北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2022年18号の感想

 そろそろ春という判断でいいでしょうか。2、3回春の格好するタイミング間違えて風邪引きそうになりました。今のご時世笑えない。

背表紙

 「このキャラだ~れだ??」。マッシュ正解!! これは嬉しい。大変だったぜ。ただ、ツイート検索してみたら「あーこれは○○号のマッシュくんですね」みたいな平然としたテンションの人がたくさん見つかったので自分のいたらなさを痛感しました。
 んで、問題。まぁ、これはラッキーでしょう。黄色い触覚が2本。ラッキーに2本というイメージはないけど、切り取り方の問題なのだと思う。

表紙

 『ONE PIECE』。ゴムゴムの実が印象的に描かれ、本編的な盛り上がりを感じさせるんですが、タイトルのロゴが最近の映画とかに頻出する、細字で右上がりのオシャレ風のデザインになってて、『ONE PIECE』にそのノリはやめてくれぇ~、ってなった。ジャンプだと『アクタージュ』ですかね。『ONE PIECE』の、特に今の『ONE PIECE』が提示する「笑い」と致命的なまでに相性が悪い。今はエモじゃないのよ。ギャグなのよ。

ジャンプGIGAのおしらせ

 5月の連休中に発売の春号。『マグちゃん』を楽しみにしてたんですが、もはや『マグちゃん』だけではなくなってしまった。まさか川田先生の新作……と思ったら端っこに小さめに小野先生の名前が。しかも『ヤシャツバキ』。ショートフロンティアの奴やないかい。バトルものっぽい設定なのにバトルが一切ない内容が面白かった奴やないかい。47ページでバトルが描かれるらしい。ショートフロンティア作品がこのような派生を見せるとはな。
 GIGA出たら『マグちゃん』の感想書こうとぼんやり考えてたんですが、こうなると難しい。書くのが、書くべきのが多すぎる。連休中にどれだけ暇してて、ブログ欲出るかは知らんのですが、たぶん書かないと思う。まぁ、とにかく楽しみです。通常のジャンプ1冊分は遙かに越えるほどに楽しみ。

読者プレゼント

 ビジネスマン。ビジネス用語を盛り込んだダジャレなんですが、意外とパッとしない。ビジネス用語ってこの手のギャグの題材になりやすいというか、面白くなる素質はあると思うんですが、それほど……。瞳に炎が灯ったイラストとか正直意味が分からないので、これは何か私の知らないネタを踏まえているのかもしれない。ちょっとだけその雰囲気は感じる。その自信もないけど。
 あと、4月はプレゼント予算が10万円増額だそうです。ここまで明確な金額を提示されるとは。あまりに生々しいので驚いてしまった。

巻頭カラー『ONE PIECE』1045話

 覚醒ルフィとカイドウのバトル。前回明かされた情報を踏まえて、見たかったものが存分に描かれる。驚きとかは少ないけど、その分「見たいものが見れた」という満足感。
 ルフィのカートゥーン調のバトルが思ってたよりも徹底されてる。ギャグ漫画というよりはカートゥーンっぽいノリですね。カイドウの目玉からルフィの手が飛び出すのにはマジで笑った。『トムとジェリー』とかそういうレベルの自由さを感じる。尾田っちの頭の中にある、やりたいことのイメージは漫画という形式ではなくアニメーションなのではないか。今年の映画でギア5やってくれないかなぁ。ちょっと時期的に難しい(tvアニメが間に合わなそう)気もするんですが、バトルシーンの売りとして何よりも宣伝効果あると思うんだよなぁ。最近の映画は整合性とか時系列を無視する傾向があるので(『ヒロアカ』とか)、今回もそのノリでどうか……。

『SAKAMOTO DAYS』65話

 坂本ファンに追われるシン。彼女の言う “推しのおかげで世界が輝きだした” は「何かを好きになる」ことの効能としてめちゃくちゃ説得力あるし、これ自体はまったくもって正しい、良いことだと思う。まぁ、その果てにある、今やってることは多少めちゃくちゃではあるんですが……。
 シンが坂本ルーティンをすることで仲良くな……れずに解釈違い。そもそも決まったルーティンがあることにすら気づいてなかったので私はファン失格だわw
 2人の坂本観の違いによる対立を「解釈違い」と表現したのが面白い。シン視点の話なので、どうしても「バカなファンは坂本のことを何も分かってないな」みたいな雰囲気になっちゃうんですが、そもそも知ってる情報が違うので仕方のないことではある。プライベートで仲良し、しかも超能力で心の声聞きまくりというチートすぎる環境の人に「俺のが分かってる」と言われても「ずるい」としか思えないw もちろん、アイドルじゃない人を勝手にアイドル視するな、という話が前提にあるんですが。

『呪術廻戦』180話

 大砲の撃ち合いなのでめちゃくちゃシンプル。トリプル領域展開(からの複数の横槍)とややこしかった前回と比べてとにかくシンプル。真正面からの殴り合い……なんだけど、乙骨の強さはそれだけじゃないんだよなぁ、というところで決着。次々といろんなことをやるんだけど、リカちゃんと模倣で説明がつくので難しさは意外なほどない。
 最終的には乙骨のエネルギー容量、ガス欠の件が関わってくる。サスペンスのように機能するんだけど、罠を仕掛ける話なので、ガツ欠になっても大丈夫、とオチがつくのが見事。ちゃんと三つ巴の戦いだったことの意味も活きてるのが気持ちいいですね。乱戦、連戦だからこそ乙骨は勝てた、という話。

『逃げ上手の若君』57話

 暗殺失敗。小指キャッチはいいとして(いいのか?)、矢を鼻と口で止めるのは無理じゃろ。歯で止める、ならまだ飲み込めたのだが。
 顔を見られてゲームオーバー……かと思ったらバレない。バレないことが逆にむかつく。恨みを強調する話として心底むかつく良いエピソードだったと思う。助かったんだけど全然嬉しくない、むしろ正体を明かしてやろうか、とか思うほどの胸糞。本作の最終回には、『マッドマックス 怒りのデスロード』よろしく「Remenber me?」と殺してほしいものだ。
 「分からない」が通説。それは現在の歴史研究の話であって、それを当時を生きるキャラクターに当てはめるのはナンセンスだと思う。そもそも大して面白くないというか。

ブラッククローバー』328話

 おおおおっ、これは掲載順のマジック。覚えていなかった尊氏からの、思い出すルチフェロ。まさしく『マッドマックス 怒りのデスロード』的な盛り上がりだ。
 思い出し、からのアスタたちの連撃がサイレントでゆっくり、じっくりと描かれ、決めゼリフ……からのサイレントで大ゴマドン、さらに見開きでドン。素晴らしすぎる展開だな。言いたいことはいっぱいあるのにアスタたちは無口というのが良い。
 アスタたちのフュージョン(違うよ)にはタイムリミットがあって、それがサスペンスになってたんだけど、今回決着と同時に時間切れ。時間切れだからこそ倒れるルチフェロを見落とすのが2人。素晴らしすぎるでしょ。時間切れで解除したからこその熱さが生まれてる。その熱さが絵のみでシンプルに伝わってくるってのが良いよなぁ。最高だわ。

超正義(!?)ギャグ&コメディ読切対決

 しまぶーと沼先生が凱旋。だけではなく「正義と悪」という共通のお題を与えられての作品だそうです。そういう企画だったのか……。

センターカラー『魔界刑事マリボー』島袋光年

 ということで読切。沼先生には単独のカラーページがないのですね。そもそも対等な2人じゃないというのは重々承知ですが、「対決」と銘打ってるのにこの違いはどうなのw
 本編。正義と悪が逆転した世界の話。4ページとか、短いと2ページで区切りがつく構成が面白い。ショートギャグを繰り返しつつ、最後にちょっと長めの話が来る。
 そもそもの設定、面白がりながら読み進めてると、「逆転した世界で真面目に悪事を働くのは悪いことなのでは?」とか頭が混乱してくるんですが、途中で「秩序が悪」「混沌が正しい」と再定義されるのが嬉しい。意外としっかりしてるというか、親切。まぁ、屁理屈こねて楽しむような作品ではないので、深く考えすぎるのを防止したかったのかもしれない。
 最後のエピソードがちゃんと面白いというか、一番面白かった気がする。そういう盛り上がりの意味でも気持ちいい。「魔貫光殺砲」がバカすぎて笑っちゃったんだよなぁ。パワープレイすぎる。名前を使うのもダメだし、技の内容まったく関係ないし、連発する技でもないし……と「魔貫光殺砲」というワンアイディアで何度も楽しめた。
 終わり。やっぱこのショートギャグの構成めちゃくちゃ良いな。みんな真似してくれ。

『最弱!! ジェノサイドクイーン』沼駿

 沼先生懐かしすぎである。元気そうで何よりだぜ。
 本編。激闘の末倒したクイーンがやたら引っかかる。定番の四天王ギャグを時間差でツッコむのも面白かったし、そこからさらにクイーン視点で再びツッコまれるのも笑った。クソほど定番のネタだからこその捻りが楽しい。
 コテコテのヒーローものなのに、本題としては「さっき倒したクイーンとバスが一緒で気まずい」なのも笑った。クイーンに対して「バス使うなよ」と言ってたけど、ヒーローも使わないでくれ。
 クイーンとの交流ではなく、一方的に日常を盗み見る形で内心ツッコむという形式も良かった。クイーンが大人しくバスに座ってるだけで面白い。からのバレてしまっての盛り上がりも良い。
 良いんだけど、これは絶対「顔はさらさない方が良かった」「ヒロインのメガネ外すな」という一部読者からの熱いクレームが届くことでしょう。『左門くん』の頃から目隠し(顔隠し)キャラの魅力はあったので、今回それをストレートに描いた感じで、それこそ性癖に刺さった人も多かったと思うので余計に。
 ちなみに私は基本的に「メガネ外すな」派ではないからね。過激派とはむしろ考えが真逆とすら言える。ただ、『ヒロアカ 2人の英雄』は許さん。
 終わり。しまぶーとは対照的に一つのシチュエーションで静かな(内心でのツッコミ)話をやってるのが良かった。細かいセリフ回しも好きです。ラストの “あの濃さで四天王最弱だと…!?” も笑ったわ。久々の沼作品だったけど、見たいものがしっかり見れた。やっぱ良いなぁ。

『アオのハコ』47話

 扉が珍しく水着。そんなこともやるのか……と思ったら目次コメントで笑ったわ。葛藤の果ての産物w
 本編。先週の段階でまったく想像できてなかったんだけど、当然のお泊まりについて電話する相手が2人は一緒なんだね。改めて特殊な生活をしていることに気づかされる。
  “せっかくの泊まりなんだし” “夜通しボードゲーム大会!” 。一瞬「天真爛漫ですね」的なこと考えたが、よく考えたら就寝というリスクをはらんだイベントを回避するための一計のような気もしてきた(今回は違うだろうけど割と有効な方法な気がする)。警戒心を相手に悟られることなく予防する。大人としてのしたたかさも感じるが、「そんなことに気を使わないといけないなんて申し訳ない」と私の中のリトル大喜がミランに行けと言っている。
 デジタル原始人なのでああいうビデオ通話したことないんだけど、着信画面でビデオ通話だと分からないもんなの? 普通の電話のつもりで出たら「耳しか見えないんだけど」みたいなことになりそう。いや、真っ暗か。
 浴衣からバレのサスペンスが生まれるのかと思ったら夏祭りの件まで出てくるので感動した。面白いイベントから面白い話がシームレスに連結していく。

『あかね噺』8話

 vs老人ホーム。たしかに特殊な仕事って落語家だとあるか。別に芸人全般に言えるだろうけど。いつか都電落語回があるといいな(宣伝は見たことあるけど実状を知らない)。
 そんな老人ホーム。多種多様なジジババが勢揃いで眼福である。圧巻の馬上劇場という感じ。若手落語家がメインの話になりそうなので残念……とかこないだ書いたけど、まだまだ安心だったわ。
 んで、成長を示す場としてのマクラ。『タタラシドー』のときからそうだけど、末永先生の舞台の上における緊張感の精細さ、即興で何をするか、その場をロックするためは何が必要か、という頭脳戦みたいな場面が本当に面白い。本作で一番面白いのは現状ここだと思う。現場における、当事者の緊張&工夫というのが具体的かつ緻密に描かれるので「これならウケて当然」と納得できる。

『夜桜さんちの大作戦』124話

 長男失踪の真相。コロナ陽性のため家庭内隔離。なんてタイムリーな話なんだ……。
 つぼみとの絡みとかがあると思ったので、思ってたよりこじんまりとした話というか、シンプルな理由だった。まぁ、長男の非のなさとしては完璧なレベルだと思うので、そういう意味では全然面白い。あと、この件をそんなに延ばしても仕方ない(つぼみに近づいてる実感がない)とも思ってたのでちょうどよさも感じる。

センターカラー『阿波連さんははかれない』水あさと

 アニメ開始記念、ジャンププラスよりの出張。以前にも一度出張がありましたね。詳細に記憶してるわけではないが、ぼんやりと面白かった気はする。
 ショート構成。連載の方でどうなってるかは知らんけど、基本コンセプトを見せてくタイプの出張読切としてはかなり上策だと思う。自己紹介としても分かりやすいし、読み進めるうちに本作に対してちょっとしたお馴染み感も発生するというか。
 人との距離がはかれない。物理的な距離のギャグは面白かったけど、まぁそれはどうでもよくて、人とのコミュニケーションが苦手という話ですね。それを「はかれない」という5文字で説明したのは面白い。
 1本目体操着を借りる話で、一度断ったことに彼女が傷ついた際の解決法が「しっかり断った理由を説明する」だったのがすげぇ良かった。ちょっと感動も生じたレベル。当たり前の話だけど、コミュニケーションにおいてはこれが原則にして最適解だよな。納得しかない。なので、細かいことを言うと、体操着を借りなくても話は成立したし、断られたことを彼女が納得すればそれも立派なハッピーエンドだと思う。まぁ、ギャグ的なオチが欲しかった、という都合も分かる。
 主人公の立場は「見守り」。ひたすら観察して、その都度何かしらの解答を導き出すんだけど、このラブコメ(なのか?)的な作品においてヒロインのことを観察するスタンスが良い。よく分からない相手のことを知ろうとする、という好意が(彼に対して)微笑ましくもあるし、観察の視点で描かれるヒロインに動物的、小動物的な可愛らしさも生まれる。
 RTAは笑った。今時だなぁ。最適解としてレーズンパンが出てきたのが個人的にめちゃくちゃ嬉しかった(レーズンパンは至高の食べ物)んですが、その直後にレーズンパンが効率厨代表みたいな扱いに転じたのでキレそうw
 カラオケ。ついさっき効率重視は良くない、と反省してたはずなのに、カラオケでの戦術が完全に効率厨なので笑った。懲りてないというか、基本的に合理性を重視しがち、というキャラクターなのか。まぁ、ヒロインのことを分かろうとする(=いつまで経っても分からない)話なので、彼は彼で極端でおかしい、と静かに表現されるのは当然のことなのかもしれない。たぶんファンの間ではそんな少し変な部分もある彼に人気出たりするのだろう。無個性っぽい雰囲気だけど実は……という機微がちょうどいい。
 すげぇ面白かったけど、個人的にはラストの赤面はいらなかった。余計とまでは言わないけど、歌唱トレーニングしてる2人の場面とかの方が全然可愛いし、多幸感あると思うので、「結局それが一番かよ」みたいな気持ちも少し湧く。そういうラブコメなんだとしたら仕方ない話なんだけど。終わり。

センターカラー『PPPPPP』27話

 メロリ視点の話であり、種明かし。天才が故に大天才の存在に絶望させられる話ってのは説得力ありつつ、そこそこよくある話のようだったけど、そこからの闇堕ちぶりが面白かった。1位に執着してたのがしっかりフリとして利いてくるわけですね。
 ただ、どう考えてもメロリの現状は間違ってるので、話としては面白いけど「またラッキーが救わなければならない人が……」みたいな気持ちにはなったw いや、今回の件はミーミンがメロリを救う(救いつつミーミン自身も救われる)話になる可能性もあるのかな。そっちの方がキレイな気がする。
 奇しくも直前の『阿波連さんははかれない』と同じく、コミュニケーションと効率がテーマになってそう。メロリの行き着くべき理想の関係は先ほどの出張読切のカラオケのくだりと言えるのではないか。

『地球の子』7話

 新キャラ登場。以前からすべてクドい本作がより一層クドくなった。ただでさえ喋りすぎなのに、ナルシストが出てくるとマジですごいことになるな。まぁ、今回はその読みにくさ、「何言ってんの?」感が新キャラの紹介というか、彼への興味の牽引に繋がってると思う。
 「スターシステム」は手塚作品におけるヒゲオヤジみたいに、同じ顔だけど作品ごとに別人、というものだと思うので、今回の説明は違うと思う。ジャンプだと『ヒロアカ』のギャングオルカがスターシステムになるのかな。たぶん。

『僕とロボコ』83話

 アカネのホラー回。そういや本作にもアカネがいたか。『あかね噺』ネタどうするんだろ。そろそろ出てきてもおかしくない頃だと思うけど(むしろ遅いくらい)。
 OMを人形扱いするとロボコが本気で悲しむ。急にハードSFみたいな話になるので爆笑した。言われてみれば、たしかにそんな話になってもおかしくない設定だったなw
 ただのホラー回かと思ったら『コラライン』じゃん!! ぶっちゃけボタンの目は唐突(人形がボタンじゃない)だったけど、あのビジュアルには心躍ってしまった。
 オチが弱くて消化不良な感じはある。本作たまにこういうオチのパンチが足りないことあるけど、今回は特に。その消化不良的な居心地の悪さをホラー的な後味の悪さに結びつけたいのかもしれないけど、まったくの別物だし、手法としてもずるいので良くない。ロボコのナビゲーター役憧れとか面白かったのに、物語全体のオチがそれらと断絶してしまった。まぁ、ページ数が足りないということなのかもしれないが。
 実は人形が映り込んでる、というネタも前半(シャワーのくだり)の方が良かったと思うし、同じ手法なのでオチとしても弱いというか、ホラーのバリエーションが単純に少ないというか。

『マッシュル-MASHLE-』102話

 兄弟集合。四男に光背があるの面白いね。光背というか、物理的にそういうアクセサリーを装着してる、という感じだろうか。
 からの三男。スーツにメガネかと思ったら『エンタの神様』目指してそうなお笑い芸人スタイルなのでマジ笑った。2ページもかけてやることかよ。下手すりゃ今週一番笑ったんだけど、今後も同じように面白がれるかは少し自信ないw てか、マジで出オチ以外の扱いが想像できないんだけど、どうするんだろう。楽しみすぎる。

『ウィッチウォッチ』56話

 生徒会。文化祭のときみたいにちょっとだけ出て終わりかと思ったら1話丸ごとだった。生徒会という便利ポジションだからメイン回じゃなくても出てくるのが難しいところだ。
 生徒会回かと思ったら突然ミステリーが始まる。そもそも旅行先で学生の制服特定して校舎に突撃してくるのが怖すぎる。どうせ何か大仕掛けで彼女に何かあるんだろ、分かってんだよ篠原ァァァ!!! と思ったら違った。ミステリーをやりたいがための都合だったのか……。結構苦しいと思う。
 「男とは限らん」のトリックは面白かったが、モイちゃんがかなり率先して「男だ!」と言ってるのがちょっとずるい。普通にシルエットを見せて、「野球部だな」とすればいいのに。短髪と170cmのみで男と断定するのがいくらなんでも強引すぎるのよね。普通に叙述トリックとして面白いことやってるのに、そのトリックとは関係ないところでモイちゃんが男断定するので違和感がある。
 あと、意地悪なことを言うと、人を探してくれと頼んでるのに性別を伝えないとかどうかしてるだろ。モイちゃんが話を遮るとかして話がそれる、みたいな展開があったら多少は飲み込めるんだけど、割と彼女は自由に喋ってるので「最初に性別言うだろ」ってなる。
 これは私の好みなんだけど、ただの良い話で物語が終わっていくのにどうしても「オチが弱い」と感じてしまう。叙述トリックでスッキリ、みたいなオモシロがあったのに、なんかすげぇぼんやりとした良い話風なことを無駄にページかけてやってる印象になる。これは生徒会のキャラが面白すぎることの弊害かもしれない。良い話よりギャグを欲してしまうというか。

『高校生家族』80話

 通知票。なかなか新学年にならないな。丁寧にやってるということなんだけど。
 バトル漫画でよくあるパラメータ風に通知票の内容を示すのは面白いんだけど、通知票なんだからどんなに優秀でも「5」じゃないですか。突き抜けるってどういうことなの。
 クラス替え。普通にみんな一緒。家谷家が揃ったのはイレギュラーな生徒を一カ所にまとめておきたい、という学校の都合だと思う。劇中でそう説明されてもおかしくないと思ったんだけど、意外と肩すかし的なギャグのみで終わってしまった。
 他の生徒が揃ったのも家谷家の存在に慣れてる人で固めておきたい、という学校側の都合がある気がする。初めて同じクラスになる生徒は毎回「私の青春に一世帯混じる」の件が繰り返されるわけなので。

『あやかしトライアングル』86話

 こないだの手裏剣で人殺しかけてた件とも通じるけど、主人公サイドのうっかりミスに対して祭里が優しすぎる。甘やかしてるように見える。本来なら被害者である人(今回だと河童)に対して敵意むき出しすぎるというか。別に今回の河童、それほど悪いことはしてないよね。尻子玉を言い出したのも、そのときは実現するとは思ってなかったっぽいし。まぁ、冗談にもならないほどの敵対行為なので言い出したこと自体に非がある、というのなら少し分かる。尻子玉とか聞いてない話だけど。
 愛用してる軟膏が超絶キモ物質だった、というオチは笑った。日頃皮膚に塗り込んでもはや自分の体と一体化してる……とか考えてしまうw

『アンデッドアンラック』105話

 幽体離脱のレクチャー。アンディの “そーいうのいいから具体的に頼む” は笑った。その通りすぎるし、私もふわふわした表現で教える人苦手だから痛快なんだけど、アンディらしい言い分、アンディらしいものの考え方になってるのが良いよね。言うキャラによっては効率厨みたいな印象になってもおかしくないセリフだと思うんだけど、アンディだとアンディらしいセリフだとしっくりくる。
 年を取りたい願望を思い出す回想2ページがほとんど『マグちゃん』最終回だったな。そういや、アンディもまったく同じドラマを抱えてるキャラだわ。
 アンディが今回取った手が自分のチカラでどうこうするのではなく、他人の協力に頼り、他人を巻き込みながらチームを結成して、管理された世界を飛び出す。アンディの精神的な成長が象徴的に現れてて良いエピソードだと思います。UMAたちも巻き込むのがすげぇ良い。

『アヤシモン』18話

 先代の思い出。暗殺なら悲劇だけど、財政難が原因なら自業自得……は極端だけど、自らの死については織込み済みだったんじゃないかしら。財政難すら仕組まれたものだとしたら話はまた変わってくるので、今後明らかになる真相には注目。
 からの次。ホストクラブ……かと思ったら既に壊滅していて、クラブ。『あやかし』に続いて河童ネタが出てくるので笑った。女性の河童に尻子玉引っこ抜かれるのは面白い。引っこ抜かれたがる読者もいそう(こういう言い方をしたときは大体「お前がそうなんだろ」)。美女河童のデザインもいろいろ凝ってて面白いし、賀来先生の資質というか、趣味を感じる。
 河童がめっちゃ面白かったのは事実だけど、敵対する組織としては歌舞伎町のホストの方が面白そう……と現状では思う。個人的なイメージかもしれないけど、一番「歌舞伎町らしい」と感じるのがホストなので。あとはトー横もあるけど、時代的に関係ない。

『ドロンドロロン』17話

 作戦。ラディッツ戦の魔貫光殺砲ですな。よくある溜めの話なんだけど、それを「階段状」と説明したのが面白い。よく受験勉強とかで使われる表現だと思うけど、バトル漫画だと独自のオモシロになるのですね。
 そっからさらに「二ノ段」「三ノ段」という必殺技っぽいネーミングに繋げたのも最高。ネーミングと呼べるか分からないほどそのまんまなんだけど、字面が普通にかっこいいし、心(中二心)が踊る魅力を感じる。

『守れ!しゅごまる』18話

 ボディガード増量。ただし小学生。相変わらずキッズのキッズらしさが絶妙だな。普通にみんな可愛い。3人のキャラクター、割と定番の属性だと思うんだけど、それらを「キッズ」でまとめ上げるバランスが良い。子供のリアリティも感じるけど、リアルキッズの困った面はうまいこと消毒してる。負の面も描かれてるんだけど、それがちょうどよく笑えるようにデフォルメされてる。
 そんなキッズたちに振り回されつつ、無視された大人(高校生)たちが気まずい思いをする、というのも笑った。さなぎがツッコみまくるのが本作の基本パターンなので「ただただ恥ずかしくて気まずい」という空気が良い。
 あと、しゅごまるの考えたゾンビの設定、やってることが前回とほとんど変わってないですね。一貫性というか、懲りてない感。それでいて、さなぎに泣きつくのが可愛い。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 4/10は社長の日。ジャンプの社長キャラ特集。
 社長キャラって定番の属性に思えるんだけど、現連載陣における現役感あるキャラでは全然いないのね。最近はあまり流行らない属性なのかもしれない。懐かしキャラが勢揃いであった。『ニセコイ』とか完全に忘れてたので笑ってしまったわ。そんな設定あったな……。

次号予告

 『アオのハコ』が1周年で表紙と巻頭。新学期らしいよ。タイムリーですね。
 そして、ショートフロンティア再開。たすかるー。

目次

こんにちは。出張版、指を黒くしてお楽しみ下さい!アニメもよろしくお願いします
(『阿波連さんははかれない』)

 「少年ジャンプ本誌は紙」というのがプラス作家らしくて面白い。

少年漫画の恋愛モノとして、水着回をやらなくてもいいのかという葛藤はありました
(『アオのハコ』)

 少年漫画の凝り固まったイメージを壊してください。「恋愛だから水着」という発想はよくよく考えると謎だ。

もう何年目かわからないTシャツ、ちょうど左の乳首のあたりに穴が空いてた
(『夜桜さんちの大作戦』)

 権平先生の左乳首は鋼鉄の巨大乳首説。

よく聴いてるバンドに大型タイアップが決まって「アイドラー!(喜)」ってなった
(『地球の子』)

 何言ってるのかさっぱり分からん……。目次コメントのこういう「意味は分からんが何だか楽しそうだ」って瞬間好き。しかし、アイドラーはググっても分からんかった。

ストⅤ新調整!これを皆が読んでる時にはもう来てるんだよな調整…是空どう?
(『アンデッドアンラック』)

 こういうのね。どうでもいいが、戸塚先生が「調整」にテンション上がってるの面白い。

今月からSKET DANCEのアニメ配信がNetflixでも始まります。ありがたき幸せ。
(『ウィッチウォッチ』)

 新着のとこで見たわ。こういうのって作者に知らせが行くんですね。ちょっと意外。

愛読者アンケート

 読切対決だから「どっちが面白かったですか?」があると思ったんだけど、ないのね。
 ライブ配信について。「ライブ配信」の定義がよく分からないんですが、youtubeでライブとして表示されてる奴という認識でいいのだろうか。それなら観たことある。youtubeだけ。

総括

 終わり。GIGAが楽しみだなぁ。正直、本誌どころではないレベルで楽しみ。

 今週のベスト作品。これは間違いなく『ブラクロ』。単に激アツだし、最近のアバンギャルド方向に先鋭化されてる『ブラクロ』の到達点としても面白かった。そして何より『逃げ上手』の内容が完全に『ブラクロ』の前フリとして機能してるのが最高でした。
 次点はそんな『逃げ上手』と読切と読切と読切。

 今週のベストコマ。『阿波連さん』のカラオケ練習モンタージュのコマ。あそこが今回一番美しい瞬間、多幸感のある瞬間だったと思う。

 最後に今週のベストキャラ決めます。こちらー。

  • エピデム 『マッシュル-MASHLE-』
    • エンタの神様』的な笑いって苦手というか、正直嫌いなことが多いんですが、今回の2ページにはマジで笑ってしまったので悔しい。出オチすぎるので今後も笑うかはちょっと自信ないんだけど、それでも「こんなので笑うとは……」と自分でもびっくり。

gohomeclub.hatenablog.com