北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2022年07号の感想

 『生徒会役員共』最終巻は買いましたか?(本記事とは無関係)

背表紙

 「このキャラだ~れだ??」。前回は祭里で、正解。個人的に前回のはちょうどいい難易度でかなり面白かった。
 んで、今回。虎杖でしょうね。この企画面白くないのでは……とか心配になった。難易度調整が難しいというか、油断すると極端に簡単なのが出てくる。

表紙

 『アンデッド』2周年。ドレスアップ風子が平時とは全然違うビジュアルになってて、これを表紙イラストに持ってこれるのが2周年の強みといいうか、余裕だと思う。

読者プレゼント

 ウィリアム当テル。絶対アップル商品がラインナップされてると思ったわw
 「退屈シナイパー」が意味不明すぎて数秒考え込んでしまったんですが、おそらく「スナイパー」なのかな。難しい。そして余計、唐突。

巻頭カラー『アンデッドアンラック』

 巻頭カラー、四季の振り返りになっててエモい。正直すっかり忘れてたものもあって「遠くまできたものだ……」的な感慨もある。
 本編。 “よくやったな” という話をやるにあたって、2人の出会いを初めから振り返る。巻頭回、2周年回を意識した語りで面白い。こういうの好き……っていつも書いてるんだけど、こういう巻頭演出って単行本派の人はどのような印象を抱くのだろうか。特に気にならないならいいけど、「何急に振り返ってんのw」とかなってたりして。
 スプリングの死に様を見たアンディが自身の死に方を考える。2周年&巻頭回らしい初志を思い返す話なんだけど、それがちゃんと章の終わりとして自然。スプリング戦を経た成長に沿った内容になってて面白い。
 んで、タイヨウの海賊団みたいな人が出てきて、次章スタート。考えるより先に行動してる感じがすげぇ良かった。敵以外まともな言葉を発しない。擬音すらなくなってアクションが描かれる。映画だったらBGMがなくなって、音もなくなってスローモーション、みたいなそういう凝縮された時間感。

『呪術廻戦』

 敵の領域展開殺し。そもそも必中効果がバトル漫画的につまらない設定というか、使いづらい設定だったのではないだろうか……とか意地悪なことも考えてしまう。強さがインフレしていって、領域展開バトルが当たり前になったらどうなるのか。楽しみでもある。
 必中効果殺しのはずが、そもそも必中ではない。単に既存の能力をパワーアップしただけ。おもくそシンプルで笑うんですが、逆にこっちの方がバトルとしては面白い気がしてならない。めちゃくちゃ面白いでしょ、スーパーサイヤ人状態の伏黒。
 「体育館を領域として扱う」から「地面が全部影」、からの「天井も影」となる攻防が良い。初めての能力を使ってるんだけど、互いの言い分がめちゃくちゃ分かりやすく、絵的にもハデ。しかも最終的には「我慢比べかい!」という良さ。戦いとして原始的すぎる。
 個人的に好きだったのはレジィが出した車の領収書。宙に舞う紙を伏黒は「レシート」と表現するんだけど、それを見てる読者としては「ただのレシートじゃないぞ!」ってハラハラする。何か特別な買い物をしたのだと予感できるのが良い。

ONE PIECE

 ルフィvsカイドウ。夢のような楽しさ。一応カイドウはビーム出すけど、基本はゾオン系なのでフィジカルな戦いに終始するのが良い。能力の謎解き的な要素もなく、ただ単に「体をどのように動かすか」の戦い。ルフィが反撃するくだりもいちいち動きとして気持ちが良い。正月休みのおかげか尾田っちの本気を見た、みたいな偉そうな感想が湧く。ホント良かった。超好き。やっぱ『ONE PIECE』好き。
 カイドウが酔うことで強くなる。感情の起伏が極端になり、その都度戦い方が変わるのも楽しい。こういうトリッキーなバトルして相手を翻弄するのってむしろルフィがやるイメージがあるんだけど、今回のルフィは受けに回ることで逆に基礎的な戦闘力、対応力が輝いてる。今週のルフィ好き(別にいつも好きだけど)。
 ラスト。 “歴史からその実の名前を” のセリフが誰が言ってるのか分かりにくい、という問題が少しあったと思う。まぁ、誰が言ってるか分からない不気味さ、ってのも分かるけど。場面が飛び飛びで、喋るキャラが細々と変わりすぎなんだよな。2ページしかないのに。この圧縮陳列感、今のジャンプ作品の中でも特殊だと思う。

『SAKAMOTO DAYS』

 1ページ目のタイトルコマがめちゃくちゃかっこいいというもあるんだけど、『呪術』『ONE PIECE』からバトル漫画が特濃てんこ盛りすぎる。幸せか。こうなってくると『アンデッド』及び『ヒロアカ』にも「いいから戦え」とか勝手なこと言いたくなってくる。
 日本刀vs銃。銃弾斬りは正直お馴染み感あってアイディアとしては面白くないんだけど、その直後の「引き金にかけた指を斬る」が秀逸すぎて感動。前回ののラストにあったドアノブのくだりのもあった技の繊細さが感じられて、ジジイの強さに一貫性を感じる。なぜ強いのか、に関する納得感。
 武器を持った部位の人体を破壊するのは次の場面でも同じ。なんだけど、今度は敵が斬られた右腕を攻撃に攻撃に利用してくる。正直「それそんなに強いか?」とか思わんでもない。面白かったけど、日本刀に傷が入るほどとは。重さがあるとか、攻撃としての特別さは特にないよね。
 んで、撤退。 “ボスのいいとこ見てみたいッス〰” が読者の代弁すぎるので笑った。こういう場面での撤退ってちょっと作者の都合も感じるので、そこでのメタ(も感じる)発言が面白い。 “勘弁してくれよ” で期待を裏切る……のかと思ったらちゃんと戦ってくれるのも最高でしたね。ただし、相手は坂本なので特別スラーの本気が見れた気もしない。うまい落とし所。
 どこまでもジジイが強いのでどうするのかと思ったら、自爆。決着としては穏当な感じでしょうか。「自爆したんだから敗走くらいさせてよ~?」みたいな(大局としては勝ち逃げですが)。

僕のヒーローアカデミア

 AFOの簡略イラストやべぇ。弔も含め超可愛い。あのマグネット、グッズ化されてもおかしくないと思うの。本作くらい人気あったら。
 敵は全員厄介。連携されるとそれだけでもうヤバい。ので、分断してそれぞれを潰す。言ってしまえば、敵幹部それぞれとタイマン、というバトル漫画として非常にシンプルな展開と言えるのではないか。味方サイドが1人とは言ってないけど。
 グレートティーチャー相澤、からの相澤の秘蔵っ子が登場してエンド。心操くん、スパイダーマンごっこ炸裂してて笑う。堀越先生、『スパイダーマン ノーウェイホーム』公開で高まってるんだろうなw もう観れたのかしら。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』

 カラー扉。ゴリアテ可愛いかよ。
 本編。やべぇ、前回の内容まったく覚えてない!! と一瞬焦った。続き物っぽい始まりしてくれるじゃん。
 全裸嫌五、100%なので笑った。宴会芸と称してアキラやってほしい。
 夜桜家で風邪は厳禁。ホラー鬼ごっこスタート。やったことないけど、『デッドバイデイライト』ってこんな感じなのではないでしょうか。インスピレーション元なんじゃないかしら(まぁ大体のホラー映画がそうだろって話なんですが)。
 それにしても、アイ氏がハブられてるのが解せない。アイ氏見たいじゃん。まぁ、ホラーなので年齢制限みたいな気遣いもあったのかもしれん。
 長男vs末っ子。てっきりそれっぽい説教をしても無駄、とオチがつくと思ったんだけど、意外と説教は成功。肩透かしなんだけど、七悪が可愛いからオッケーなんだぜ。

『守れ!しゅごまる』

 すげぇ今更だけど、本作のタイトルロゴ可愛いですね。ふと見入ってしまった。
  “星6こだ” に対するツッコミが過剰すぎるので笑った。たった4文字のボケに対してツッコミが3段階もある。コマの左半分も吹き出しだけで終わってるのとか、通常の感覚で言ったらアンバランスなんだけど、そのアンバランスさが一種のギャグになってる。
 んで、顔だけ悪魔族の人間。いつもはしゅごまるが「スカルか?」と過剰に反応するんだけど、今回はさなぎが一挙手一投足に対してツッコミの形式で「スカルか?」となるので面白い。 “即答できるのもおかしくない!?” とか最高だったわ。即座にそのツッコミをできるのもおかしい。
 突然のマイク・ワゾウスキも笑った。突拍子もなくて一瞬『モンスターズインク』と結びつかなかった。悔しい。てか、よく考えたらこの目玉茶はスカルと関係ないんですね。ただ怖いだけで暗殺要素はないじゃないですか。
 終わり方が今週の『アンデッド』と同じなので連続した掲載位置にしてほしかった気持ちでいっぱい。まぁ、あちらが巻頭だから無理なのか。惜しい……。

『ウィッチウォッチ』

 ミハルとの同居スタート。吸血鬼要素で始まったと思ったら、こいつの一番厄介なところは空気を読まない発言ということに気づかされる流れが良い。ギャグ漫画的にはこっちの方が大事なのにすっかり忘れてたわ。地味にうまい。
 ノイズキャンセリングイヤホンのデザインがアップル製品じゃないの、篠原先生のこだわりを感じる。具体的にモデルがありそうな描写だったけど、愛用中の一品だったりするのかしら。興味ある。
 んで、同居生活の紹介。ぶっちゃけ、この紹介とミハルとの同居スタートの話が妙に噛み合ってない。もうちょっとミハル中心の話になると思ったのに。
 ミハルは不死身なので引火して大やけどを負ってもギャグで済む。これはギャグ漫画的にものすごい便利キャラな気がする。『デビザコ』の不死身ギャグとか好きなんだよなぁ。「よい子は真似しないでね」と物騒な展開がギャグになる奴。少年なので、傷を負ってる絵面が一番アウトなんだけど……という捻れも面白い。
 てか、アレか。部屋の紹介までしたのは「もう満室です」というシェアハウス要素の完成を示したかったのか。ぶっちゃけドアプレートとか2人の時点で用意してもいい話だよね。
 あと、最後のアオリがめっちゃ小さいので笑った。地味なミス。

『ドロンドロロン』

 ややこしいタイトル2連発だ。
 本編。初任給で買ったドラ焼きをお墓へお供え。この時点でめっちゃ良い話なんだけど(ジャンプらしからぬ話だ)、助けた子供たちに感謝される話も出てくるので良さのラッシュ。仕事としての公的な報酬(賃金)と、私的な報酬(感謝)がそれぞれ描かれて丁寧。そして、そんな子供たちに例のドラ焼きをプレゼントすることになるのもうまい。良い奴&良い話に無駄がない……と思ったら最後に母の仇が出てくる。ちゃんと墓の話が事前説明にもなっていたとは。別にこれ自体が話として面白いってわけじゃないけど、あまりの無駄のなさにちょっと感動してしまった。

『僕とロボコ』

 合併号明けの設定、重荷にならないだろうか……と心配になってきた。逆に言うと前回までは素直に「そうだったなw」と笑えてた。
 ちなみに、私はこの年末年始の連続合併号にショックではなく、「今週から毎週ジャンプあるの? 毎週感想書くの?」と気が遠くなります。なんでこんなことをやっているのか……と冷静になってしまうので良くない。考えたら負けだ。
 作品の感想をほとんど書くことなく次の作品に行こうとしてるんですが、これはオチなし良い話の終わり方が少し苦手だからです。

センターカラー『ゲイン』寺坂研人

 読切。『ビーストチルドレン』かなり好きだったので読切マジ助かる。ただ、詳細にどこがどう好きな作品だったかというと正直記憶が曖昧だったりもする……と思ったら今回かなり尖った作品で、やっぱり面白かったので安心。さすが私、私の好みをよく分かっている。
 カラー扉。無数の諭吉に囲まれたゴルフクラブを持った少年。最初「賭けゴルフかよ 攻めてんなぁ」とか普通に誤解しましたw そうではなくて、一打の緊張感としての大金。ゴルフはおそらく最もお金を稼げるスポーツだと思うので、そういう表現なのでしょう。
 そんなカラー扉とカラー裏の本編とはちょっと違う1ページで、大体本作のことが分かる。その上で本編スタート。本作かなり面白かったのが、キャラクター表現、キャラクターの説明の手際の良さ。手際が良すぎてそれ自体がエンタメになっちゃってるレベルだったと思います。というか、本作、全編を通じてキャラ説明みたいな描写の釣瓶打ちなんですよね。それがいちいち気持ちよかった。まぁ、これを説明臭いと受け取る人がいてもおかしくないとは思うんですが、個人的には全場面が適切に効果をあげてるのが目に見えて伝わってくるのでその波状攻撃ぶりに感動してしまった。変な話、全ページ伝えたい情報がある、みたいな分かりやすさがある。もちろん、どんな漫画だって全ページに意味があるし、伝えたいものがあるのは分かるんですが、それが本作はかなり分かりやすい。「ここでこういうことをする人物なんです」という圧。それが気持ちいい。全ページ「このページはこういうことを受け取ってください!」というメッセージが露骨に伝わってきて、作者と意志疎通できてるようで快感。なので、全ページ面白い。この作品を通じて作者と対話できる(ような気がする)感覚って個人的にかなり重要で、漫画は基本的に作者個人による創作物という比重が大きいメディアなので、それが余計にあるんだと思う。漫画を読んでて「作者ってこういう人なんだろうなぁ」って漠然と感じることってあるじゃないですか。その正誤はさておき。その感覚って特別なものだと思うんですよ。
 んで、ゴルフ。 “ゴルフってのは圧力と再現性のスポーツだ” というセリフが本作のすべてだと思う。再現性のお化けとも言える能力を持つ主人公が極度のプレッシャーに挑む話。主人公の特性が「プレッシャーを感じない」だと面白くなりようがないけど、あくまでも本作は「再現性がすごい」なので微妙に違う。この細かい違いがよく出てる。
 ゴルフとの出会い。主人公は特殊な才能を生かして大活躍するんだけど、トラブルだったのは偶然打ってしまったスイートスポット。最初はトラブルだったものが、彼がゴルフにのめり込むことになるキッカケでもあった、と話が展開していく。『ハイキュー』的に言うなら、ゴルフにハマった瞬間。あの気持ちよさに魅了されてしまった少年の話。これが恋愛ものだったら一目惚れとか、誰かを好きだと自覚する瞬間。それが本作だとゴルフの快打。
 てか、初読時、読んでる途中で「まさかこれ パターだけで完結するの?」と驚いた。実際パターだけで完結したからすごい。それでちゃんと面白いし、ゴルフの才能、今後の活躍について確信が持てる内容になってる。ゴルフという少年にとって馴染みがないであろうスポーツに対して「プレッシャー」と想像しやすい醍醐味でアプローチしたのがうまいし、そこに再現性という全スポーツに通じるスキルを持ってきたのも良い。てか、再現性のお化けである主人公は別にゴルフじゃなくてもよかったんですよね。別にどのスポーツをやってもその才能を発揮することはできたと思う。ただ、いろんなスポーツがある中でもゴルフはとにかくお金が稼げる、ということなのでしょう。そして、その「お金が稼げる」という側面をプレッシャーの数値化として扱ってるのがうまい。いちいち演出が適切というか、やりたいことがビンビン伝わってくるのが面白い。
 終わり。寺坂先生ということで期待はしてたが、想像以上に面白かった。想像以上にヘンテコな作品であったと同時に、そのヘンテコさがすげぇ面白い。正直『ビーストチルドレン』のときの評価はまだまだ過小だったのではないか、と思ってしまうほど本作ハマった。

『アヤシモン』

  “やっぱ火の妖怪?” “三匹目じゃね?” バトル漫画ってどうしても火属性が多くなりがちだよね、というメタ視点を感じる。忘れがちだけど、一応本作の主人公はジャンプ読者だし。
 強さはさておき能力者との戦い方を知らない。単なる強さではなく、経験値の違い(というか一方的に足りない)。本作は基本的に『マッシュル』と変わらないんだけど、早々に「とにかく強いから戦える」から脱する。逆に考えると『マッシュル』未だに同じこと続けててすごいですね。まぁ、厳密に言うと「雑に強い」というコンセプトからは大きく逸れてるので、また別の路線になってるんだけど。
 拷問は本人よりも仲間にする。本物の外道って感じで説得力あるし、それと同時にバトル漫画を楽しむ読者に向けた話のようでもある。つまり、読者が直接暴力を振るわれることはないけど、暴力を振るわれる人物を見て恐怖することはある。そういう意味で今悪役が読者に対して悪意を向けてるとも言える。 “そういう想像は大抵の奴の心を折る” というセリフとか象徴的で面白い。読者が感じるハラハラはあくまでも「痛い」ではなく「痛そう」。

Dr.STONE

 宇宙到達はいいが、宇宙でトラブル発生すると死ぬほど怖い。暗闇と沈黙、情報が減っていくのが死への実感に直結する。正直今回は特に全編を通じて説明的なリアクション(コハク)が多いので難だったとも思うけど、宇宙ならではのサスペンスをしっかり感じたので、これだけで充分でしょ、という気もする。宇宙の話とかめちゃくちゃ珍しいですし。
 トラブルの原因が明確に分かるのも良い。石化という特殊だけど、読者には最もお馴染みな行程が原因だったのも痛快。抜けた毛も石化するんだっけ? とか思いましたけど、まぁこれは私の記憶の問題。
 龍水合流のくだりは、宇宙でサプライズとか勘弁、としか思わないので今んとこは微妙。

『アオのハコ』

 ユメちゃんの浴衣失敗の図が可愛すぎるので笑った。ものすごいリアリティを感じる……。
  “この楽しい時間は” “終わってしまう…” の語りはエモいし、心理としてはリアルだけど、「人を待たせてるんでしょうが!」と思ってしまうな。「早く戻らないといけないんだけど別れるのが惜しい」みたいな内容の方が穏当だった気もする。
 そして、「問題」呼ばわりされる伊藤を思って泣く。私は伊藤の味方だからな……。

『高校生家族』

 ついに運命の一戦。なんだけど、 “目出鯛高校でバレー部のコーチを…!?” と当然すぎる誤解で始まるので笑う。何の落ち度もない誤解だ……。そして、その誤解、めちゃくちゃエモいな。感極まってしまうよ。本当にそうだったらよかったのにw
 そんな誤解は永続すると思ったら本話のうちに解決。さすがにこれ以上引っ張るのは無理あるという判断だったのだろうか。めちゃくちゃ面白かっただけに「もっと誤解しててくれても……」と少し寂しい。

センターカラー『あやかしトライアングル』

 ジャンプの誌面上でアニメ化の発表、やっと行われる。遅かったなぁ。そして「アニメ化決定」以外の情報がないのもすごい。言えるのはこれだけなんだろうな。
 本編。カラー扉めくったらもっかい扉あるのずるいわ。笑う。ただ、せっかくなら少女漫画風の絵にしてほしかった気もする。まぁ、これは単純に私が(少年漫画の中の)少女漫画パロが大好物ってだけなんですが。
 シロガネの合身変化。男祭里になれるんかい。あまりに便利すぎるのでもっと使い所あった気もするけど、一応シロガネ的には背に腹は代えられない状況だったということなのかな。
 男祭里の登場というあまりに驚く展開があったのに、ルーの話のオチとしてはあまりに静かに終わっていく。肩透かしとも言えるけど、ルーの「何勝手に良い話風になっとんのじゃい」的な笑いがあるのも分かる。これはまではルーが祭里の正体についてあれこれ考える話だったけど、最後のルーの結論に対して祭里たちが “どういう誤解なのかもわからんないね…” と困惑するオチだったのもキレイ。何か分からないけど、とりあえず一難は去ったらしい……というぼんやりした決着w

『逃げ上手の若君』

 鬼ごっこで追う側だけど、同時に逃げアクションもある。ここらへんの理屈の整え方はさすがだけど、ちょっとだけ「何やってんの?」的な感覚になる瞬間もあった。まぁ、そこまでシリアスになるエピソードじゃないから別にいいんだけど(にしては1話で完結させてないんだけど)。
 髪レスキュー。どこまで現実的に可能な方法なのだろうかw 今週の『アヤシモン』を越えて「痛そう」な描写で優勝だわ。
 髪が千切れて神聖さが失われても構わない、というのは分かるけど、「大人になったらあの髪を切る」という儀式が確定してるので、どうせ何の損失もないんだろうなぁ、とメタ的に分かってしまう。髪のドラマを詰め込みすぎたせいで、あちらを立てればこちらが立たず、みたいな。

ブラッククローバー

 やっぱオラオラ系の戦闘狂キャラって良いな……としみじみと感じた。団長としての重みも良いけど、そんな立場を考えるより先に手が出てる2人の姿が眩しい。もちろん “最強の称号を与えられているのだから!!!!” の言い分も素晴らしかったんだけど。
 ただ、結局のところ気合いの話しかできてないので、「それでどうやって戦うの?」と感じたタイミングでアスタ登場。そしてエンド。2連見開きのサプライズも効果的だったし、やはり最高であった。アスタだったら有効かも、という期待が持てるよね。まぁ、これで決着つくかは正直怪しいと思うけど。

『PPPPPP』

 何の話をしてるんでしたっけ? と冒頭マジで困惑したw 新年休み明けに読んだことで特別な意味不明さがあって楽しい。
 独自解釈と普通。本章がやろうとしてるテーマは分かるんだけど、「ピアノの葉」がどうまともな演奏なのかが分からない。ぶっちゃけ独自解釈のくだりよりも分からなかったかも。
 ベートーヴェン出すのは禁じ手のような気もするけど、まぁ「普通すぎてつまらない」なので今回限りなのかな。
 自由に弾かせてくれよ、の件。テーマとしてはめちゃくちゃ面白いんだけど、それを敵側、権力者側が言ってる矛盾。まぁ、その捻りが面白いとも言えるんだろうけど、今のところは不要な分かりにくさの方が目立ってる気がする。今後が気になるという意味では間違いなくそうね。何をどうしたら正解なのかがよく分からなくなってきた。

『マッシュル-MASHLE-』

 レヴィで兄弟の話をやっておきながら、次のドミナはマッシュに対して “魔法が使えない不出来な弟よ” 。兄弟のモチーフが続いて面白いね。『PPPPPP』からの連続としても面白い。兄弟対決の作品が結構多いのね。
 からの壁歩きでエンド。人力スパイダーマンで笑った。重力の関係で髪型が変わってスーパーサイヤ人的な覚醒感もある絵面になってるのも面白い。そして何より、 “魔法が使えない不出来な弟よ” と落とされたことに対して物理的に上がってくる、という象徴性も熱い。

『破壊神マグちゃん』

 コラムページ、水族館の飼育員による邪神解説が面白すぎる。ちなみに『アオのハコ』のデートでお馴染みのサンシャイン水族館
 本編。マグちゃん、流々ちゃんへカムアウト。ここでの2人の会話、具体的に何か役に立つわけではないんだけど、2人のドラマとしてはめちゃくちゃ大事なことを言っていて最高。頭上から話しかけるマグちゃんを見上げる流々ちゃん、というのを2コマにして見せたのも好き。
 んで、邪神対決が本格的に開始。探知ということでミュっさまが駆り出されるのは誰の目にも明らかだけど、だけど!! というサプライズが行われるのでひっくり返った。ミュっさま(アローラのすがた)ファンの人が悶死であったことは想像に難くない。 “さあ… 堕ちようか” とかもうファンに向けて言ってるとしか思えないw
 そんなサプライズも楽しいんだけど、 “何度も今日を繰り返したおかげで僕は… 完全に『運命』を支配した” とワンロジック追加してくるのとか見事すぎるんだよなぁ。同じ1日に閉じ込められて困る話だったのに、閉じ込められたからこそ強くなる、という逆転の発想が鮮やかすぎる。
 最後に流々ちゃん。無限ループなのに明日のための準備をしてるのがエモい。そして、置いていかれる、見送るという行為から「将来の夢」の話へと戻るのがまた見事。相変わらずめちゃくちゃうまい。とにかく理屈が気持ちいい作品だ。明日が来ない状況で将来の夢に気づかされる、というのも面白い。やっぱ本作、圧倒的に好きだわ。ジャンプ作品にはいろんなオモシロがあるけど、今のジャンプの中では一番好きなオモシロが本作にはある。そして、それが本作の基礎的な部分に宿ってるので、いわゆる神回とかに限定されるのではなく、毎回当たり前のように超好き。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 1/20が大寒ということで冬ファッション特集。相変わらず週ちゃんはオシャレだ。私はまったく疎い(興味がない)のでマジ助かる。
 てか、「この人冬の格好してたっけ?」というのが連発するレベル。認識が薄すぎる。『ブラクロ』のスペード王国が寒冷な国という事実とか完全に忘れてました。さすがに『ONE PIECE』のドラム王国が冬ってのは分かったけど……。『鬼滅』炭治郎が雪国出身というのも正直忘れてた。意識してなかった。そういや、アニメだと雪の描写が「どやっ キレイでっしゃろ」という感じだった気がする。アニメ版疎いのよ……。
 「おぉ~寒!鍋してェ~Club」はかなり好き。いつプレゼントページを任せられても大丈夫。

次号予告

 ショートフロンティア再開!! ちょっと終わったかと心配してましたw 今年も頼むで。
 表紙、巻頭は『マッシュル』。巻末の方に掲載されてからの表紙ってのは『アンデッド』と同じですね。同期仲良し。
 金未来杯の結果発表。今回は私の好みと合致すると思う。

目次

おひさです。作業中chelmicoさんの「三億円」をヘビロテしてました。癖になる
(『ゲイン』)

 前号、寺坂先生が連載中だったら……!

2022年の豊富は「もくじコメントを気楽に書けるようになる」です。
(『アヤシモン』)

 いっつも目次コメントのこと書いてんなw

タモリ倶楽部観てたらブラクロアニメの背景描いていた人が出てた!あざした!!
(『ブラッククローバー』)

 私も観ててびっくりした。あの番組で『ブラクロ』の名前聞くとは思わなかったよ。

愛読者アンケート

 読切についてと、愛読者アンケートについて。書いた理由を聞かれるんだけど、そもそも書いてないの選択肢がない……とか一瞬マジで考えてしまった。書かないのに答えるバカはいない。

総括

 無事終わったけど、これが毎週続くのか……と驚いてる。

 今週のベスト作品。読切かな。すげぇ良かった。
 次点は『ONE PIECE』。圧巻の面白さでした。『ONE PIECE』はバトル漫画。

 今週のベストコマ。『ONE PIECE』より、金棒に乗って蹴りを入れるコマかな。てか、このページすっげぇ変なコマ割りになってんのね。めっちゃ読みにくい小さなコマがある。

 最後に今週のベストキャラ決めて終わります。こちらー。

  • ミュスカー 『破壊神マグちゃん』
    • ベストコマでも良かったんだけど、『ONE PIECE』が良かったので代わりにこっち。 “さあ… 堕ちようか” の破壊力すごい。

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