北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2023年31号の感想

 キンドル版のジャンプは表紙を隠すようになったらしい。謎~。

背表紙

 「ジャンプキャラクター初登場シーン集」。六美。あんま意識したことなかったけど、絵柄が結構変わったのね。ちょっと意外。ただ、初期は初期でめちゃくちゃ可愛い。「初期は好きだったんですが」みたいな過激なファンもいそう、と思っちゃうくらい。

表紙

 『呪術』。アニメ放送記念。「五条の夏」という感じで盛り上げるのね。

読者プレゼント

 七夕。グラビア(って言うのも変だが)なしで、テーマに対する気の利いたダジャレもないし、グッズ紹介にも何の工夫もなく、そもそもテーマも普通で何の捻りもない。おいおい誰だよこんな手抜き回担当したのは……と確認したら新入社員だったので笑う。初めて作ったってことか。激しく納得。納得はいいけど、編集部内における「プレゼントページ」らしさを指導する体制が整ってないのではないかと少し不安にはなってしまうな。マジでかなり異例の回ですよ。

巻頭カラー『呪術廻戦』227話

 五条もスクナも無茶苦茶やってる。「領域の要件を変更」とかいう訳の分からないことを言い出した。ルール変更ってそんなのアリかよ。まぁ、最強キャラ決戦ならではの禁じ手ってことなんだろうな。
 同時に、前から少し疑ってたけど、芥見先生は術式とかの細かい設定について考えてはいるものの、読者にそれほどついてきてもらうことを想定してないというか、「真に受けなくていいよ」的なスタンスもちょっとあるのではないか。いや、これは私が雑に読んでることの勝手な肯定なんですが、真面目に考えてたようなガチ勢は今回のルール変更という新ルールについていけるのか心配。
 まぁ、一応乙骨パイセンが「いや何かあるのでは……」と疑ってるので(言えよ)、それによって今後キレイに理屈が通り、ガチ勢が「やっぱりね」となる可能性もある。しかし、あのダウナー系元主人公めっちゃ面白いな。気になることを小さいモノローグで済ますなよw

 本編後に第3回人気キャラ投票の結果。伏虎五の順。伏黒人気の安定感に驚くんだけど、投票受付期間のみんなは知らないけど、今伏黒は……と思うとなかなか面白い。
 あとは、直哉が6位とめっちゃ人気なので笑った。なんでだよ。せめて真希パイセン(9位)に負けとけよ。
 この順位から真面目に本作のことを考えるならば、ケンジャクが36位で97票と圧倒的に人気ないのは大きな特徴だと思う。たぶん今投票しても大して変わらないと思う。夏油は4位(6,487票)なので天地。スクナも12位とそこそこ高い。「もう1人のラスボス」という感じの位置で、物語的にはスクナ以上に重要(話を動かしてるキャラ)なのにこんなにも読者からの関心が低い。もちろんまだ読者が彼のキャラクターを掴めずにいる、というのはあると思うけど、それにしても低すぎる。

『逃げ上手の若君』116話

 ゲンバのうんこ爆弾。くられの協力がないかクレジットを探してしまったが、ない。ただ、マジで『dr.stone』よりも面白かったんじゃないか? 今回のうんこ爆弾。「日本はうんこ先進国」という歴史トリビアも最高だったし、灯台もと暗しならぬ肥溜めもと暗しなオチも超良かった。稲垣先生が嫉妬してもおかしくないレベルの面白さだったと思う。そういえば、稲垣先生、今別の作品が実写化ですね。
 ただ、安易なラブコメ展開はちょっとどうかと思ったというか、「別にそんなのなくても面白いのに……」ってなった。担保のように差し込まれてる印象だったので。最終的に顔見てホレるってのも雑すぎると思うし。あの顔に実は別の意味があるならいいけど。

『SAKAMOTO DAYS』125話

 引き寄せるものが恣意的すぎる(ピンポイントで選択できすぎている)件は気になるもののオモシロが優先してたんだけど、最終的にレールガンやり出したので「それは無理じゃね?」となった。ちょうど前回の感想で「本作の基準ではレールガンは無理」とか書いたんですが、今回そのまま出てきたので笑ってしまった。手の甲にスーパー電磁石があるだけ、なので、どうやっても無理だと思う。
 目次コメントで鈴木先生が現実とファンタジーの基準に悩んでると書かれてたけど、その悩みはめちゃくちゃ正しくて、今回のはその匙加減を間違えてしまったと思う。本作のフィクションラインを超越してしまった。それもドラマ的にそれがふさわしくないタイミングで。
 それはそうと、みんなレールガン好きすぎだな。磁力使いとなったらみんな使い出すやん。個人的にはマグニートーのイメージ(実写映画の)なので、ここまで偏るのにはビックリ。

センターカラー『アイスヘッドギル』2話

 独り旅スタート。独り飯恐怖症なので人助けを積極的にする、というワンクッションは面白かったな。別に恐怖症がなくても人に良いことはするんだろうけど、このしょうもないワンロジックが挟まることで印象が随分変わる。
 出会った妹ちゃんが可愛い。正確には彼女のファッション。あと冒頭とラストの船も可愛いし、やっぱ本作は(おそらく)北欧文化の要素が独自性に繋がってますね。あのビジュアルがめっちゃ魅力的。
 さらには今回の敵キャラ、雪の花嫁がオッサンの首を盾のように持って、腹には剣が突き刺さってる、というのも最高。絵としての魅力がずば抜けてるとかそういうわけではないけど、あのデザインには惹かれてしまうよなぁ。ちょっと神話っぽい雰囲気なのかな。北欧文化に詳しい人だったらもうちょっと詳しく理解できるのかしら。羨ましいでござる。「リッチ」というゾンビみたいな、『鬼滅』みたいな設定も、シンプルながら独特の不気味さがあって良いよね。本作はマジでまったく予期してなかったタイプのオモシロに魅了されてる。

『キルアオ』11話

 初のユニコーン登場。スポーツ漫画だったら絶対にあり得ないレベルの超人。殺し屋ではないけど……という帳尻なのね。ここらへんは納得。「殺し屋来るならユニコーンいらなくない?」と少し思ってたので、このくらい極端にしてくれた方がいい。
 おしゃぶりはガチ恋勢だったけど、今回の子は全然。独尊すぎるが故に十三のことがウザい、ので決闘。このロジックも良かった。彼の人格のイビツさがよく現れてる。
 彼のキャラクターはかなり面白かったんだけど、彼の目標がメジャーリーグNBAプレミアリーグの三刀流なので「一つだけ国違くね……?」となった。同時じゃないってことなのかしら。極端さとしては同時の方が面白いが。まぁ、1つの国なら同時が可能って前提もおかしいか。

『鵺の陰陽師』8話

 派遣陰陽師とその相方(お化け)とのバトル。本作始まって以来最大の本格バトル回だったのではないでしょうか。新たな設定の説明でもあり(ここはちょっと『呪術』の五条vsジョウゴ戦っぽい)、鵺さんのお姉さん感が特濃でもあり、決め絵の連打で魅了する正統派バトル漫画感でもある。この決め絵の部分が良かったな。へんてこなポーズというか体勢なのに超人的なバトルを披露してるのがかっこよかった。普通に好き。
 「ゼノブレード」に関しては、鵺さんがゲーム好きだからそういう名前を付けてる、ってことだよね。敵とネーミングセンスが違いすぎるので一瞬戸惑ってしまったw ダンダンノッテキタヨー! ミンナノキモチガツタワッテキタヨ! ホントイイナガレガツクレテイルヨ! ミエル! オダヤカジャナイデスネ! ブットバァァス! マズイネ!(『スマブラ』でしか知らない……)

センターカラー『マッシュル-MASHLE-』162話

 最終回。次号は『アンデッド』に終わってほしい。無理なのは承知だが、いつも一緒のイメージなので。
 カラーは3ページで、応募者全員複製原稿……ならぬデジタル原稿プレゼント企画もある。最近なかったので忘れてたが、ここ数年のジャンプでは人気作の一つの基準になってますね。複製原稿じゃないのには時代の変化を感じる。
 本編。ぶっちゃけ意外なことは起きないんだけど、本作を通じて固まった「マッシュらしさ」が濃密に感じられて、だからこそ意外なことがない最終回だったと思う。良い話度とかで言ったら前話までの流れの方が全然高いんだけど、最終回としては文句なしだったと思うな。
 面白かったのはランスくんの妹登場。シスコンキャラって割と定番だけど、序盤の神覚者辞退のくだりで “あとのことはランスくんに任せます” とまで言われてたのに……という落差が最高。ちなみに、センターカラーの見開き扉が歴代キャラ大集合という感じだったんですが、そこでほぼセンターという好位置にいるのも面白かったですね。

『アスミカケル』3話

 お義父さんとの対決。仕切り直しからスタート。寝技だけは通じる、という限定条件だからこその展開が面白かった。その選択肢の多さと、それ故の「いかに勝ち筋に持ってくるか」の部分がまさにMMAの醍醐味なんだろうな、と素人ながらに感じられる。実際にプレイヤーもこういう楽しみ方してるんだろうけど、それよりもファンの楽しみ方の追体験としてかなりの説得力を感じた。この無数の選択肢の中で自分のスタイルをいかに押し付けるか、という話は『火ノ丸相撲』でもあったと思うけど、MMAだとその選択肢がさらに多彩なので……という良さ。
 二兎の奮闘を前にお義父さんが思わず指導者としての優しい顔がでちゃうのとかも読者への印象の操作としてうまいよな。ただの理不尽親父ではないとハッキリと示され、自然と「良い人じゃないか」みたいな感じになっちゃう。
 「MMAの打撃は上半身では避けない」というのも分かりやすくて最高。止め絵で動きを語る漫画だからこその分かりやすさもあったんだろうな。ボクシングの技術をMMAに流用できるけど、ボクシングのまま戦ったらMMAでは超カモ、という関係性が見えてきたりして本当に面白い。
 からの指間接が反則なので負け、だけどお義父さんが負けを認めてくれて……という調整ぶりも良い。シンプルに勝っちゃうと「さすがに都合良くない?」となりそうなところにワンクッション、ツークッション入れてる。

『僕とロボコ』143話

 モツオ渡米。やけにゆったり語ると思ってたらまさかの続きものであった。
 モツオが自らの意志で渡米を納得したっぽくて面白いと感じてたんだけど(これ以上思い出が積み重なったら別れが耐えられないからとか想像して)、結果的には親側の都合による不条理だったのでオモシロが矮小化したというか、いつこのエピソードを持ってくるかは完全に自由だったんだな、ということを痛感してしまって少し冷める。まぁタイミングは作者の自由って当たり前のことなんだけど、それを忘れさせるか、思い出させるかという違い。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』184話

 キッズ対決からの、悪ふぁの一計も込みで四五の捕獲にも成功。悪ふぁのことを全否定することなく、より大きな勝利をものにするという話は良かったんだけど、双子が自ら危機に陥ることで助けにくる四五を誘い出す、という作戦には少し疑問も残る。一応与えられた試験はクリアしてるんだけど、この試験はそもそも双子の実力を証明するものなので、自らの弱さをアピールすることで成し遂げるのはどうなの……とか。別に夜桜の兄弟姉妹に勝つことが最終的な目標ではないので、親戚にしか通じない勝ち方でいいのか。

『アオのハコ』107話

 交際の件を花恋にだけは報告。ついに来たな、千夏パイセンの女子コミュニティにおける交際の話。超期待してたテーマだけど、それがマジで全力で良かった。ここらへんの精度はやはりさすがである。意外とギャグ混じりで楽しいノリだったのも良いね。ファミレスのタブレット注文を踏まえたギャグとか普通に少し感心してしまった(迷惑だがw)。
 千夏パイセンの中に生まれた大きな変化として「接触欲」を持ってきたのもシンプルかつ原初的な恋心って感じで良い。大喜が抱いてた「憧れ」とはまったく違う、物理的な触れ合いに着目してるのがそれぞれのキャラクターらしいし、ここ数話における2人の交際観の違い(言動の違い)として非常に腑に落ちるものであった。
 その接触欲に対して「変態」という言葉を使ったのも最高。恋愛と変態で踏める。同居設定に対する改めての驚愕と、「まさか……」というドン引きも超笑ったけど、親身になってる友人だったら当然のリアクションだよなw しかし、ここでセックス(おそらく)のことが脳裏をよぎるのが年上サイドらしくて面白い。本作にしてはめちゃくちゃ踏み込んだ話だが、さすがに高校生なのでまったくその要素が出てこないのも不自然。
 超面白くて興奮してしまったレベルなんですが、無い物ねだりをするならば、「この調子で次回はユメカに報告だ!」という気分。彼女も彼氏持ちだから絶対面白いでしょ。頼む~!!(たぶん無理)

『ウィッチウォッチ』115話

 各バトルがスタート。なんですが、(漫画としての)初戦がケイゴ。ちょっと意外。ここ勝ったらもう全体の戦いとしては終わりじゃない? あと、前回ニコが穴に落ちるくだりでクソデカ三日月が描かれてたので、「これで勝負アリとはならないよなぁ……」という困惑がある。もっと気の利いたドヤを決めてほしいので。
 黒和さんのケイゴへの恋心匂わせはすべてフェイク。この件は気になってて、後天的な裏切りじゃない以上こういう結論しかないのは分かるんだけど、正直ケイゴたちにとっては都合の良い話とも言えて、漫画的なオモシロは少し減っちゃった。黒和さんから言い寄られて「どうすんの?」のときの方が間違いなくオモシロは大きかったので。
 からの本格的にバトルスタート。土魔法vsフィギュア魔法、という絵面が思いの外良くてワクワクした。冷静になって考えると「浮遊距離以上の段差をボコボコ作ったら楽勝じゃね?」とか思うんだけど、パッと見のかっこよさで相性の良さ(ケイゴにとって)にテンション上がったのも間違いない。
 面白かったのと同時に、常に頭のどこかで「これが人気No.1の実力か……」みたいな考えが浮かんでしまいますね。ケイゴがかっこよければかっこいいほど「なるほど こういうところが……」みたいな。

『あかね噺』68話

 ひかるの結果。暫定トップではあるが、内訳を見ると嘉一とそれほどの差はない。むしろ嘉一のが高かったり。唯一配信の点が大きく違って、それによってひかるがトップ。嘉一の強キャラ感を保ちつつ、というバランスが見事であった。あったが、「トップバッターは正直捨てだよね」みたいな感じになってるのはちょっと引っかかるというか、みんな当たり前に受け入れてるけど、普通に運営側の落ち度じゃないの? あの「トップバッターは基準になりますからね」とかいう言い分が未だによく分からない。基準くらい事前に決めとけよ。スポーツ的に楽しませようとするなら、もうちょっとルールをしっかりしてくれないときつい。本作というよりM-1とか一連のもの。
 んで、次はあかね、というところでエンド。突然ナレーションが入るので「誰ですか?」となったんだけど、よく読んだら師匠であった。3択の結果を興味を示した師匠、という視点なんだけど、そんな彼の中には不穏な考えもあって……という引きがなかなか緊張感あって良かった。

『一ノ瀬家の大罪』31話

 1ページ目、謎の男女の出会いが描かれるんだけど、そこでアオリで祖父と祖母の出会いと明かしちゃってて冷める。マジで本作のアオリ、こういうのが多すぎる。勘弁してくれ。本編で分かること以上の情報を出すな。アオリ下手かよ。てか、編集部に本作だけ担当してる人がいるとも思えないのに、本作でしかこういういらんこと言うの見たことないのはどういうことなんだろう。
 ジーちゃんバーちゃんの若い頃。時代背景や2人の感じが思ってたよりも若い。思ってたより昔じゃない。変なところで驚いてしまったんだけど、今の中高生の祖父母ってたしかにイメージほど年いってない可能性も十分あるわな。今までの2人は「祖父母」というデフォルメが加わった存在だったのだと気づかされたし、その一因として2人のちょっと古臭い名前がある、と自己言及されたのも面白かった。せっかく面白かったのにね。1ページ目が残念でしたわ。

『アンデッドアンラック』165話

 風子が出てくる山とは別の山にムイちゃんがいるらしい。風子は一勝したら即ファンだと思ってたけど、「一勝したら決勝」というのを記憶違いしてたらしい。いや、そういう誤解を狙ってた可能性もあるかも。
 今度のムイちゃん、もっとオラオラ系かと思ったら強いだけで性格は大差なかった。出場することでシェンが勝ち上がることの助けになればいいと考えたらしいけど、ちょっと無理があるというか、飲み込みづらい。話がガンガン先に進むので割とどうでもいいんだけど、「実はムイちゃん強い」「けど実は以前と同じように優しい」という二重のツイストと相まって意味が分からないというか、結果ありきで何か無理のある話がごまかされてるような印象。

『暗号学園のいろは』30話

 凍の目的。有益な戦争を残し、完全にコントロールしたい。気持ち悪すぎて吐いた(誇張)。まぁ、もちろん完全に清廉な存在として彼女を描いてるとは思わないけど、少なくとも「リアリストかっけぇ」みたいな風には描いてると思ってて、それであの話なのだとしたら、普通に引いちゃう。

『テンマクキネマ』12話

 倉井さん以外のキャストの初撮影。つまり、素人に向けた演技指導。厳密には新市も素人なので指導というほど立派なものではないが、キャスティングの理由と、それを通じた説得の果てに良い演技を引き出す。トータルで見れば立派な演技指導をしたと言える、という案配がうまい。
 役者側の、実際の撮影の中で演技をするの難しさもしっかり描かれてて面白かったんだけど、今回一番良かったのは「良い演技」と「悪い演技」の違いが明確に描かれた点。いや、悪いというほど悪くはないんだけど、「そんなに良くない演技」くらい。最初にセリフを言い切れたテイクでは、セリフに感情が乗ってて、普通に良いシーンに見えたじゃないですか。その上で新市が望んでいた演技ができた方を見ると、もっと自然なトーンでセリフを言ってて「たしかにこっちの映画の方が面白そう……」という説得力がある。漫画の中で、演技の善し悪し、それも素人の演技の善し悪しを描くのって難しいと思うんだけど、今回はそれを見事にやってのけた。それと、監督が「もっと良い演技あるでしょ」と役者のポテンシャルを引き出すというのはこないだのプロの現場を見学した際に見たものの再現にもなってて、新市の成長のドラマとしても良い。
 まぁ、声を張り上げずに静かに言う、くらいは台本に書いておけよ、とは思わんでもないですよ。台本じゃなくても事前に教えられたと思うし。ただ、一度セリフを最後まで言うことだけに集中させ、わざと(演技としては)失敗させることで、その後ようやく細かい演技の指導ができる、という行程はには素人への指導方法として説得力も感じた。そこまで新市が考えてやってたらさすがに怖いけどw

『人造人間100』28話

 2人の絢子。驚くほどすぐに正体が明かされ、次の展開へ。ここすごい良かった。あしびが策を持って正体を見破るのも、お兄ちゃんの問答無用作戦も正しかったはずが不意打ちを食らうというのも、それを驚きと共に描くのもすべてが良かった。今度はお兄ちゃんに変身するわけだけど、それをシルエットで見せ、キレイな顔のお兄ちゃんと吐血のお兄ちゃんの2人が生じるのだが、ここでわざわざこの人造人間の次の狙いは……とか説明せずに絵のみで「これはまずい」と感じさせるのが良い。
 後半、絢子を連れてお兄ちゃん(偽)とエンカウント。偽物だと分かっていてもあの顔を殺すのには抵抗がある、という一瞬の隙をつかれる。理屈では偽物だと確信があるはずなのに……という人間らしい未熟さが出ててこれまた良い場面。「情に流されて殺せない」って展開自体は陳腐なので、つまらない場面になってもおかしくないんだけど、これは見事だったな。刀を取られた人造人間がギリギリまで演技を続ける(揺さぶる)のも良いし、刀を奪い返す手のアップも良い。何より刺された際の絢子さんの顔が良い。

『ドリトライ』9話

 リングで黒岩の「技」を目の当たりにし、その後マイクパフォーマンスで利用される。あの狂騒、闇ボクシングらしい楽しさでしたね。ほんと本作はヤクザの闇ボクシング設定が生きてる。普通の漫画だったら「治安悪すぎだろ」になっちゃうところが本作だとアリになるどころか、そのあまりに大げさなノリが楽しい。
 んで、次の試合が決まり、技の習得に向けた修行。生野兄妹が手伝ってくれるのが可愛い。シスコンネタ楽しかったですね。 “大分変わったなお前…” のツッコミが良いのよ。あまりにしょうもない場面で右手を使うのがシリアスなエピソードとのギャップになってて楽しい。生野兄、右手を使うだけで意味が生じちゃうので便利なキャラですね。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。7月は少年ジャンプ創刊55周年ということで、お題は「少年ジャンプ155周年(100年後)に読者人気1位の作品名は?」。ここ数回のネタハガキ東西戦は神懸かって面白かったんですが、今回はちょっとおとなしめな印象。たぶんお題が良くないというか、私好みのネタが生まれにくい感じだったのだと思う。お題が難しかったのもあると思う。
 東。コンソメさんの「昭和でござる」。時代考証がおかしい、というツッコミも含め面白かった。たしかに100年後だと、(よほど寿命が延びてなければ)誰も昭和を経験した人がいないので、こういうテキトーなこと言う作品があってもおかしくない。お題に対してめちゃくちゃ全うなアプローチで好き。
 西。(仮)スマ戦車さんの「シルバーのハコ」。お題に沿ってるのかは正直分からないんだけど、『アオのハコ』とのギャップがあまりにおかしいので笑ってしまった。千夏先輩みたいな先輩入居者とか想像してしまう。個人的に今回の優勝。
 半額カーネルさんの「ラスマン 最後の漫画家」も好き。既存タイトルのもじり系に弱いな……。

目次

アイギルを支えて下さる方々に感謝です!友達の家族も協力してくれました!
(『アイスヘッドギル』)

 略称を指定してくるパターン。まぁけど、これしかないか、という感じではある。

愛読者アンケート

 付録と『マッシュル』原稿企画と、『ブラクロ』の映画を観ましたか。まだだ!
 そして、SNS。どのアカウントを持ってるか。LINEは持ってる。ツイッターも持ってる。インスタはこないだthreadsのアカウント作ろうと思ってついでに作った。どちらも作っただけで稼働してない。ツイート検索できるようになるの待ってるけど、分散型だと難しいみたいな話も聞いた。困ったな。

総括

 最近にしてはちょっと更新が遅れましたが、次号もちょっと遅れると思います。まだ借金4か。先はなげぇ……。

 今号のベスト作品。これは『アオのハコ』。ぶっちぎり。
 次点は『若君』『マッシュル』『人造人間』。
gohomeclub.hatenablog.com