における未来トランクス編みたいな感じですね。意外とSF的な今の最新トレンドを昔からやってる『ドラゴンボール』すごい。
 なので、ロボコを倒しに行ったら敵がロボコだったという展開になると思うんですが、本作の場合は普通に仲良しのロボコなので難しいのかな。話としては全然成立しそうだが、本作のマルチバース編の都合がどうなるか。
 本話はロボコ以外のキャラが出てくるのですが、例によって顔の絵にバリエーションがないので漫画としての見映えがひたすらチープで笑う。顔漫画って本当にダメなんだなぁと痛感する回。ただ、会話はいつも通り面白いので、そのギャップが独特の味わい。あとは全身のコマだと顔以外がそれほど劇画調じゃないのでまた別のチグハグさがありますね。それなのに全身も使い回しばかりというw

センターカラー『願いのアストロ』15話

 テラスの過去。「敵の家族」になるという事情、そしてサバイブ術として圧倒的強者に媚びる。良いな、今まであまり見られなかったヒバルのいない地獄世剣家。
 からのヒバルに出会って光堕ち。王の器を感じてにホレたとかではなく、圧倒的なまでの「いい奴」感に反射的な敗北。媚びるために笑うのではなく、自分でも分からぬ生理現象として泣く、という対比が良い。
 まぁ、実際のところ衝撃の過去が明らかになるとかそういうオモシロではなかったんですが、これはこれで良かったなぁ。特にヒバルとのくだりに理屈じゃない感じがあって。
 んで現在。激ボレなヒバルの攻撃をテラスが補佐。過去を踏まえてそれをすべてアクションに昇華するのが気持ちいいし、ヒバルが何も知らず、何も考えずに突っ込んでるだけなのが良い。今週のヒバル、一歩も足を着けてないw

『悪祓士のキヨシくん』6話

 ネハンくんの続き。ジャックジョーが実は魔王で、それがキヨシの同期が出世のために入った部署の人に狙われる。魔王はまぁそらそうやろって話なんですが、それを狙うエクソシストに同期が絡んでくるのは意外だった。超面白い。キヨシにとって2人の友達が対比されるわけだ(片方は友達の予感程度だけど)。「良い奴そうだったのに敵役サイドかよ」と思ったら葛藤してる様子がしっかり細かく描かれてるのも見事だった。徐々に非情になりきれない同期と、人の心がないその上司というのが描かれる。その間で蹂躙される悪魔と、ピュアピュアの実のネハンくん。
 洗脳されてると判断しても一般人を殺すのは普通にアウトだと思うんだけど、あれはあの人の暴走なのか、エクソシスト業界のルール的に合法なのかは気になる。話的には後者な気もするけど、ちょっとそれはクソすぎない?
 そんな偉いエクソシスト。技名が『ブレードランナー』であった。やはり映画ネタで決まりか。今後が楽しみである。ちなみに、『アンデッドアンラック』にも同名の技(アイテム)ありますね。

『ウィッチウォッチ』165話

 学校にて、ニコの魔法を拾った子が暴走する。コンプレックスのため魔法に執着するって話なんですが、冒頭の場面、魔法で手に入れたのは「美」だけなわけじゃないですか。それなのにモイちゃんが “こんな美女が同じクラスにいたなんて” とデレデレすんの激キモじゃない? 『アンデッド』の不貞みたいに周囲の人を魅了する魔法だったら分かるんだけど、今回のはあくまでも美人になるだけじゃん。キモくない? 魔法とか関係なく絶世の美少女が転校してきたらあの言動をするってことでしょ。モイちゃんのことちょっと買いかぶっていたようだな……。
 話としてはシール魔法の奪還と同時に思わせぶりな担任の先生がサブプロット的に併走する。あのシールによって得られる強さがどの程度か分からないんだけど、今のモイちゃんだったら普通に勝てそうな気もする。まぁ、バトル展開がキャンセルされたガッカリ感よりも展開としての面白さがあったのは良かったと思います。ちょっとだけ「先生が出張るほどの危機じゃないよね?」と思ってしまったが、まぁ今更モイちゃんにかっこいい姿見せられてもなぁ……。

『夜桜さんちの大作戦』236話

 辛三の卍解、じゃなくて開花春来。再生パンチらしい。破壊と再生。一(かず)は心臓が旦と一体化してるので殺すしかないという話だったが、破壊と再生の同時ぶっぱで余裕でした。ちょっと拍子抜けだったというか、旦は能力の説明を聞いた上で「殺すしかないぞ」って言ったわけじゃん。それが普通に「大丈夫でした」となるのでどうかと思う。まぁ旦を剥がして死んでしまうところを同時に再生で助けるので理屈としては分かるんだけど、旦の見込みが浅すぎた。アサだけに……。
 とにかく辛三の圧勝。嫌五に比べると薄味だったけど、まぁバトル要員なのでこのくらい圧勝じゃないとおかしい、というバランスなのかもしれない。あと、同じ話を繰り返すとダレるのでちょっとリズムを早めた、みたいな。次回は太陽が旦と戦う話になるっぽいのでまた変化だし。
 今週の『アオのハコ』で「これ残火の太刀だよね!?」と思ってツイート検索したんですが、千夏パイセンの卍解じゃなくて一(かず)(旦)の崩壊凝縮ソードも残火の太刀って言われてるので笑いました。みんな残火の太刀が好きすぎである。同時に昨今の酷暑についても「もうこれ残火の太刀だろ」とか言われてるのでジジイ人気に嫉妬。

『キルアオ』63話

 サイレントで描かれる平穏だが充実した夏休み、という冒頭が良い。その充足感が宿題が終わったあとのヒマ地獄の説得力に繋がってくる。いや、個人的に本と映画とゲームあったらヒマな1ヶ月とか余裕だと思うので、十三の死にっぷりは意外だったんですが、そもそも殺し屋生活のせいで普通の人間が持つ豊かさを失ってしまった悲劇という話だったからまぁ納得かな。いや、こういうヒマが耐えられないタイプの人がいるってのは知識として分かるんですが(友人に近いタイプの人がいる)。
 からのオッサンは用事がないと人と会えない、と説明されるのも笑った。これは絶妙だな。あまり意識したことなかったけど、これはかなり広いあるあるなんじゃないかしら。忘年会みたいな正直意味の分からん行事が意外とありがたい、みたいな。逆説的に意味なく会って楽しんでる学生たちの輝きが眩しい、尊い
 いや、真面目に考えれば家庭科部の自主練みたいな感じで料理でもこだわってみればいいと思うので、虚無焼きうどんのくだりはちょっと分からなかったな。自分のために料理頑張れないというのはまだ分かるけど、今の十三には「家庭科部」という属性があるわけだから、その特訓みたいな認識でめっちゃハマれそうな気もする。

『超巡!超条先輩』24話

 超巡ガチ恋勢のお花屋さん登場。読心術をしたらあまりの愛の重さ、密度に超巡がいかれそうになるので笑った。ギャグとして楽しいけど、同時に「テレパスメタとして理にかなってるのでは?」と変な納得もしちゃった。 “領域展開みてぇな心象風景” も笑ったんだけど、ちょっとバトル漫画的なアプローチも感じてしまう。
 本当に恐ろしいのは愛の重さではなく、その解像度の高さ。軽い気持ちで心を読んだら、幸せな超巡との未来予想図が死ぬまで流れ込んでくる。完全に「存在しない記憶」だし “情報量で脳が焼き切れる” は五条先生的な強さを感じる表現。なんでガチ恋勢が出てくるだけで術式バトルみたいな話になってるんだ。謎なはずなのだが理屈はあまりにしっかりしている……。
 ちなみに、その存在しない記憶。彼女の方が先に死んでるんですよね。つまり、愛する超巡に看取られたいという願望だと思うんですが、いちいちリクエストが多いなw さらにその後、超巡に死まで見守ってるので、自分が死んだあとも天から旦那のことを見守っていたいってことなんだと思います。ワガママが過ぎるよ!
 次第に彼女に思考を乗っ取られていく、というホラー展開。それを救ったのがポンちゃんから告げられる「解釈違い」だったのも見事ですね。「あんたの好きな超巡は花屋の旦那になる超巡なのか」という。ここで明かされる彼女が超巡にホレた回想に関しては、普通に超巡が良い奴すぎるので「これはもう仕方ないだろ」という感じだったんですが、ポンちゃんによって提示された「解釈」によって考えを改める。ここの理屈がまた素晴らしかったですね。とはいえ、超巡メタとしての理屈がひっくり返ったわけではないので、彼女の猛攻が今後も続けば超巡に勝ち筋は一切ない……という後味がホラー。いや、彼女は以前よりも受け身になるようになったので、超巡から避ければ何とか逃げきれる、ということなのかな。別に彼女自身は自分が超巡メタとして機能してることを知らないので。

『逃げ上手の若君』166話

 顕家軍は撤退だが、顕家は最後まで残って戦う。矢はないが雫からゲロ矢を賜るので、それが最後の切り札。よく分かんないんだけど、あれずっとクチもしくは体内に入れてたってことなのかな。直前にやってもあまり神力つかなそうな気がする。神力どうこうとは別にずっとクチ入れてるのがすごい。いや、雫が体内から生成したのか? だとしたらピッコロ大魔王の産卵みたいなノリですね。強そう。
 んで、尊氏は強運なので強い。「そう書かれてるから」という理屈が相変わらず好かんのですが、歴史に導かれるように尊氏が勝利を手にしていく、という意味では少し面白いかもしれない。ただ、あまり深く考えると「歴史をなぞる」という点が気になってしまい、それなら漫画で読む必要もないよな……みたいに冷めてしまうので困る。

『アンデッドアンラック』216話

 ファッションショー本番。発現までカウントダウン。正直ファッションショーのくだりに1ミリも興味が湧かなかったのでページの無駄とすら思ったんですが、最後の衣装の準備の際、風子がコルセットが誰よりも強く締める。これは良かった。こないだの着ぐるみのくだりでも「これ面白いの?」という不安から一気に「面白かった!」となったんですが、今回も同じ流れだったでごわす。風子の絶対に守るという決意の現れでもあり、後にタチアナを包む(仮)ドームの予行運転みたいな場面。それでいて、いざ発現の瞬間には、真っ先にその締めたコルセットが吹き飛ぶことになるので、 “今だ!” の判断もしやすそう。
 んで、作戦開始。熱いのは間違いないのだが、当然タチアナが全裸なのでちょっとだけ面白い。スッポンポンやないかい…

『極東ネクロマンス』14話

 敵の過去。母の死、その蘇生を巡って仲違い。一騎打ちで父親は死亡。冒頭2ページ半で説明される分にはかなりシンプルで分かりやすいんですが、その後現在パートのバトルの最中で「そもそも一騎打ちは卑怯」と追加の説明がされるのとか超面白い。言われるまで何も気づけなかったw 準備万端の状態でいきなり明日の一騎打ちを持ちかけるのはたしかにフェアじゃない。マジで何の疑いもなく読んでたので、同じ手法されたら完全に騙されちゃいますわ。薫の父親は怪しいと気づきながらも(忠告されながらも)戦いに挑んだわけですが、私だったら当日になって「そういうことかー!」と後悔しながら死にそう。
 んで、魂がおいしいので使役できる死霊が多く、その相乗効果でパワーが段違い。当然能力も5種類と多い。いかにもラスボスっぽい複数持ちだが、相乗効果のくだりは意外と珍しかった気がする。『ヒロアカ』とか『ONE PIECE』みたいに単に能力を複数有するのではなく、死霊と契約することでチカラが増大するという理屈だから成立する本作独自の魅力ですね。いや、この手の使役、契約設定のバトルモノだとお馴染みなのかもしれないけど、私はそんな詳しくないのでフレッシュだった。まぁ、単に強いだけだから分かりやすさという点では能力が複数ある方が面白いんだろうけど、単純性能がそもそも違う、という前提が加わるのはかなり好き。

『さいくるびより』12話

 雨で学校が休み。災害級の大雨やないかい。不意の休みという話の前提としてはちょっと穏やかじゃないですね。
 それはさておき、不意の休みあるあるとしての『笑っていいとも』。10年前なのであるあるとして通用しない、というツッコミは笑った。このギャグ『キルアオ』でも使えそうなネタですね。藤巻先生が読んだらマジで悔しがりそう。『水戸黄門』をサブスクで知ってることにしてる場合じゃないのよ。
 動物園行くのも中止になっちゃったので家の中で動物園。フィギュアがあるなら図鑑は必要ないと思ったんですが、大きさを正確にするためなのね。ちょっと考えが及ばなかったというか、本作こういう変なところが細かいよね。好き。
 フィギュアを大きくしただけじゃ質感のチープさが目立って「本物みたい」とはならないと思うんですが、一同が驚くのはあくまでも大きさで、さらに一番驚くのはタヌキの武田さん。なるほど、喋れるだけ、とりあえず知性はあるっぽいが、あくまでも元野生のタヌキなので人間が当たり前に持ってる動物の知識がないのか。このギャップ、完全に盲点で面白い。本当に本作は妙なところが理屈でガチガチだ。素晴らしい。
 驚きを誰かと共有するわけでもなく、ライオンに、キリンにビビる。からの恐竜の流れになるので読んでて笑う。武田さんは恐竜をそもそも知らないので事態のヤバさに気づいてない。おかしいというか、可愛い、いや可哀想かもしれないw
 んで、見開きで動物園(?)どん。事前に細かい計算をするくだりが描かれることで、この場面で一番大事なのはそれぞれのサイズ比。自然とそう誘導されるし、見開きで描かれる並びがまさに大きさの違いにワクワクするようになってるのが見事だったなぁ。恐竜が絡むと「意外とゾウ小さいな」ってなるし、それでも善戦するキリンに頼もしさを感じ、右端にいるブラキオサウルス(とかの類の何か)の規格外ぶりに驚く。ぶっちゃけ、所詮は絵だからさ、こんな「大きくしました」と言われても大きさに驚きづらいと思うんだけど、事前に計算する手間を丁寧に見せたのが本当に良い。あとフィギュアの並びにもセンス感じますね。

妖怪ハンター村上』7話

 村上死亡。絶望の紅院だが、ここに来て覚醒。定番の展開ではあるんだけど、その紅院の成長の方向性は過去に描かれた情報の中に隠されていたという理屈が良いし、熱い展開なはずなのに紅院がやってることがかっこ悪すぎるw ここに第三者としてツッコミ役を配置したのも見事だったなぁ。紅院のことを何もしらない(とりあえず)常識人なので紅院の決死の作戦が奇行にしか見えない。
 MBTI診断も世俗にまみれてて笑ったんだけど、何気にこれも「紅院の本当の資質とは」という話に沿ってますよね。彼は冒険家タイプではなく、夜の蝶w
 妖怪(?)を煽って生き返らせるという作戦自体はかなりシンプルだと思うんですが、最後の一押しとして “え〰でも前お話した椅子もそんな事言って結局できなかったよ〰” と対抗意識を刺激してるのが妙にリアル……。キャバクラとかホストでいうナンバーワン争いもそうだし、殺し文句としての「こんなの初めて」と同じ理屈。一旦「悪い男に騙されて」みたいに過去の男の存在を出すことで「俺は違う」という心理をくすぐる手法もあるらしいし。妙に説得力があるのが怖い。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 藤井健太郎インタビュー。意味が分からない。いや過去にもあったがな。突然の謎ゲスト。サンダーキャットに比べたら全然穏当と言える。
 そんな藤井健太郎。名前は知ってるが、個人的にちょうどテレビ(バラエティ)に興味がなくなった時期に頭角を現したタイプの有名人なので、マジで代表作を何も知らない。というか「もうバラエティはいいや」ってなった時期に第一線にいたから食わず嫌いの感覚も強いというか、知らないうちに「あの人は天才」みたいな評判を耳にすると虚しくなって結局観ないという負のループ。というかどのみち観ないのだが。
 何も知らないのに、アパレルブランドとか言われて狐に摘まれたような気分。そんなことやってたのか……。てか、テレビ局の社員でアパレルブランドってできるのか。

次号予告

 『SAKAMOTO』が表紙。『こち亀』凱旋。オリンピックですね。前にも書いたと思うけど、『こち亀』凱旋は貴重なので、そのネタが日暮に偏るのは正直あまり嬉しくないです。てか、今のジャンプ、ギャグ漫画が驚くほどに多いので、秋本御大にはそっちの話をしてほしい。あと麻生先生イジリ。
 メインはやはり『ヒロアカ』最終回でしょうね。最終回と断言するタイプの予告珍しいです。来週は連載作全員集合だと思うので、せっかくなら全作品にデクが登場、みたいな奇企画やってほしい気もするんですが、いろんな方面から評判悪いんだろうなぁw
 個人的な次号の見所もやはり『ヒロアカ』最終回。

目次

目次コメント苦手です。出来れば自分の言葉は何も発信したくないです。
(『ひまてん!』)

 すべて作品で語るという意味だと思うんだけど、作家として姿勢がハーコーすぎる……。

愛読者アンケート

 読切についてと、『ヒロアカ』映画関連企画、及び付録について。漫画はいまいちだったし付録も興味ないが映画は観る。『ヒロアカ』の映画は毎回一定の面白さがあるので好き。

総括

 予定ですが、次号より先に映画を観ると思います。余裕があったら感想をブログに書くので、それを踏まえて次号の最終回に臨む形。まぁ映画は最終回とは関係ない内容だと思うけどね。

 今週のベスト作品。読切『化け狐の執心』。超良かった。小さい物語ながらコミュニケーションの話が切実で好き。
 次点というか連載の中だと『超巡』。テレパスの殺し方が見事だった。その次くらいに『キヨシくん』が今週も良かった。

 ベストコマ。『アオのハコ』のラスト。必殺技みたいな見開きで水着を解号するので笑ってしまった。正直虎杖の領域展開より強そう。

 ベストキャラ。『超巡』の花園春香。超面白かった。
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