北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年51号の感想

 先日映画『MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』を観たんですが。「ジャンプ(紙版)を小脇に抱えて出社する」がおじさんの生態として描かれてて少しビックリしました。ただ、そのジャンプには実は他にも意味があって……と繋がるので面白いです。嘘ジャンプの表紙とかもそれっぽく作られてて見応えありました。オススメ。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。乙骨パイセン。あくまでも『呪術廻戦』に登場した際。碇シンジとほぼ一体化したアニメ版の登場が今から楽しみです。まぁ、今のシリーズだとさすがに無理だろうけど、ひょっとしたら最終話で予告的にチラ見せしたりして……とか。

表紙

 『アオのハコ』。tvアニメ化でございやした。割と普通だったな。本作は何か違うルートで進行する可能性も感じていたのだが。まぁ別に悪いって話ではないです。tvアニメ自体のブランド力も最近は変わってきてると思いますし。

読者プレゼント

 忠犬ハチ公。どういうことなの……。なぜ今、忠犬ハチ公なのか。謎すぎる。「よし 今週は犬ネタで行こう!」からなぜハチ公に飛躍するのか。
 ナンバー「ワン」と語尾の「ワン」を使いすぎてるのも手抜き感だな。あと、ハチ公は片耳が折れてるので着ぐるみ頑張ってほしかった(求めすぎ)。

巻頭カラー『アオのハコ』126話

 バレそうでバレない。特に意味のない遅延イベントだったな。「せっかくの巻頭なんでそれっぽく引っ張ってみました」という感じ。緩くても許されるのが人気の証か。
 発表はまだしない。劇中では “僕たちのタイミングでいきましょう” なのに、サブタイは「俺たちのタイミングで」なんですよね。不思議だ。まぁ、単なるミスの可能性もあるけど、作者がこんなミスするのはやっぱり疑問。
 ハグ。匂いに言及することで読者にも匂いを想像させ、2人の密着感を演出してるのが良かった。からのハグ解除で離れる2人をキス直前、もしくは事後のように描いてるのはエモを通り越してエロに肉薄してると思う。最近の作品はそっち方面に進化している。まぁ、キスがエロなのかは甚だ疑問ですが。要するに今までのエモとは違った領域に入ってる、ということで。

『SAKAMOTO DAYS』144話

 オサラギと真冬。それに巻き込まれるシン。予想通り話してもまったく効果なしという恐怖が描かれてたんですが、シンが心を読むことで彼女の異常性がより際立つ。読者的にはオサラギ、そこそこお馴染み感あるんだけど、新鮮な恐怖を与えてくれる。
 エレベーターからの脱出。40年代のアメリカを再現したジオラマコーナーでバトル再開。要するに怪獣映画ですね。ミニチュアの街で疑似的に怪獣プロレスを行う、というアイディアは映画『ホットファズ』でもあって、当時はかなり新鮮に受け止められたと思うんですが、本作では漫画らしいカメラの自由さを生かして比較にならないほどの怪獣バトルに仕立て上げる。ビルの中から2人の顔を映す見開きのページやばかった。かっこよすぎだろ。それまでは「あくまでもミニチュアの街」という感じが残ってたけど、あのビルの中から覗き見る場面で一気に本物の怪獣映画みたいな迫力に跳ね上がる。
 もう優勝で決まりなんですが、切断以外の方法で殺したらまずいって理解してるのに蹴りで決着つくのは少し疑問だったな。まぁ、殺しのプロなので「このくらいじゃまだ死なない」という加減に絶対の自信があったのかもしれない。最後の “あれ… おしまい…?” というセリフとも矛盾しないし。

『呪術廻戦』242話

 叛霊がよく分からんけど、特級が出オチに使われる時代なんだな……。インフレを感じる。ただ、直接高羽が強いというよりは、高羽の術式の影響下にあるケンジャクが出した特級だからああいう扱いになってしまう、という線引きはありそう。野良の特級だったら普通に殺されちゃうのかも。
 からの怒濤の高羽劇場。ナンセンスすぎるんだけど、夏油(の顔した人)が大真面目に付き合ってる絵面がどうしたって面白いんだよな。ずるい。あの世で夏油に殺されそう。もしくは夏油シンパの平成ギャル。
 意味のないギャグが意味なく続くんだけど、 “君に決めた!!” からの “やなかんじ!!?” はノスタルジーを刺激されて面白かったぜ……。てか、ネタに世代が出過ぎている。
 こんなんでも「真面目なバトルの最中」を保ってるのが面白い。ケンジャクが大真面目に危機を感じるのとか最高。ギャグに筋はないけど、術式バトルとしてはちゃんと筋が通ってるんだよな。「高羽のターン」ってだけ。術式のルール(設定)は冨樫作品とか『BLEACH』あたりでもお馴染みのものが骨格となってるので、「変なことをやってるけど実はそれほど変でもない」というあり得ないバランスが保たれてる。極端な話、今後『HUNTER×HUNTER』にこういうキャラが出てきてもおかしくない。
 からの高羽の欲求を満たしつつ漫才へと強制的にステージ移動する、というケンジャクの手が理にかなってるのも良い。たぶん喋りだけで構成される漫才だとダメージが発生しづらい、という判断が土台にあるんじゃないかしら。高羽はボケだろうからツッコミで攻撃される心配もなさそう。まぁ、ファンタのCMをやったらダメージが蓄積される、という前提は普通に意味不明なんですがw

センターカラー『暗号学園のいろは』49話

 すご、カラー3ページだ。先週の予告を見落としていた……。横並びになることを想定した3ページというアイディアが面白いんですが、それだったらタイトルが2カ所あるのがおかしいんですよね。カラー1ページ目にタイトルがないのはまずい、という判断があったのかな。惜しいというか、もったいないというか、編集部側の謎ルールが疎ましい。単行本だとカラーじゃないしな。ツイッターにでも完全版を載せたりするのだろうか。
 本編。裁判(の茶番)。掲載位置的に「日車の術式だ……」って連想してしまう。そういう意味では、本作は暗号ゲームをバトル漫画的に描こうとしてる、と言えるのかもしれない。まぁ、いつも暗号バトルしてるから今更なんですが。
 とはいえ、今回の茶番の形式、個人的にはかなり面白かった。協力してクリアするミッション形式だったのもあるけど、キャラクターの掘り下げであり、今後の課題を提示すると同時に暗号(なのか?)が展開される。いろはの話じゃない(故のやや引いた視点)ってのも関係してたりするのかしら。

『ウィッチウォッチ』133話

 サブタイが『君の名前で僕を呼んで』の原題だ!!……と思ったけど少し違った。くそぅ。
 凝り性なので父親業も本気すぎるモイちゃん。家事は完璧にこなすが、その隙に子供がどっか行ってしまう。蝶が絡むのでフィクションっぽいけど、親が抱く悪夢としてめちゃくちゃリアルなイベントだな。笑ってられなくなる人もいそう。
 蝶持ちはなぜか変なおじさん。なぜか『タクシードライバー』。なんでだ……。この変なおじさんの法則は今後も続くのかしら。シリアスにしようがないと思うけどそんな縛りで大丈夫なのか? 心配と同時にちょっと楽しみにもなってきたな。まぁもちろん、シリアスめな回ではおじさん以外の人が出てくるのかもしれないけど、できれば変なおじさんのままシリアスなことやってほしいw

僕のヒーローアカデミア』407話

 双子の誕生。正直過去とか戻らずに話進めてほしい気持ちもあったんですが、AFOは生まれる前から他人からすべてを奪ってきた、というエピソードはかなり面白かった。先天的に芽生えてしまったが故に異能の内容に人格が引き寄せられていく。この世に生まれてオギャーオギャー言ってる時点で既に魔王としての素質を備えているどころか、経験を備えている。
 あと、脆弱な兄貴だけど、所有物なので決して手放さない。これもDV夫とかで見られる現象ですごい説得力。「大事じゃないなら離婚すればいいじゃん」とか思うけど、自由にできる存在が手元から失われるのは損失なので泣いてでも引き留めようとするんだよね。そんなイヤな話を子供の双子で再現するなよw

『あかね噺』87話

 こぐまの掘り起こし。金属ペロペロ男。何でも掘り起こせば面白いわけではない、が、時代の変化によって再び響くようになるテーマもある。この二面性を描いたのが面白いし、その例としての金属ペロペロがものすごく絶妙というか、たしかに説得力も感じちゃう。一見すると意味が分からないけど、よくよく考えれば現代的な追求の話なのかもしれない……みたいな。
 こぐまの過去。陽キャに対して劣等感があるが、知識によってそれを補填する。それを教えてくれたのが同じメガネの志ん太。 “デコ出して! メガネも外しちゃってさ” は一部の業界的にハラハラする展開で、他人のメガネを外そうとする男は十中八九クソなんですが、今回の場合は年の離れた、しかも同性で、極めつけは志ん太もメガネ。メガネがメガネに対するアドバイスとしての「メガネ外したら」。ここめちゃくちゃ良かった。デリケートな話題というのを作者が理解して、ものすごく気を使ってくれてるw
 そして、金属ペロペロの話は親子の話でもあって、それは当然志ん太とあかねのことも想起させるようになってるんでしょうね。まぁ、そういう話なら今からでも遅くないからあかねにメガネをかけさせたらいいと思う(私欲)。
 というように非常に面白い回だったんですが、個人的には一剣師匠が多くて、静かながら表情豊かにリアクションし続けてるので嬉しかったですね。今週の一剣師匠の顔で4コマ漫画作れると思う。そのくらい表情に動きがある。

『アンデッドアンラック』184話

 ニューヨークで食べる世界で一番おいしいラーメンは二郎系らしい。ごめんなさい、「そんなわけあるかいw」と冷めてしまった。さらにはラーメン食べるために死ぬ覚悟を持てとか言い出すので(もちろん極論だが)、「じゃあ一生ラーメン食べなくていいです……」ってなる。少し真面目な話、何でもこういう極論大喜利みたいなこと言い出した人が一番偉いみたいな価値観はかなり危険だと思う。元々ラーメン業界(現実)には謎の体育会系のノリがあってキモく感じること多いのに。時代錯誤のバンカラキャラだけだったら全然魅力的に感じられたと思うんだけど、ラーメン、しかも二郎系との組み合わせは個人的に最悪だったな……。
 あと、もうちょっと真面目な話、世界的な規模で「究極のラーメン」の話をするときの姿勢として、ちゃんと中国にも目配せした『キルアオ』の方が誠実だったと思う。ニューヨークなのに二郎系で日本人の伝説のラーメン愛好家ってのが世界観狭すぎて泣ける。「もはやラーメンは日本の文化なんです!」と言い張る図々しい奴、というのを客観的に描いててまともだったね……と1週遅れで『キルアオ』の評価が上がる怪現象。正直先週の段階ではそこまでハマった回ではないのに。

センターカラー『フレイム・ブルー』ヤマノエイ

 読切。タイトルに中黒がある……。ジャンプだとめっちゃ珍しい。一番分かりやすい例は来週の新連載。
 本編。タイトルは青春で熱血的な意味かと思ったら(第二的にはそうかもしれんが)、 負の気(ブルー)に満ちた理想の箱庭” というセリフが出てくるので面白い。たしかに気分がブルーとか言いますね。この意外性でまず掴まれたのだが、それはさておきこのセリフ、めちゃくちゃ『アオのハコ』だな。あっちは一応箱庭じゃなくて体育館だと思うけど。
 主人公(男の方)は運命の人に執着。特定の人ではなく「運命の人」という概念に。具体的な経験は一切ないのに誰よりも恋愛に対する執念が強い人という特殊な立ち位置になってて面白い。具体的に恋愛してる人たちを憎む悪魔と対立するが、悪魔の直接的な敵(対象範囲)ではない、という屁理屈的な設定、結構好き。
 屁理屈的というのだと、ラストの大逆転のロジックである「片想いされた方も恋愛の当事者」もかなり良かった。正直グズグズしてる印象もあったんだけど、頭と最後が好きなので、全体的に嫌いになれない。そんな作品。
 レジスタンスの2人の間に恋愛(広義)が発生するのも安易かつ陳腐で正直やめてほしかったんだけど、ここでも先ほどの「片想いされても」の屁理屈が該当してるのだとすると案外飲み込める。まぁ、真面目に掘り下げるとストーカーみたいな人が得する価値観なので少しどうかと思うんですがw
 全体的にビジュアルが良いし、謎ポーズのくだりとか超好きなんだけど、オシャレ省略演出みたいなところが少々拙いというか、何となくオシャレな感じは伝わってくるけど具体的に誰がどうなったのかが分かりにくい。ここは結構致命的だったと思う。これだけで本作はナシみたいな判断になっちゃう人も多いと思う。私も読んでる最中はかなりそういう感覚だったんだけど、最後まで読むと「いやけど良いとこはかなり好きなんだよなぁ……」と非常に揺れる。

『僕とロボコ』162話

 ロボコとヤンキー漫画。よくネタにされるやつなんで未読なりに「あーアレか」とはなるんだけど、本作にしては扱いが大人しいというか、絵柄とかは全然似せれてないのでパンチ力が弱かった気もする。ジャンプだとたしか麻生先生(大石先生だったか?)が似たようなことやってて、正直あっちの方が精度は高く面白かったような記憶がぼんやりとある。まぁ、記憶があると言いながらどの作品だったかはハッキリと思い出せないので説得力は皆無。
 とはいえ、題材よりもロボコがフリーでボケてるときの方が面白かったな。たまに思い出すけど、本作のテーマとかパロディ関係ないボケがすごく好き。

センターカラー『鵺の陰陽師』27話

 正直になった周防パイセンによる怒濤のラブコメ回になるかと思ったけど、意外と別の要素も多くて面白かった。ラブコメになりすぎないのはメタ的な都合ではなく、彼女の中の気持ちがマジで今はそのくらいってことなんでしょうね。疎外感は強くてそれに対してイライラしてるけど、学郎個人に言いたいことは恋愛とかではなく「もっと先輩を頼れよ」。ここ超良かった。2人の関係性としてもそうだし、周防パイセン個人として見ても彼女の中にある頼ってもらえない至らなさという部分がメインに置かれたのが新鮮で超面白い。雑な表現をするなら先輩欲。先輩キャラらしい心理で最高。
 相変わらず雑すぎるモブ描写。何なんだろうなマジで。初めましての読切作品がコレやってたら「おいおい漫画下手かよ」とか思って終わってしまうんだけど、本作には謎の魅力がある……。

『キルアオ』30話

 ユニコーン2人目。マリンスポーツ全般らしい。あの耳は馬だと思ったけど関係ないのか?
 あと、今週二重人格要素がまったく使われてないんだけど、今後は黒い方しか出てこなかったら笑ってしまうな。
 ということで、新キャラは十三ガチ恋勢。本作の設定、とかキャラ配置を考えたらそりゃこういう子も出てくるよなと納得なんですが、普通に面白そう。ユニコーン特有の自己評価の高さ故の “男なら条件反射でハスハスしちまうトコだろ” というのも笑った。どんだけ他人ナメてんだw
 んで、決闘はノレンがメイン。ただ、形式上十三も加わる。そこの設定は律儀に守るのね。もう雑にほっぽりだすのかとも思ったけど。決闘の内容はサーフィン。十三がポンコツらしいので勝ち目はゼロだと思うんだけど、今回は天馬のときみたいな「絶対に負けられねぇ」みたいな真面目なノリはないので、マジで読めないな。そりゃ勝つ方向で話は進むんだろうけど。

『夜桜さんちの大作戦』203話

 太陽のスーパーサイヤ人2の反動を治療する(?)回。突然長男探しのコーナーが始まって「迷走極まったか!?」とか心配にもなったんですが、ちゃんと最後に「隠れてた長男」というのがフリになったオチへと繋がったので面白かった。まぁ、キテレツなアイディアの割には普通のどんでん返しみたいな感じだったので不思議な読み味だが、面白かったのは事実。
 てか、今回はアイさんの出番があって、セリフもあったので神回。とはいえ、スイッチのゲームで「160連写」って何なのだろうか。特に理由はないけど、分かる人には分かる、という匂いを感じる。

『逃げ上手の若君』134話

 叔父、戦線離脱。歴史的にハッキリとしてないキャラをどう退場させるか、という扱いに工夫が見られて面白かった。死んだか分からないのに勝手に殺して漫画の面白さに繋げるのは安直(そういうこともあるだろうが)だけど、よく分かってない人を純度の高いハッピーエンドにするのも難しい。なので、病気で引退、以下隠居生活。ずるずると歴史(資料)の闇に消えていく感じが面白かった。逆に言うと、歴史を扱う作品のめんどくささも感じますね。特有の文法があること自体はもちろん面白いんだけど。
 本編後の歴史コラム、当時の恋愛事情についてで面白かった。こないだの本編におけるラブコメ的解釈は正しい、とお墨付き。

『カグラバチ』10話

 またシャルが可哀想な目に遭ってる……。正直なところ、ハードな世界に惹かれるよりもドン引きという方が近いからあまり乱用してほしくない。まぁ、とはいえ、 “あっ やべ” というモブのセリフの真意が見られてしまったことではなく、勝負を邪魔してしまったことだったのとかは結構面白い。負けてたのにお開きになるという展開、バトル漫画的に都合良すぎるんだけど、それを成立させるロジックとしてもうまくハマってたと思う。
 妖刀を手懐けるためには「理解を深める」が必要らしい。あれは彼が厄介オタだからそう思ってるだけなのか、本作の基本的なルールなのかはちょっと分からないけど、たぶん後者……なのではないか。最大の理解者であるチヒロが強い理由にもなるし、妖刀持ちがみんなチヒロに絡んでくる理由になるので面白そう。

『アスミカケル』22話

 決勝戦の2人はプロになるための実績欲しさで参加しただけの部外者、という発想は面白い。まったく考えてなかったけど、言われてみればそりゃそうだ。余所者が入ってきて勝手に「格闘技を汚すな」ってキレてるんだから最悪w
 そんなフキダマリ大好きな常連たちがフキダマリなりに格闘技ファンであると感じられるエピソードも素敵だし、彼らとの繋がりを「格闘技仲間」と称したのも感動的。個人的にホストの人はまだちょっと信用していいのか不安だったりもするんですが、とりあえず二兎の中ではほぼ友達らしい。
 優勝したことで、晴れてプロの世界から注目される。スポーツだけど興業の側面も大きいので本人がただ頑張る話ではなく、上層の大人たちに如何に目を付けられるかも大事、というのがリアルで面白い。目を付けられること自体は相撲と同じだけど、興行の側面が大違いというか、半分神事である相撲とは真逆。
 不思議と同世代に才能が集まってしまう現象。一瞬「川田先生またかよ!」とか思ったけど、そこにダサい名前をつけてツッコまれてる、と『火ノ丸相撲』の住人にさせたのめちゃくちゃ面白いな。「ひょっとして国宝世代ってダサかった……?」という作者の自意識w
 それはさておき、細かい話を全然覚えてないので、チヒロの奥さんって知ってる人だっけ……? などと心配になってしまった。
 そんな娘。男女なのでパワーを直接比較しても意味がない。故にテクニシャンの男性選手に興味を持つ、というロジックが最高。超面白い。男女選手の比較という意味では『ツーオンアイス』でも出てくるテーマだけど、ちゃんと格闘技らしい話になっててめちゃくちゃ面白い。
 太賀くん、恥ずかしくて友達を自分ち(ジム)に呼べない。 “まずは灰皿を撤去して…” という第一歩が地道すぎるので泣いた。誰か彼に救いの手を差し出してあげて……。

『ツーオンアイス』9話

 得点の説明をしながら隼馬の演技をリアルタイムで追っていく。この語り口が面白かった。ちょっと説明的すぎるというか、数字の話になりすぎてるとは思うけど、同時に「フィギュアってそういう世界なんだろうな」という説得力も感じた。フィギュアガチ勢は演技を観ながらこんなにも数字のことを考えてたのか。忙しすぎる。
 得点の説明が劇中でされるけど、ほとんどの内容がこないだコラムページで説明してたことと同じなので、コラムとの連携の取れてなさが気になる。まぁ、それぞれ別個に進んでる企画なら仕方ない話なんだけど。
 あまりに複雑な数字の話で読者として難しすぎる……と思ってたらそれは隼馬も同じだった、というオチがつくので笑った。すげぇ良いな。緊張のシングルデビュー戦かと思ったらこんなズッコケ展開が来るとは。ただ、こういうミス、テレビ中継されるような最前線の世界でも発生しがちなので、フィギュア特有の珍事なんだろうな。
 ズッコケ展開はあるけど、終盤ではしっかりエモーショナルな方向へ。点数のルールとしてもそうだし、トリプルアクセルという技単体によるドラマで途中のズッコケは帳消しにできる、というのが見事だった。
 そして、その3回転……半。成功のジャンプ、失敗のジャンプをこれまでに何度も描いてきて、見開きによるかっこいいジャンプ演出もやってきたことすべてをフリにして、見開き……からのページ跨ぎ。この演出超良かった。「3A 着氷」という横書きテロップを着氷した彼の左足でなぞる、というのも演出として、アニメ的な躍動感もあってかっこいいし、視線誘導という漫画的な効果もある。
 んで、結果発表でエンド。まだ明言はされてないけど、どう考えてもシングルで決定だろ。これでただの思わせぶり演出だったら笑う。サブタイが出る見開きの場面、セリフが一切ないのに「答えは出ちまったな……」という印象にさせられて超良かった。そもそもシングルの道が左へと続いてる時点で漫画的には決まってただろ……とメタ的な理由で予想できたのかもしれないw

『魔々勇々』11話

 久々のマママ。愛しの息子からの連絡だが、自慢の友人がふらちな付き合いにしか感じられない女性のみだった。しょうもないギャグなんだけど、めちゃくちゃ笑ってしまった。マママの母親という立ち位置のキャラがジャンプ的にはめちゃくちゃ珍しいので超新鮮なギャグになってたと思う。
 そして、母親の心配は的中する、というド直球の下ネタ。これも正直笑ったけど、真面目に考えるとマルチバースな2人でも当たり前に通じるハンドサインなのですね。
 食い逃げ勇者。ただ追いかけっこするだけなのにバトル的で、それでいてコルレオの成長も感じられる場面になってて面白かった。姫とそっくりさんギャグ(そんな似てなかったね)があるのですぐに仲良くなるのかと思ったらめちゃくちゃ不穏なまま別れることになるのも良い。冒頭のマママの出番がここで利いてくる。

『今日の私は毛穴まで可愛い!!』槻滋ヨウ

 読切。久々のジャンプショートフロンティア。この枠もう終わったのかとハラハラしたぜ……。まぁ、掲載作品数の都合で不定期で今後も安定して続く、という感じかな。
 本編。ダイエットに成功して自己肯定感爆アゲヒロインと、女友達と、告白対象の佐藤くん。基本的には女友達との漫才的な掛け合いが続く。男そっちのけで女同士で仲良くやってる感じが微笑ましいし、2人の仲の良さ、信頼感がめっちゃ魅力的。そして何より友達がメガネで、アクションによってメガネがズレるのが楽しい。真面目に考えると「サイズ合ってねぇよ」なんだけど、あの不安定なメガネの位置がめちゃくちゃ漫画映えする。振り回されて必死になる、という感情表現として躍動するメガネ。
 「なんだ結局百合かよ(ありがとう……)」とか思ってたら、予想外に中盤から佐藤くんが一気にまくってくる。スーパーイケメン大喜利みたいな存在感になるんだけど、それと同時に「彼のことを好きになったアンタの判断は間違ってないから自信持てよ!!」とヒロインに対して応援したくなる気持ちへと繋がっていく。
 マジでこの佐藤くんのイケメンエピソードが秀逸。出木杉くん的な完璧ぶりを見せるのではなくあくまでも「空気に流されずに自分のことを気にかけてくれた」という小さな善行。小さいが善人として確かすぎる良いエピソード。ダイエットというヒロインの自信のなさからの自信の獲得という話へと密接に関わってくるのも良いし、友達が「私はそんなの関係ないよ」とギャグ的に寄り添ってくれるも結局百合で最高。百合故に佐藤くんにも警戒するのだが、佐藤くんがあまりに間違いない存在なので読者と一緒に「合格~!!」って謎のスタンスになっちゃう。
 いやしかし、マジで佐藤くんが良すぎる。最後の最後でタイトルの「毛穴」を拾ってくるのとかキレイで良かったんだけど、正直そんなことよりも佐藤くん。そんな気分にならざるを得ない。読んでて「こんなんもう結婚だろ」という気分になるんだけど、佐藤くんの “とりあえずお友達から始めませんか” には「交際を前提をした」のニュアンスが1ミリも入ってないんだろうな。入ってないといいな。とすっかり佐藤くんの虜である。というか、ここまで天井知らずのナイスガイだといつ学校の女子たちに目を付けられてもおかしくないので心配になってしまうな。クラスでは彼の魅力が表に出ず、ひたすら地味な存在でいてくれ……と彼の幸福を無視した考えにも至りそうで怖い。
 終わり。正直前半の漫才的掛け合いの部分はちょっと言い回しがわざとらしくてイマイチな印象もあったんだけど、佐藤くんの魅力ですべてどうでもよくなった。キャラクター単体として魅力的というよりも、物語との親和性、テーマと合致してるのが良いんですよね。ダイエット成功の高揚感で自己肯定感爆アゲだったが、すぐに萎んでしまう一喜一憂ぶりと常にマイペースで外側の評価によるブレが一切ない佐藤くんという対比。オタクに優しいギャルではなく、陰キャに優しいマイペースという感じか。ほんと彼の魅力が周囲に知られたら危険なので今すぐにでも彼のことを囲うべき……(危険思想)。
 ということで面白かった。せわしなく話が展開し続けていくのに最後はしっかり心に染み入る感動へと落ちていく。それが15ページなんだから強い。やっぱショートフロンティア良いわ。正直な話、金未来杯のどれよりも面白かったし、同じ告白を題材にした今週のもう片方の読切よりも全然好き。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 11/26はいいチームの日なので、編集班別で答えを合わせるゲーム。マジで深夜のアイドル番組でやってそうな内容だ……。
 ジャンプ編集部内の人事に興味がある人にとってはご褒美みたいな回だったと思う。ハッキリと出てるので。そうじゃない人でも質問の答えを自分の中で用意して、「そういうのもあったか~」ってなれる。まぁ、深夜のアイドル番組と似たような楽しみ方ですね。

次号予告

 次号から新連載が2号連続で。年度を跨ぐなよ。
 それはさておき、来週の新連載。『ビーストチルドレン』の寺坂先生がカムバック。かなり好きだったので普通に楽しみです。ゴルフらしい。たしか読切で賭けゴルフを扱ってたと思うけど、おそらく連載用にブラッシュアップを繰り返したら骨格以外すべて削れてしまったパターンなんだろうな。相当昔なので。
 それにしても、総合格闘技フィギュアスケート(それもペア)に続いてゴルフとかめっちゃメインストリームからそれていくような題材が続いて面白い。「何となくは知ってるけど詳しくは知らない」的なスタンスの読者を想定してそうな題材ばかり。またコラムページとか準備されそう。

目次

くりきん、ドラゴンテイマー、カードヒーローうごメモ、オットダマスター…世代
(『魔々勇々』)

 一つも分からないので笑ってしまった。今週の『呪術』とかは「世代が近すぎる……!」という感じだったんですが、それとは真逆。世代が下すぎることの衝撃。違うエンタメで育った世代の作家……めっちゃ良いな。ワクワクする。

愛読者アンケート

 大きい方の読切についてと、音声コンテンツ。ラジオならめちゃくちゃ聴く。追われるように聴いてるのでもはや義務感。ブログと同じだ……。
 ポッドキャストとオーディオブック。前者は少しだけ聴く。ただ、ラジオ聴くのでいっぱいいっぱいなので他のこと、新しいものを聴こうとする余裕はないです。

総括

 今週は火曜深夜の時点で一応全部書き終わった。この後に読み返したり実際にブログ更新する作業があって、これが意外と時間がかかりクソめんどくさい。水曜をそれのみにする、という作戦。でした。

 最後に今週のベスト作品。『SAKAMOTO』だな。次点は読切2つ。

 今週のベストコマ。こちらも『SAKAMOTO』からビルの中から映す怪獣バトル。2つあるけど、強いて言うなら上の方。

 最後に今週のベストキャラ。これは読切『今日の私は毛穴まで可愛い!!』の佐藤くん。佐藤くんがモテ出す前に付き合えるといいのですが、時間がかかりそうなのが彼の魅力でもあるんだよな……。
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